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実家が汚くて帰りたくない!リスクと片付けのコツ

実家が汚くて帰りたくない!リスクと片付けのコツ

掃除が行き届かず物があふれている実家は、帰省するたびにストレスを感じてしまい、さまざまなトラブルを引き起こしたり、最終的に足が遠のいたりする大きな要因です。親に片付けをすすめても聞き入れてもらえなかったり、勝手に掃除すると怒られたりするため、実家の汚さに悩みながらも躊躇する人は少なくありません。

実家が汚いと、住んでいる人が病気やケガをしやすくなるだけではなく、悪臭や害虫が発生して、ご近所に指摘されたり自治体から指導を受けたりする可能性もあります。この記事では、実家が汚くなってしまう理由と放置した場合のリスク、汚い実家への対処法・片付けるコツを詳しくご紹介します。

実家が汚くて恥ずかしい人は案外多い

実家が汚くて恥ずかしい人は案外多い

実家の汚さを恥ずかしく思い、困ったり悩んだりするケースは珍しくありません。片付けていない親や自分に対する評価を気にして、表立って話題に出せませんし、気づかれないよう隠しているだけです。

例えば、捨てられていないゴミ袋であふれていたり、不用品が詰め込まれて使用できない部屋がある実家には、恥ずかしくて友人や恋人の招待もできません。自力解決が難しい場合は、自治体や専門業者に悩みを打ち明け相談に乗ってもらいましょう。

汚い実家はストレスの元!

汚い実家はストレスの元!

実家が汚いと、帰省をするにしても片付けを検討するにしても、さまざまなストレスがかかります。考えることすら億劫になった結果、自然に実家と距離を持つようになってしまう人も少なくありません。

ストレスの原因を排除するためには、どのような点がストレスになっているのかを知り、適切な対策を立てることが大切です。物があふれ掃除が行き届かない実家には、どのようなストレスの原因が潜んでいるのか、具体的な例を以下で詳しくご紹介します。

汚いのに掃除すると怒る

実家の汚さを見かねて子世代が掃除をすると、勝手に物を捨てたり掃除で家具の配置換えをしたことを親が怒り、お互いにストレスがかかるケースです。

実家の持ち物のほとんどは親が所有者なので、指摘を受けて親が片付けてくれるなら問題はありません。しかし、実家に住む親が高齢者で特に不便を感じていない場合、積極的な掃除をせず聞き流してしまうため、いつまでも実家は汚いままです。

だからといって子が勝手に掃除をすると、親は自分のテリトリーを荒らされたり、勝手に物を捨てられることに怒りを感じたりするため、片付けそのものを拒否して片付けが進みません。

子は良かれと思って掃除しているのに、親が拒否して片付けさせてくれず、お互いの気持ちや考えがすれ違い片付けも進まない状況は、お互いに大きなストレスへ繋がります。

実家には物が多すぎてイライラする

高齢者は、良く言えば物持ちが良く、悪く言えば物を捨てられない傾向があり、実家に物があふれて汚く感じるのも、イライラの原因の一つです。どのような品物も丁寧に扱い、壊れたり汚れたりしたら手入れをしながら長く使うのが、高齢者の価値観です。

「手入れすればまだ使えるかも」と思うと、高齢者はなかなか物を手放せず、結果として実家に物があふれます。親が高齢で記憶力が低下し物忘れがひどくなっていた場合、同じ品物を重複して購入してしまうため実家の物はさらに膨れ上がり、イライラが加速することもあります。

赤ちゃんを連れていきたくない

赤ちゃん連れの場合、例え年に数回しか帰省しない実家であっても、汚い実家は確実にストレスの原因になります。赤ちゃんは、ハイハイで移動しなんでも口に入れるため、赤ちゃん連れの帰省はストレスは倍にも膨れ上がります

赤ちゃんが、汚物や危険物を口にしたり触ったりする可能性を考えると、実家が綺麗になるまで連れて行きたくありません。「掃除してください」「綺麗になってから連れて行きます」と言えれば良いのですが、義実家が相手だと強くも言えないため、余計にストレスを感じます。

なぜ実家は汚くなってしまったの?

なぜ実家は汚くなってしまったの?

