自宅がゴミ屋敷だったり汚部屋だったりすると、突然やってくるガス点検のお知らせは、慌てふためき対処に困る事案です。安全のためには受け入れるべきとわかっていても、自宅の惨状を恥ずかしく思い、つい無視してしまう人もいます。
しかし、ガス点検自体を断るとリスクが大きく、ゴミ屋敷を見られる恥ずかしさ以上の苦痛を受けなければなりません。ゴミ屋敷や汚部屋に置けるガス点検の可否や、断った場合に起こりうる危険について詳しく解説します。
目次
ゴミ屋敷や汚部屋でもガス点検は受けられる?

ガス点検は、ガスの使用に関連する場所の確認さえできるのなら、ゴミ屋敷や汚部屋であっても受けることが可能です。ガス点検はガス会社に課せられた義務であり、4年に1回は行うよう法律で定められています。
たとえ自宅がゴミ屋敷や汚部屋であっても、ガス点検を受けて安全で快適な生活を保持しましょう。ゴミ屋敷や汚部屋でもガス点検を受けたほうが良い理由と、ガス点検に訪れる業者の対応について詳しく解説します。
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立ち会い必須のガス点検とは
住人の立会いが必須になるガス点検とは、簡単にいうと室内に入って行わなければならないガス点検のことです。ガス点検は、業者が設置した給湯器やガス器具(ガスファンヒーター・ガス炊飯器・ガス乾燥機等)の安全確認を目的としています。
つまり、点検しなければならない設備が室内にある場合、業者は住人不在の部屋へ勝手に入るわけにはいかないため、住人やそれに順ずる人(家族や大家さん・管理会社の人など)にガス点検作業の立会いを求めるのです。
ゴミ屋敷や汚部屋も同様で、ガス点検が必要な設備が室内にあるなら、住人やその家族・大家さんなどが作業に立ち会わなければなりません。
アパートやマンションは家の中に入らずに済むことも
自宅がアパートやマンションだった場合、業者が室内に入ることなくガス点検が済むこともあります。業者がガス点検で室内に入るのは、点検対象となるガス器具が室内に設置されているからです。
アパートやマンションの場合、給湯器のほとんどは玄関横などの屋外に設置されており、室内に入らなくても検査できます。集合住宅の全てが当てはまるわけではありませんが、少なくとも給湯器本体が玄関脇などの屋外にあるなら、業者がゴミ屋敷に一歩も入ることなくガス点検は終了です。
ガス点検の業者はゴミ屋敷や汚部屋には慣れている
ゴミ屋敷や汚部屋であっても、ガス器具が室内にある場合は業者を入れなければなりませんが、そもそもガス点検の業者はゴミ屋敷や汚部屋には慣れています。ガス点検に置いて業者が気にするのは、直接ガス器具を確認できるかどうかです。
つまり、ゴミ屋敷や汚部屋であってもガス点検さえできれば問題視せず、室内の状況に言及することもありません。ただし、足の踏み場すらない部屋には物理的に入れないので、せめて業者の動線やガス器具周りの空間確保はしておきましょう。
ガス点検を家の中で行う場合の点検箇所と時間

