「実家が汚くて恥ずかしい」「汚すぎて帰りたくない」と悩む方は多いのではないでしょうか。
いくら言っても親が掃除しなかったり、勝手に片づけると怒られたりするなど、実家は自宅以上にきれいにするのが難しいものです。
そのまま放置すれば、親の病気やケガのもととなったり、周囲との人間関係が悪化したりして大きな問題になる可能性があります。
しかし、汚くなる原因を正しく理解して、掃除方法を工夫すれば状況は改善できます。
そこで本記事では、実家が汚くなる原因や放置するリスク、改善するためのコツを詳しく解説します。親と良好な関係を保ちながら実家の環境を改善して、この悩みから解放されましょう。
目次
実家が汚くて恥ずかしい、帰りたくないというのはよくある話
実家が汚くて恥ずかしいと感じている人は少なくありません。
親世代は「もったいない」と物をため込む傾向が強いうえに、加齢による体力や認知機能の低下などが原因で、掃除の頻度が減って汚くなりがちだからです。このような状況は、多くの家庭で共通するので仕方のない面もあります。
しかし、不衛生な環境が嫌で帰省できない、実家を見せるのが恥ずかしくて結婚相手を連れていけないなどと真剣に悩んでいる方は何とかしたいでしょう。
各家庭で程度は違いますが、まずは共通する主な原因について詳しく解説します。
実家が汚くなる5つの原因
実家が汚くなりがちな主な原因は以下の5つが挙げられます。
- 掃除や片づけをすると怒る
- 物が多い
- 親の認知機能が低下している
- 親の体力的に掃除が困難
- 自分と親の価値観の違い
それぞれ解説します。
掃除や片づけをすると怒る
掃除や片づけをすると親が怒るので、掃除ができなくて汚くなってしまうことが挙げられます。
親の代わりに自分が片づけようとしても、「勝手に触らないで!」「いつか使うから!」と怒られると、それ以上何もできなくなってしまうからです。
親が怒る原因として以下のようなものが考えられます。
- 親世代は「もったいない」という感覚が強い
- 生活環境を変えることへの抵抗感
- 片づけを始めることへのストレス
- 片づけられない自分を否定されているようでプライドが傷つく
まずは怒る理由について丁寧に聞き出してみましょう。
物が多い
そもそも物が多いため、掃除そのものが難しくなっているパターンもあります。
実家はなぜか古い服や使わない食器、使いかけの洗剤といった物であふれがちです。物が多くなってしまうのは、「もったいない」精神があったり、体力的に定期的な処分が難しかったりするからです。
子どもが独立して部屋が空いたことで、そこに不要な物をため込んでしまう場合もあります。
親の認知機能が低下している
親の認知機能が低下し、身の回りのことが難しくなっている場合があります。
認知機能とは、理解、判断、論理などの知的な機能のことであり、加齢とともに低下していくものだからです。
認知機能の低下が進めば、物忘れがひどくなって同じ物を何度も買ったり、判断力の低下によって何がゴミかの判断もつかなくなったりしてしまいます。その結果、家の中がゴミであふれてしまうようになるのです。
親の体力的に掃除が困難
親が加齢によって掃除する体力がなくなっていることも考えられます。
高齢になると足腰が弱くなり、重い物を動かしたり、体を動かして掃除をしたりするのが困難になるからです。
洗濯や料理の後片づけなど、日常的な簡単な家事をするだけでも疲れてしまうため、掃除まで手が回らないのです。
腰痛や関節痛などの問題を抱えている場合も多いため、無理をさせないようにしましょう。
自分と親の価値観の違い
自分と親で価値観が違うため、実家は汚いと感じてしまうことも挙げられます。
たとえば、親世代は物を大切にするのが美徳と考え、使わない物もなかなか捨てません。一方、子世代は大抵の物は安価で手に入るのが当たり前になっていて、古い物は捨て、必要な物は買えばいいという価値観が一般的です。
また、親世代より子世代の方が清潔への意識も高く、埃や汚れが気になってしまうでしょう。
実家が汚いまま放置する7つのリスク
実家を汚いまま放置した場合、以下の7つのリスクがあると考えられます。
- 生活環境が悪化する
- けがや病気になる可能性が高まる
- 重要な物や貴重品をなくしてしまう
- 親族や結婚相手に見放される
- セルフネグレクトを見逃すリスクが高まる
- 自治体に注意される
- 結婚相手を実家に招けない
それぞれ解説します。
生活環境が悪化する
実家を汚いまま放置すると、生活環境がどんどん悪化していきます。
埃やカビなどのハウスダストが家中に充満したり、細菌や害虫が繁殖したりするリスクも高まるからです。