現在は物があふれ、掃除も行き届かず汚く感じる実家も、昔はそれなりに片付き清潔が保たれていました。昔の状態を知っていくからこそ、「なぜ片付けないの?」「どうして汚くなったの?」と疑問を持つ人もいます。

現在の実家の汚さは、親世代の考え方や高齢化による心身の変化が関係し、結果として汚くなっている可能性があります。なぜ実家が汚くなってしまったのか、考えられる原因の具体例を、以下で詳しく解説しましょう。

物を捨てられない

高齢者は、世代的に簡単に物を捨てたり入れ替えたりできません。高齢者が物を捨てる判断基準は、「いる・いらない」ではなく「使える・使えない」なので、使えると判断できれば捨てられないのです。

例えば、明らかに着ていない洋服が、実家で山積みになっていたとします。子世代なら、「もう着ない」「いらない」と判断したら、不用品・ゴミとして処分できます。しかし、高齢者の判断基準は「使える・使えない」です。もう着ない・着れない洋服でも、「まだ綺麗で着用可能な服」なら「使える」と判断するため捨てられません。

古いものを捨てないまま新しく購入するため、必然的に物はたまっていきます。物が多くなっても家の広さは変わりません。「捨てない→購入→溜め込む」を繰り返した結果、実家は物であふれかえり汚くなってしまいます。

片付ける体力がなくなっている

高齢者は、筋力も衰え足腰も弱くなっており、重めの家電製品や家具類を自力で捨てられません。たとえ物があふれていなくても、家中の掃除を頻繁に行う体力がなく、自分の生活スペースを掃除するだけで精一杯の場合もありえます。

zz特に顕著な影響が見られるのは、2階の子供部屋を物置化しているケースです。普段1階だけで暮らしている親は、滅多に2階へ行かないため現状把握できず、指摘されても2階から物を動かす体力がありません。

高齢よる筋力・体力の低下で、親本人が綺麗にしようと思っても物理的に難しく、結果的に実家が汚くなるケースもあると理解しておきましょう。

判断能力が低下している

判断能力が低下した高齢者は、「ゴミをゴミと認識しない」「部屋が汚いと判断できない」可能性があり、その結果実家が汚くなってしまうケースもあります。明らかな脳障害や認知症ではなくても、「捨てる・捨てない」「汚れている・汚れていない」の判断基準が甘くなれば、掃除の頻度が下がったままです。

判断能力が低下している親に任せていても、実家の片付けは進みません。早急に片付けたり、自力での掃除が難しいと感じたら、専門業者や自治体といった第3者への相談も視野に入れましょう。

汚い実家を放置するリスク

汚い実家を放置するリスク

汚い実家にストレスを感じると、どうしても足が遠のいてしまいがちです。しかし、汚い実家を放置するとさまざまな問題が起こりやすくなります。実際に問題が起こってしまうと、ストレスだけではなく放置したことを後悔し、さらに大きな問題に対応しなければなりません。

リスク回避のカギは、汚い実家を放置するリスクへの理解と、できるだけ早い対応です。具体的なリスクの例を、以下で詳しく解説します。

ケガや病気のリスク

汚い実家での生活はケガや病気のリスクが上がります

掃除が行き届かずゴミが放置された家は、足の踏み場もなく菌が繁殖しやすい環境です。例えば、廊下に不用品があふれていると、足腰が弱った高齢者は避けて通るのが難しく、転んでケガをする可能性があります。

生活ゴミがあふれていると、菌が繁殖しやすく清潔が保たれないため、病気になるリスクが高まります。高齢者は菌への抵抗力も弱まり、ケガをしても治りにくいため、一度体調を崩すとなかなか回復できません。

最悪の場合、ケガや病気が悪化して寝たきりになったり、死に至る可能性もあるため、早めのリスク回避を心がけましょう。

貴重品や契約書などが探せない

親の所持する貴重品や、契約書等がすぐに見つからない状態も、見過ごせないリスクの一つです。銀行の通帳や印鑑・通帳といった貴重品は、高齢者へ向けた支援や補助を受けるときに欠かせません。いざというときにすぐ取り出せないと、必要な手続きを行えないため、すみやかな片付けと整理整頓が求められます。

生命保険の契約書や土地の権利書・賃貸契約書などの書類関係は、遺産相続の手続きに必要です。実際に、汚い実家を放置したため書類関係が見つからず、相続手続きが長引いたケースもあります。