給湯器などのガス器具が室内に設置されていた場合、ガス点検のために業者を室内へ入れなければなりませんが、このケースで気になるのが点検箇所と時間です。自宅がゴミ屋敷や汚部屋だと、どこでどんな点検をするのか、どのくらい時間がかかるのかわからなければ、片付ける範囲すら決められず不安を抱えてしまいます。
家の中で行うガス点検の場所と所要時間を知り、効率よく片付ける算段を立てましょう。室内のガス点検で確認する具体的な場所を、点検にかかる時間の目安を以下で解説します。
ガス風呂釜のチェック
ガス風呂釜のチェックは、主にバランス釜・ホール釜と呼ばれるガス風呂釜を設置している場合に行われます。バランス釜とは、ガス給湯器が風呂釜の真横の設置されているタイプで、ホール釜はガス給湯器を浴室に壁に埋め込んだタイプです。
ガス給湯器と風呂釜の距離がほとんどない場合、熱源が近くなるため風呂釜が劣化する可能性があり、ヒビ割れなどがあるとお湯が漏れ、浴室だけではなく家屋全体に打撃を与えてしまいます。特に集合住宅は、階下へ浸水する危険も考えられるので、バランス釜・ホール釜を設置している家庭では風呂釜のチェックは欠かせません。
ただし、バランス釜・ホール釜でなくても、サービス程度に風呂釜をチェックしてくれることもあるので、気になる人は事前に確認してみてください。
ガス給湯器の確認
ガス給湯器の確認は、業者にとって安全面だけではなく、ガス機器の品質保持の面でも重要視されます。ガス給湯器が正常に作動しないと、不完全燃焼によるガス中毒が発生し大変危険です。
耐久年数を超えたガス給湯器の場合、本来の能力が発揮できないだけではなく、事故に繋がるような不具合が出る可能性も考えられます。4年に一回のガス点検をしっかり受けておけば、住人では気づかないような不具合も業者に気づいてもらえるので安心です。
ガス配管に漏れがないか
ガス点検では、ガス配管に漏れがないかどうかも確認されます。一般的に、ガス配管は一定の長さの配管を接続しているので、接続部や配管自体に問題が生じるとガス漏れを防ぎきれません。
万が一ガス漏れがあった場合、ガス機器が正常に使えなくなるのはもちろんのこと、わずかな火の気で大火事に繋がる可能性も考えられ早急な対応が必須です。ガス点検を行う業者は、ガス配管までチェックして安全を確認し、必要があれば応急処置や工事の算段を立てて、ガス漏れによる災害を未然に防いでくれます。
ガス点検にかかる時間
ガス点検にかかる時間は、問題がなければ約15分程度、何かしらの不具合があったり点検箇所が多かったりした場合は約30分程です。例えば、点検箇所がガス給湯器のみで機器本体が外に設置されている場合、室内に入ることなくすぐガス点検が開始され、不具合がなければ15分もかからず作業は完了します。
逆に、ガス点検で何かしらの問題が発見されたり、確認する項目が多かったりした場合、その後の対処や状況説明に時間がかかるため、早くても最低30分程度は必要です。したがって、現時点でガス器具に不具合を感じないなら約15分、何かしらの不具合を感じているなら30分は掛かると考えておきましょう。
ゴミ屋敷や汚部屋が理由でガス点検を断るとリスクが…!

住人すら通るのがやっと、という程散らかっているゴミ屋敷や汚部屋でも、ガス点検を断るという選択はおすすめできません。ガスというエネルギーの使用は、便利な反面危険を伴うため、適切な使用状況の保持が不可欠です。
自宅がゴミ屋敷や汚部屋化していても、安全で快適な暮らしを守るためにガス点検は断らないようにしましょう。ゴミ屋敷や汚部屋を理由にガス点検を断った場合、起こるであろうリスクの具体的な例を以下でご紹介します。
指定日にガス点検を断るとどうなる?
ガス点検の指定日に都合がつかず点検を断った場合、「お客様が点検を拒否した」という記録が残ってしまい、万が一の時は自分で責任を追わなければなりません。ガス点検は、法律で定められたガス会社の義務であり、4年に1回は必ず行わなければならないものです。
これを断るということは、ガス会社がガス点検をしなかった=法律に違反したという判断をされてしまうので、ガス会社もそのまま受け入れることはできません。そのため、ガス会社は「お客様の方が点検を拒否した」という記録を正式に残し、万が一のことがあっても責任追求されない体制を整えるのです。
ガス供給会社の判断でガスが止まる
ガス点検を断った場合、ガス供給会社の判断でガスが止められてしまい、日常生活が不便になるケースも考えられます。ガス供給会社は、顧客が安全にガスを使える環境を整え、それを見守り保持するのが仕事です。
ガス点検を断ってしまった場合、ガス供給会社は安全であると確定できないため、保安閉栓と呼ばれる処置をしなければなりません。保安閉栓されれば、物理的にガスの供給が止まってしまうので、ガス点検を断った家庭はガスを利用できなくなります。
ガス漏れなどの事故が発生する
ガス点検を断るリスクにおいて、一番恐ろしいのはガス漏れなどの事故の発生です。例えば、漏れたガスが室内に溜まってしまった場合、一酸化炭素中毒で体調不良を起こしたり、最悪の場合命を落とすこともあります。
ガス漏れした状態でライターなどを使用すれば、引火して大爆発を起こす可能性も否定できません。ゴミ屋敷や汚部屋は、わずかな火でも引火すれば大炎上を免れないため、どれだけ散らかっていてもガス点検は断らないのが正解です。
ガス点検が来る前にゴミ屋敷や汚部屋を片付ける
ガス点検は、ガス供給会社にとって4年に一回の義務であり、安全確認できなければガス供給をストップできる権限まであります。したがって、ゴミ屋敷であっても汚部屋であっても、ガスを使用している限りガス点検を受けなければ、快適なクラスを続けられません。
チリ一つなく掃除するのは時間がかかりますが、作業に支障が出ない程度の片付けなら、ポイントを押さえれば短時間で可能です。ガス点検の前に確認するべき、片付けるポイントと素早く済ませるコツを以下でご紹介します。
すべてを片付ける必要はない!片付けるポイント