実家に帰ると、埃っぽくてくしゃみが止まらないという経験はないでしょうか。
物が多い状態や汚れがたまった状態を放置すると、ますます掃除が難しくなり、不衛生な状態が続いてしまいます。生活環境が悪化していくと、家族の健康状態や精神状態にも悪影響を及ぼします。
けがや病気になる可能性が高まる
実家を汚いまま放置すると、けがや病気になる可能性が高まります。
物が散乱していると、つまずいたり、物が落ちてきたりする危険があるからです。
東京消防庁が公表するデータによると、2020年に「ころぶ」事故で救急搬送された高齢者のうち、半数以上が住宅内の事故によるものとされているため、注意が必要です。
また、不衛生な状態だと、アレルギー症状や呼吸器疾患を起こしやすく、害虫などを介して感染症の恐れもあります。
このように、家の中にいても健康で安全な生活が送れなくなってしまいます。
重要な物や貴重品をなくしてしまう
家の中で重要な物や貴重品をなくしてしまうリスクも高くなります。
家の中を整理整頓しないまま物が増えていくと、重要な物もどこかに紛れて分からなくなってしまうからです。
高齢であればどこに置いたかをすぐに忘れることも多く、財布や鍵など日常的に使う物を見つけるのも困難になるでしょう。
親の死後、遺品整理をするときには、通帳や重要な契約書などを探すのに苦労する可能性もあるのです。
家がきれいに片付いていて、置き場所も決まれば、物をなくすリスクも減らせます。
親族や結婚相手に見放される
親族や自分の結婚相手に見放されるリスクもあります。
汚い家には誰も行きたいと思わず、だらしなくて衛生に気を配らない家庭だと思われ、親族からも距離を置かれてしまう可能性があるからです。
離れて暮らす家族も帰省をためらい、特に赤ちゃんは連れてきたがらなくなるため、孫と会う機会も失われて親が孤立してしまいます。
結婚したい相手ができたとき、実家が汚いからと全く連れて行かなければ、相手や相手の親にも印象が悪くなる恐れがあります。
だからといって汚い実家に連れて行けば、自分の衛生観念も疑われ、結婚の阻害要因になりかねません。
セルフネグレクトを見逃すリスクが高まる
実家を汚いまま放置すると、親のセルフネグレクトを見逃すリスクが高まります。
セルフネグレクトとは、自分自身の健康や生活に必要なケアをおこなわない状態のことです。実家が汚くなった原因として、親がセルフネグレクトに陥っている可能性があります。
高齢者は、認知症や精神疾患、人間関係のトラブルなどが原因でセルフネグレクトに陥ることがあります。放置すれば、必要な食事や水分をとらなかったり、病気になっても病院に行かなかったりして、最悪の場合孤立死する危険もあるとされているのです。
少しでも疑いがあれば、自治体の地域包括支援センターに相談しましょう。適切な介護サービスなどを紹介してもらえます。
自治体に注意される
あまりに汚い状態まで放置すると、自治体に注意される可能性もあります。
いわゆる「ゴミ屋敷」として近隣住民から苦情の対象となり、悪臭や害虫の発生、火災のリスク増大などの悪影響があるとされれば、自治体が関与するようになるからです。
環境省が令和4年に実施した調査によると、101の市区町村でゴミ屋敷に関する条例等を制定しており、助言や指導、勧告、命令などの措置をとるとされています。
命令に従わない場合の罰則を設けている自治体もあり、罰金や氏名公表、行政による代執行などがあります。
ゴミ屋敷の条例については、以下の記事で詳しく説明しているので、参考にしてください。
ゴミ屋敷対策の法律や条例とは?全国・自治体の対策を事例付きで紹介
結婚相手を実家に招けない
結婚したい相手ができても、実家に招けなくなるリスクもあります。
だらしなくて不衛生な家庭だと思われるのが恥ずかしく、相手に嫌われたり、不快な思いをさせたりするのではないかと不安になって呼べなくなるからです。
結婚相手や相手家族から不信に思われ、信頼関係が損なわれる可能性があるので、ずっと実家に招かないのも難しいでしょう。
これから結婚を考えている人は、解決に向けて早めに動く必要があります。
汚い実家をきれいにする6つのコツ
汚い実家をきれいにするには、以下の6つのコツを押さえましょう。
- 親と相談して納得してもらう
- 親の生活状況に合わせて掃除を行う
- 親が元気なうちに掃除をする
- 実家の汚れや物の量を把握する
- 実家にある物で「必要」「不要」「保留」の3種類に分ける
- 自分の物や細々した物から掃除する
それぞれ解説します。
親と相談して納得してもらう
まずは、親に家の中が汚いと認識してもらい、掃除すべきことを納得してもらいましょう。