実家の現状を放置すると、貴重品や重要書類がどこにあるかわからず、子供世代にまで迷惑をかけるリスクが高くなるため、できるだけ早い段階で対処しましょう

親族と疎遠になったり子供に迷惑がかかる

汚い実家にストレスを感じ、帰省もせず放置し続けると、親族との縁が薄くなりいざという時相談しにくくなるリスクが生まれます。例えば、実家の親が入院した場合、遠方に住む自分の代わりに対応をお願いしようと思っても、疎遠になっていると気軽に頼んだり相談したりできません。

たとえ親戚と疎遠にならなくても、実家が汚いことを理由に帰省を渋っていると、義両親や親族に悪印象を与えたり、夫婦仲も悪くなったりします。世代が変わっても汚い実家を放置し続ければ、相続する子供が対応しなければならなくなるため、手間やトラブルを回避するためにも放置しないようにしましょう

自治体による指導が入る

汚い実家の放置は、悪臭やネズミ・ゴキブリの大量発生といったトラブルが起こりやすく、近隣住人へ多大なる迷惑をかけたり、最悪の場合自治体からの指導が入ります。自治体から指導を受けた段階で対処できれば良いですが、さらに放置を続けた場合行われるのが、行政代執行です。

行政代執行が行われると、ゴミは強制撤去されますがゴミの撤去作業代や処分料金は所有者の負担になるのが一般的です。戸建てのゴミ屋敷片付けでは100万円以上の支払いを請求される可能性があります。問題を大きくしないためにも、自治体からの指導が入る前に対応しましょう。

汚い実家を片付けるコツ

汚い実家を片付けるコツ

汚い実家の片付けは、目についた大量ゴミや不用品を処分するだけではありません。実家が汚くなった原因を理解し、持ち主である親も納得した上で片付けるからこそ、ストレスがなく居心地の良い実家へ生まれ変わります。

理想的な片付けに必要なのは、段階を踏んだ作業と効率よく片付けるコツです。汚い実家の持ち主である親と話し合い、少しずつステップを踏んで作業を進めると、親も子も納得のいく片付けができます。汚い実家を片付けるコツを、段階順に以下で詳しく解説します。

じっくりと親を説得する

汚い実家の片付けは、持ち主である親の説得から始めましょう。片付けられない親にとって、実家にある物は全て「自分の持ち物」です。子世代から見ると不用品に思えても、親には思い入れがあったり、親世代の価値観で保管していたりする可能性もあります。

持ち主である親は捨てたくないのに、子世代が自分の価値観で処分すると、実家が綺麗になっても親の気持ちが落ち着きません。「勝手に捨てられた」と思い、片付け後にトラブルが起こる可能性もあります。

実家の片付けは、親に片付けるよう説得し、相互理解を深めてから始めるとスムーズです。なぜ捨てないのかを知り、理解をした上で妥協点を示せば、親との関係悪化を防げます。話し合いでは、「処分しよう」「捨てよう」と口にせず、「整理して綺麗に保管し直そう」と話して片付けをうながしましょう。

実家の汚さレベルを確認する(物量や汚れ具合)

親を説得したら、実際に片付けに入る前に、敷地内の物量や汚れ具合を確認しましょう。処分する品物や汚れの種類がわかっていれば、掃除に必要な道具を事前に準備したり、効率よくゴミを出したりしやすくなります。

例えば、捨てそびれたゴミの袋や、地域の指定ゴミ袋に入れられる大きさの処分品が多ければ、事前にゴミ袋を用意しておくとまとめやすく、回収日に合わせた掃除が可能です。

床や柱のシミや落ちにくそうな汚れの種類、畳の汚れ具体も確認し、掃除に必要な洗剤を買い揃えたり、必要なら畳や床の張り替えを専門業者に相談しましょう。

実家のものを分別や仕分けする

事前準備が整ったら、実家にある品物の分別や仕分けを開始します。雑多に置かれている品物を、捨てる・残す・売る・保留の4種類に分別し、それぞれの処分方法を決めましょう。

分別や仕分け作業で大切なのは、必ず親を交えて相談しながら行うことです。実家に置いてある品物の所有者は親なので、勝手に分別作業を進めるとトラブルになる可能性があります。

