「久しぶりに実家へ帰省したら親の住まいがゴミ屋敷となっていた」
「行くたびに物やゴミが増えていてゴミ屋敷にならないか心配」
こういった話も珍しくありません。
しかし、ゴミ屋敷を改善しようと説得を試みるものの、言い合いになったり、捨てたくないと拒否されてしまうかもしれません。
この記事では、親を説得する方法やゴミ屋敷を改善する方法・コツについて解説していきます。
目次
親が住む実家がゴミ屋敷になった原因
今までは、親は普通に家を管理し清潔な状態で暮らせていたかもしれません。
しかし、急に親の住まいがゴミで散乱し、足の踏み場もなくなるのはなぜでしょうか。
その原因は、ただ単に「ゴミを捨てるのが億劫だから」というものではありません。
親の住まいがゴミ屋敷化する代表的な要因は以下の通りです。
もったいない精神が強すぎる
家がゴミ屋敷化してしまう人の中で多いのが「もったいなくて捨てられない」タイプです。
「何かの時に使えるかも」と、期限切れの食べ物や、何十年も前に買った服などを捨てられずにいるかもしれません。
その結果、家がゴミ屋敷化してしまったというケースも少なくありません。
このような「もったいない精神が強すぎる」ケースでは、幼少期に物がない状態を経験している可能性が高い傾向があります。「子供のころに物がなくて苦労したから」という考えが根底にあるため、捨てられないのです。
説得する際には、育った背景も考慮して説得するとスムーズに進む可能性があります。
孤独感を埋めるため
身近な人との死別など強い孤独感を感じた人の中には、心の隙間を物で埋めるようとする人がいます。
人によっては物を買い集めたり、拾い集めたりなど、物への強い執着を見せる傾向があります。
例えば広い家に今まで夫婦で住んでいたのに突然一人になってしまった場合、急に部屋が広く感じて寂しさや孤独感が増長されるケースは少なくありません。
各部屋に物をたくさん置くことで家や部屋の床面積が少なくなったり部屋が狭くなったりして、その見た目や状態に安心感を覚えます。
体力の衰えていて、片付けが後回し
ゴミを出さなくてはいけないと分かっていながらも、以下のような理由で住まいがゴミ屋敷と化してしまう場合があります。
- ・加齢による体力の衰え
- ・足腰が弱くなりゴミ捨て場に行けない
- ・体力の衰えとともにますます掃除をしなくなる
部屋・家の掃除や片付けは、想像以上に体力と時間を消耗するため、体力の衰えが著しい場合には苦痛を感じたり困難になったりすることも少なくありません。
また一度片付けをやめてしまうとゴミは溜まる一方になり、ますます片付けが困難になるのです。
認知能力や判断力の低下
認知症や痴呆症、精神病などの病気が原因で家がゴミ屋敷となる場合があります。
例えば以下のような事があるでしょう。
- ・ゴミを出す日を忘れる
- ・捨てるものと必要なものの判断がつかなくなる
- ・部屋が散らかっていると認識できない
特に、認知症の場合は客観的に物事を捉えにくくなるため、周りからのサポートが必要となるでしょう。
人の手を借りるのが恥ずかしいと思っている
自宅をゴミ屋敷にしてしまう人のなかには、人の手を借りることが恥ずかしいと思っているケースもあります。
このような考えを抱きやすい人は、整理整頓されていない自宅を見られることを極端に嫌うことも多く、それが家族・親族であっても同様です。
「自宅をゴミだらけにしてしまって恥ずかしい」「人の手を借りることも恥ずかしい」との思いが強いために「助けて欲しい」とは言い出せず、その一方でゴミは溜まり続けるのでゴミ屋敷になってしまいます。
親の家がゴミ屋敷となった場合のリスク
親の住まいがゴミ屋敷になると本人が困るだけではなく、近隣住民へ悪影響を及ぼす可能性があります。
ゴミ屋敷となることで、どの様なリスクが発生するのか以下にまとめました。
健康被害
数あるリスクの中でも一番身近なのが健康への被害です。
ダニや埃、害虫被害が懸念されます。
溜まったダニの死骸や埃、害虫のふんを吸い込むと、以下のような症状を引き起こす可能性が高まります。
- ・喘息やアレルギー
- ・鼻炎
- ・目の痒み
- ・発疹
- ・ダニによる虫刺され
特に喘息やアレルギーは、重症化すると生命の危機に瀕することもあるため注意が必要です。
高齢者になるとアレルギー性の喘息から呼吸困難に陥り、救急搬送されるケースもあります。
転倒や事故
ゴミ屋敷の状態が進むと、床が物で埋まり見えない状態で生活をするようになります。