親の納得が得られないまま、強引に掃除を進めると、揉める原因になるからです。親の怒りを買って逆効果になったり、親に精神的な苦痛を与えてしまったりする可能性もあります。
前項で解説したリスクについて説明し、現状で起こっている問題について共有すると良いでしょう。そのうえで、親の抱えている悩みや考えを丁寧に聞きだし、親の気持ちを尊重する姿勢を示すのが重要です。
親の生活状況に合わせて掃除を行う
ただきれいにすることだけを考えるのではなく、親の生活状況に合わせて掃除を行いましょう。
掃除をしてきれいになった結果、親が生活しにくくなれば、また元の状態に戻したいと思われてしまうからです。
親がよく使う物は、見える範囲ですぐ取り出せる位置にしまったり、親の趣味やお気に入りの物は勝手に片づけないようにしたりします。
そのうえで、通り道をスッキリさせるなど、きれいになったことで生活が楽になったと思ってもらえる環境を整えると、その状態を維持しようとしてくれるでしょう。
親が元気なうちに掃除をする
親が元気なうちに掃除をすることも重要です。
実家の物はほとんどが親の所有物であり、親自身に積極的に関わってもらう必要があるからです。
一緒に掃除をおこなうと家族間のコミュニケーションが生まれ、運動不足の解消や達成感が得られるため、親自身にも良い影響があります。
年齢を重ねて日常生活を送るだけで疲れてしまうようになれば、掃除が大きな負担になってしまいます。できるだけ早めに相談し、親の体力や判断力があるうちに掃除を開始するようにしましょう。
実家の汚れや物の量を把握する
なんとなく掃除を始めるのではなく、はじめに実家の汚れや物の量の全体像を把握するのがおすすめです。
無計画にやろうとすると、終わりが見えずに途中でやる気をなくす可能性があるからです。
全体が把握できれば、親と一緒にゴールを設定し、共通の目標に向かって頑張ることもできます。
掃除の前に実家の中の状況をひととおり見て回り、普段使わない物の収納場所を親に聞いて中身を確認しておくなどしましょう。
実家にある物で「必要」「不要」「保留」の3種類に分ける
物の量をある程度把握できたら、1つのエリアを決めて「必要」「不要」「保留」の3種類に分けましょう。
分かりやすい作業にすれば親も参加しやすく、確実に掃除が進められて達成感が得られるからです。
後で揉めないよう、必ず親と一緒に判断することも重要です。ただし、1つ2つでも「不要」があればよしとし、迷ったらすぐ「保留」に分けて、親がなかなか捨てようとしなくても責めないようにしましょう。
このとき、なぜ捨てないのか理由を聞きながら進めれば、親の気持ちも理解できるようになります。
自分の物や細々した物から掃除する
親の納得を得るのが難しい場合や、まとまった時間がとれない場合は、自分の物や細々した物から始めると良いでしょう。
自分の判断だけでできる物や、引き出し1つといった小さなスペースであれば、短時間で完了できるからです。実際きれいにして見せると、子どもに感化されて親もやりたいと思ってくれる可能性があります。
子どもが本気で考えてくれていると伝わり、親も前向きに考えてくれるかもしれません。
自力で掃除が難しい場合はゴミ屋敷バスター七福神にご依頼がおすすめ
実家がゴミ屋敷状態にまでなっていれば、自力では掃除が難しいかもしれません。そのときは、専門の清掃業者に依頼することを検討してみてください。
自分で親を説得できない場合でも、第三者のプロの意見であれば聞いてくれる場合があります。
清掃業者選びに迷うときは、ゴミ屋敷バスター七福神がおすすめです。
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まとめ
実家が汚くて恥ずかしいと思っている方は少なくありません。高齢の親が物をため込み、体力や認知機能の低下によって掃除をしなくなるというのは、どの家庭にも共通するからです。
しかし、そのまま放置すれば、親の健康や精神状態に悪影響があるばかりか、ゴミ屋敷になって近隣に迷惑をかけるリスクもあります。
親とコミュニケーションをとりながら、一緒に掃除に取り組める環境を作ることで改善できる可能性はあります。具体的には、実家の物の全体量を把握した上でゴールを明確にし、1つのエリアを決めて親と一緒に「必要」「不要」「保留」の3つに仕分けしていくと良いでしょう。
自力で掃除するのが難しい場合は、清掃業者に依頼すればすぐにきれいにしてもらえます。
ゴミ屋敷バスター七福神は全国で実績が豊富にあり、最短即日対応でお得に一軒まるごとお任せできるので、まずは一度相談をしてみてください。