親子で相談しながら、「これは残しておく」「これは売る」と分別すれば、相互理解も深まり争いが起こりません。高齢者との話し合いは時間もかかりますが、親子とも気持ちよく片付けるためにも、分別・仕分け作業は親と一緒に行いましょう。

自分の部屋や小さなスペースから進める

実家の片付けは、自分の部屋や親の部屋・客間など、小さなスペースから進めます。家一軒分の片付けは、高齢者でなくても根気と体力がいる作業です。手当たり次第に片付けたり、広いスペースを一気に片付けようとすると、体力も気力も長続きしません。

小さなスペースからコツコツ始めれば、片付けるのも早く成果が目に見えるため、達成感を感じやる気が継続します。例えば、「今日は台所だけ」「今日は居間だけ」など、細かく範囲を区切って片付けを進めましょう。

無理せず片付け業者の力を借りよう

無理せず片付け業者の力を借りよう

汚い実家の片付けは、コツを理解し段取りを組めば、自力ででも作業可能です。しかし、実家が遠方で通いにくかったり、仕事が忙しく時間が取れないと、心身共にストレスがかかり体調を崩すこともあります。

自力での片付けが難しい場合は、片付け業者の力を借りましょう。片付け業者は、掃除のプロで知識と技術があるため、いざというとき頼りになる存在です。

片付け業者へ依頼するメリットや、費用の目安を以下で詳しく解説します。

片付け業者を利用するメリット

片付け業者に依頼すると、重い家具の運び出しや移動をしなくてすむため心身の負担が軽減されます。高齢者でなくても、重い荷物の移動や大規模な掃除は重労働なので、体力に不安を感じる場合は片付け業者を利用しましょう。

体への負担が軽減される以外にも、片付け業者には次のメリットがあります。

・自分の悩みを相談したりアドバイスがもらえたりするため心が軽くなる。

・親世代も第三者かつプロのアドバイスになら耳を傾けやすい

・不用品の回収や買取をお願いできる。

片付け業者によってサービス内容が異なるので、実家の現状を把握して、ぴったりのサービスを提供してくれる業者を探して相談しましょう。

片付け業者を利用するなら早めがいい

片付け業者の利用は、できるだけ早い段階がおすすめです。じっくり悩んでから決めても良いですが、自分たちで片づけているうちに親が病気やケガをしたり亡くなったりすると、やるべきことが増えてしまうだけではなく、後悔してもしきれません。

親が病気やケガをしなくても、悩んでいる間に物は増え続けるため、実際に依頼したときに費用が高くなる可能性もあります。まずは相談だけでもいいので、早めに片付け業者へ連絡して現状を打ち明け、何をするべきか整理してみましょう

片付けの費用目安

片付け業者を利用した場合の費用は、片付ける家の広さで基本料金が決まります。費用は業者によって異なりますが、平均的な目安は以下の表の通りです。

片付ける広さ目安の費用
1K〜1DK約3万円〜5万円
1LDK〜2DK約8万〜10万円
2LDK〜3DK約15万円〜20万円
3LDK〜4DK約20万円〜25万円
4LDK以上約25万円以上

例えば、片付けて欲しい実家が3LDK以上ある場合、基本料金の目安は約20万円〜25万円前後です。2トントラックでいうトラック2台分くらいの量になります。

設定されている費用は基本料金で、オプションサービスも利用する場合は、基本料金に加算されます。

料金は片付け業者によって異なるので、詳しい費用を知りたい場合は訪問見積もりを取りましょう

まとめ

高齢者は掃除する体力も足りず、判断能力も衰えているため、実家が汚い状態になってしまいがちです。片付かない実家にストレスを感じ、年数回の帰省すら苦痛に感じる人もいます。

しかし、ゴミがあふれ汚いままの実家を放置し続けると、親がケガや病気になったり、行政指導が入ったりする可能性があります。高齢者のケガや病気は命に関わりますし、行政指導を無視すると強制執行され、最悪の場合100万円以上もの請求金額を支払わなければなりません。

汚い実家は放置せず、できるだけ早い段階で片付け始めるのが得策です。コツを理解して自分で行っても良いですが、難しい場合は片付け業者へ相談し、綺麗な実家を蘇らせましょう。

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この記事の監修者

ゴミ屋敷片付けの専門業者「ゴミ屋敷バスター七福神」代表

監修者 新家 喜夫

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。

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