そのような状態になると、何か物を取ろうとした際に、つまづいて転倒しやすくなります。
また地震や停電などが起こった場合、床にゴミや物が散乱しているとかなり危険です。「早く逃げなければならない」という焦りの気持ちから注意力が低下し、普段なら物やゴミを無意識でよけて通っていても勢い余って転んでしまい、骨折などの大怪我につながる可能性があります。
放火や火災の原因に
家の中に物が溢れると、家のどこかで火がついた際に燃え広がりやすくなります。
家の外にまでゴミが溢れていると、夜間に悪意ある人の手によって放火される危険性もあります。
もし家が火事になった場合、家主の命が危険なほか、近隣住民までその被害が及ぶ可能性があるため早急に対応が必要です。
ゴミ屋敷に散乱しているゴミや不用品のなかには可燃性の高いものもあり、火がつくとあっという間に延焼してしまいます。また、広範囲及ぶ延焼は燃えにくい性質があるので家が全焼することもありえます。
ゴミ屋敷の実家は相続時のトラブルの種
ゴミ屋敷は相続時のトラブルの種になります。
例えばゴミや物が散乱しているために重要書類などの保管場所が不明になり、家の権利書がどこに保存されているのかわからないこともあるでしょう。
またゴミ屋敷を相続すると片付けをしなければなりません。その際の費用は相続した人が負担する可能性が高いといえますが、相続した家屋の価値と見合わなかった場合は損をすることになります。
このようにゴミ屋敷は親が亡くなった後にトラブルを引き起こす原因も秘めているのです。
ゴミ屋敷改善のために親を説得するコツ
ゴミ屋敷と化した親の住まいを片付けるにも、親の許可がなければ勝手に物を捨てたり、業者に頼んで整理することはできません。
仮に、親の許可なく勝手に捨てたことが大問題になった場合、「損害賠償請求」や「器物損壊罪」などが問われる可能性もあります。
では、親を説得するためにどのような方法をとれば良いのでしょうか。
ゴミ屋敷に暮らすリスクを説明する
これまで説明したことを参考に、病気や怪我、事故、火災などのリスクを減らすためにも部屋を片付ける必要がある旨を伝えましょう。
その際、ポイントなのが親に今の状況を自分のこととして理解してもらうことです。
例えば、足腰の弱った高齢の方が転倒した場合、足の骨折が原因で介護が必要になるケースもあると説明できます。
そういった事例を用いて、わかりやすくゴミ屋敷に住み続けるとどのような被害が想定されるのか、一つ一つ説明していきましょう。
自分は協力者であることを伝える
親子の間柄だからと遠慮なく言葉を投げがちですが、否定や意見の押し付けは親から反感を買う原因となります。
一方的に責められる、信頼関係がない、といった状態では、いくら親でも説得に応じてもらえません。
まずは、親の話を聞き本音を聞くことです。
その上で、自分はこの状況を改善したいと思っている、片付けに協力したい、と真摯に向き合う姿勢を見せることが状況を改善する糸口となるでしょう。
親の生活環境が変わるタイミングを待つ
以下のような生活に変化が起こるタイミングが親を説得するチャンスです。
- ・家にヘルパーさんが来るようになる
- ・老人ホームへ入居する
- ・家で物につまづき骨折した
環境に変化が起こることでいやでも今の現状に目を向けなければならないことから説得しやすいタイミングになると言えます。
生活環境が変わるタイミングまで待てない場合は、実家の片付けを想定して親にヘルパーさんの訪問などを提案してみることもおすすめです。
頭ごなしに親の意見を否定しない
片付けを説得する際には、親の意見を頭ごなしに否定しないで丁寧に聞きましょう。親には親の理由があり、それを否定すると頑なになって片付けに賛成してもらえる可能性が低下するからです。
例えば一見ゴミと思えるものでも、親にとっては大切な思い出の品かもしれません。そのことを説明しているのに頭ごなしに否定されると怒りや悲しみが増し、片付けに消極的になってしまいます。
否定的な言葉は避け、いったん親の意見に賛成したうえで別の提案をするなどの工夫をしてください。
説得中は感情を抑えて、冷静に
説得中は感情を抑え、冷静さを保って行うことが重要です。
説得時に感情的になってしまうと親もその気持ちや態度につられて感情的になってしまい、喧嘩や言い合いだけで時間が過ぎてしまいます。
親のためを思って片付けを提案しているのに理解してもらえないと、怒りの感情が爆発することもあるでしょう。しかし一時的な感情に身を任せていては、ゴミ屋敷の片付けができません。