ガス点検前の片付けは、見栄えよりも作業効率の良さにポイントを置き、業者の動線と点検場所の周囲を集中して片付けましょう。例えば、次のような場所をピンポイントで片付ければ、業者も移動しやすく点検に時間がかかりません。
- 給湯器周り
- 洗面所と浴室
- キッチン周り
- 玄関から室内の給湯器へ通じる道筋
- 玄関から外の給湯器・ガス管へ通じる道筋
このような場所の周囲だけでも片付けておくと、作業自体はスムーズに行えるためストレスが掛かりにくく、問題がなければ点検も短時間で済みます。
ゴミ屋敷は自力で片付けられる?判断基準から手順や必要なものまで解説
ゴミ屋敷片付け業者ならガス点検前に片付けられる
「あまりに散らかりすぎて最低限の片付けもできない」「片付けたくても時間がない」という人は、ゴミ屋敷片付け業者への依頼がおすすめです。ゴミ屋敷片付け業者は、片付けのノウハウやポイントを熟知しており、あっという間にガス点検が受けられる状態まで片付けてくれます。
事前に「ガス点検があるので片付けたい」と相談すれば、期日も考慮してスケジュールを組んでくれるため、「間に合わないかも」と不安になることもありません。いざという時の選択肢にゴミ屋敷片付け業者も入れておき、自力での掃除は不可能だと感じたら、迷わず依頼して心身の負担を減らしましょう。
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【最短即日】ゴミ屋敷片付けはバスター七福神へ

「ガス点検前の掃除をやる時間がない」「自分で片付けてみたが間に合うかわからない」というお悩みをお持ちの方は、ゴミ屋敷バスター七福神へご相談ください。七福神は、人が通るのもやっとな汚部屋から庭先にまで不用品が積み上がったゴミ屋敷まで、さまざまなゴミ屋敷・汚部屋の片付け実績がある清掃業者です。
最短即日で対応いたしますので、「ガス点検直前なのに片付けが間に合わない」という方も安心してご利用いただけます。まずは年中無休で24時間対応の無料相談窓口から、お気軽に現在の状況をお聞かせください。
まとめ
ガス供給会社が行うガス点検は、ガス器具を安全に使用するために必要な必須作業であり、4年に一回の義務です。ゴミ屋敷や汚部屋を恥ずかしがって点検を断ると、ガス漏れや引火などの災害だけではなく、ガスの供給自体を止められてしまう可能性があります。
点検する業者は、点検箇所の周辺さえ片付いていれば作業が可能なので、室内が散らかっていてもほとんど気にしません。最低限の片付けも自力で行うのが難しい場合は、片付け業者へ依頼してガス点検を受けられる状態まで自宅を整えましょう。