仮に親が怒り出したとしても冷静さを保ち、ゆっくりした口調で説得を続けましょう。
説得は時間がかかると覚悟しておく
ゴミ屋敷の片付けの説得は簡単ではなく、時間がかかるので覚悟してください。
人の心や考えを変えることは容易ではなく、それは親も同様です。またゴミ屋敷に長年住んでいるとその環境に慣れ親しんでしまい、環境の変化に不安を感じる親も少なくありません。
心や考えに変化をもたらすには、時間をかけた根気強い説得が必要です。片付けを持ちかけた際にすぐに否定する場合は、その日は説得を諦めて別の日にしましょう。
明らかに期限が良い日に少しずつ繰り返し説得をすることで、徐々に親の態度が軟化し、片付けに賛同してくれる可能性も高まります。
説得に応じた親の家を片付ける方法
家にあるゴミの量などの状態によって、自力で片付ける方法と、片付け業者に依頼する方法があります。
自力で片付ける
ゴミ屋敷といってもまだ初期の頃の段階(床が見えるレベル)であれば自力で片付けることも可能でしょう。
その場合には、以下のように片付けプランを作成し、詳細にプランし進めていくことが大切です。
- ・必要な掃除道具
- ・いつどこの部屋を片付ける
- ・いつゴミを出す
もし可能であれば、家族や親戚、友人などに片付けの応援を頼むと効率よく作業を進めることができます。
ゴミ屋敷片付け業者に依頼する
床が物やゴミで足の踏み場もないような状態になっている場合、片付け業者に依頼することをおすすめします。
その理由は、以下の2つです。
- ・確実に終わらせることができる
- ・時間を大幅に短縮して完了できる
親の住まいから離れたところに暮らしているなら、通いながら片付けるとなると相当な時間がかかってしまいます。
また、あまりの物量に途中で挫折する可能性も高くなります。
プロの片付け業者に頼んだ場合、複数人で一気に片付けから清掃、除菌まで行うため数日で終わらせることができます。
また、指定した日に片付けられるので、実家から遠くに住んでいる場合は帰省の日程に合わせて業者の手配をすれば時間を有効に使うことができます。
実家のゴミ屋敷を片付けてもらう費用相場
実家のゴミ屋敷を業者に依頼して片付けてもらう場合、費用がどれくらいなのか気になるところです。なかには相場以上の金額を請求するところもあるので、事前に相場は知っておいたほうが良いでしょう。
間取り | 費用相場 |
1R/1K | 33,000円~ |
1DK | 55,000円〜 |
1LDK | 88,000円〜 |
2DK | 121,000円〜 |
2LDK | 154,000円〜 |
3DK | 187,000円〜 |
3LDK | 209,000円〜 |
4DK | 242,000円〜 |
4LDK | 264,000円〜 |
片付け業者のなかには、ハウスクリーニングなどのオプションサービスを用意しているところもあり、そのようなサービスを利用すると金額は高くなります。
オプションサービスの種類や料金は、各片付け業者の公式サイトや直接問い合わせをしてください。
実家のゴミ屋敷の片付けは七福神にお任せください
実家の広さ・大きさやゴミの量によっては、自分たちでの片付けが困難な場合もあります。時間をかけて片付けた場合、途中で親の気が変わって片付けを拒否するかもしれません。説得に成功した場合の片付けは、素早くスムーズに行うことが重要です。
ゴミ屋敷バスター七福神では、ゴミ屋敷の片付け・清掃を承っています。またオプションサービスとしてハウスクリーニングや庭の仕事などもあり、必要に応じてお申し込みが可能です。
相談・お見積りは無料で行っておりますので、ゴミ屋敷の片付けが困難な場合はお気軽にゴミ屋敷バスター七福神までお問い合わせください。
まとめ
ゴミ屋敷となった親の住まいを説得して片付ける方法について解説しました。
ゴミ屋敷に住まうことは様々なリスクが伴います。
一日も早い状況の改善を望む場合、片付け業者に依頼することが最も早く、確実に問題解決できる方法です。
片付け業者によっては家電などの買取りサービスを行っているところもあり、費用を抑えられる場合もあります。
見積もり依頼の際には3社を目安に依頼すると価格やサービスを比較することができるのでおすすめです。
ゴミ屋敷は、住まう人の習慣や心身の状態が影響してつくられます。
しっかりと今の状況に向き合い、親を説得するようにしましょう。