少し良い状態になったかと思われた新型コロナウイルスですが、新たなオミクロン株の登場で「巣ごもり生活」に逆戻りすることになってしまいました。
人と人の接触が制限されたり、外出を控えたりする生活となりますが、このコロナ禍によって、ごみ屋敷が増えているといわれています。
しかも、以前はゴミ屋敷の住人は高齢者が多かったのですが、コロナ以降、若い人にも広がっています。
「きれいに身支度をしても、どうせ無駄」「どうせ家にいるだけなんだから、片付いていなくてもいい」と、身の回りのことを最低限しかしなくなり、次第にゴミ屋敷化してしまうという人が少なくないのです。
今後、ごみ屋敷はますます大きな社会問題となっていくことが考えられます。
もし、自宅がゴミ屋敷になってしまったら……?
そんな時に頼れるのが「ゴミ屋敷清掃士」です。
ゴミ屋敷清掃士とは、どんなサービスを行っているのでしょうか。
目次
「ゴミ屋敷清掃士」とは?
ゴミ屋敷を清掃する際、法律などで何らかの規定・規則が定められているわけではなく、特に資格も必要ありません。
しかしゴミ屋敷清掃士の在籍有無は、依頼する清掃業者を選定する際のひとつの指標として役立ちます。
具体的にどのような知識・スキルを持っているのか、資格の中身などを詳しく確認していくので参考にしてください。
ゴミ屋敷清掃士資格の条件
ゴミ屋敷清掃士にはゴミ屋敷清掃士(HCS)とゴミ屋敷清掃士マスター(HCSM)の2種類があり、それぞれ学ぶ内容や受験する際の条件などが以下のように異なります。
【ゴミ屋敷清掃士(HCS)】
資格の位置づけ | ・ゴミ屋敷への理解を深める ・ゴミ屋敷清掃のプロフェッショナルとしての技術・知識・自覚を育成 |
受験資格 | 受験するためには以下の2つを満たさなければならない。 ・一般社団法人ゴミ屋敷清掃士認定協会が実施する研修を受講 ・修了試験に合格 |
身につく技術・知識 | ・ゴミの正しい分別や処理の仕方 ・特殊清掃方法 ・適正な見積査定方法 ・依頼者への配慮の重要性 |
【ゴミ屋敷清掃マスター(HCSM)】
資格の位置づけ | ゴミ屋敷清掃士(HCS)のキャリアアップ |
受験資格 | ・ゴミ屋敷清掃士(HCS)保有者 ・一般社団法人ゴミ屋敷清掃士認定協会会員による現場作業審査の通過者 ・自治体などからの表彰実績あり ・一定のゴミ屋敷清掃実績数あり |
ゴミ屋敷清掃士認定協会とは
ゴミ屋敷清掃士認定協会とは、ゴミ屋敷清掃を依頼する際の業者選定においてその基準のひとつになる資格を認定する団体です。
年々増加するゴミ屋敷数は社会問題となっており、放置し続けると火災・害虫などの発生リスクが高まることから決して無視できません。
ゴミ屋敷の状態にもよりますが、家族・親族では片付けられない状態にまで悪化していることも多く、業者に頼まざるを得ない状況に追い込まれる人もいます。
しかしその一方で、依頼者の弱みに付け込んで十分な清掃サービスを提供せずに高い料金だけを請求する悪徳業者が増加しているのが現状です。
ゴミ屋敷清掃士認定協会は、このような問題解決やリスク軽減の一端になればという思いから設立されました。
ゴミ屋敷と真摯に向き合い、リスク回避と清掃員の安全対策を行ったうえで社会問題の改善や食い止めにもつなげられるような高い志と確かな技術を持った清掃士を選定・認定しています。
ゴミ屋敷を清掃するプロ・ゴミ屋敷清掃士を認定するのが「ゴミ屋敷清掃士認定教会」です。
ゴミ屋敷清掃士認定教会は、ゴミ屋敷清掃に対する確かな技術と知識を持った人だけを「ゴミ屋敷清掃士」として認定し、消費者の業者選びの基準の一つとなるよう努めています。
- 敬意をもって行動する:ゴミ屋敷を形成してしまった方と真摯に向き合う
- より良い社会にする:ゴミ屋敷の社会問題化の食い止め方を常に考える
- 安心・安全を徹底する:ゴミ屋敷のリスク回避と清掃人員の安全対策を行う
これを3本の柱とし、ゴミ屋敷清掃に関する確かな技術と知識を持ち、プロとしての自覚を持つ清掃士を選定しています。
ゴミ屋敷の片付けをうたう業者はたくさんあります。
そして、ライフスタイルや働き方の変化により、ゴミ屋敷は増えると予想され、ゴミ屋敷の清掃業者も増えていくことでしょう。
そんな中、「ゴミ屋敷清掃士」の資格は、多くの中から依頼したい会社を選ぶ際、確かな技術を持ち、ゴミ屋敷と真摯に向き合う業者を選ぶ理由の一つとなり得るでしょう。
業者を選ぶ際には、この資格の有無にも注意してみてはいかがでしょうか。
ゴミ屋敷片付けには資格・許可よりスキル
ゴミ屋敷の片付けには資格・認可が必要ですが、実際の業務で重視されるのはスキルです。
必要な資格・認可を保有していても、片付けの際に求められるスキルがないまたは低い状態では、清掃を依頼した顧客は不満だけを募らせてしまいかねません。
ゴミ屋敷片付けの際に必要な資格・認可とあわせて、求められるスキルについても紹介するので参考にしてください。
家庭ゴミなら一般廃棄物収集運搬許可
一般廃棄物収集運搬許可とは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に定められた資格です。
産業廃棄物以外の廃棄物である一般廃棄物の収集・運搬・処理は、本来であれば市町村が行わなければなりません。しかしすべての一般廃棄物の処理などを一定に引き受けることは困難であるため、ゴミ処理基本計画が定める一般廃棄物処理業許可を行っています。
ゴミ屋敷清掃業者も作業内容に一般ゴミの収集・運搬・廃棄が含まれていることから自治体から一般廃棄物収集運搬許可を取得しなければなりません。
スタッフのヒアリング力
ゴミ屋敷清掃業や清掃員に求められるのは資格・認可だけではなく、ヒアリング力も必要です。
顧客にとっては大切な思い出の品をゴミだと判断して勝手に処分されてしまっては、怒りや後悔しか残りません。
また片付けの際に家具などを動かすこともあり、勝手に配置を変えてしまうと今後の生活に支障をきたす場合もあります。
「どのような部分を重点的に片付けて欲しいのか」「処分して欲しくないものを明確に理解して事前に確認してくれるか」などの配慮が重要であり、これらを正確に理解するためにはヒアリング力が欠かせません。
思いや考えを正確な言葉で的確に伝えられるとは限らないので、あいまいな表現でもその意図をくみ取って丁寧に要望・話を聞いてくれる業者を選定してください。
ゴミ屋敷片付けの知識
ゴミ屋敷を片付ける際には、さまざまなノウハウや知識が必要です。
ゴミの量・範囲・状態などにもよりますが、広範囲でゴミの量も多い場合にはいかに効率よく片付けるかが重要であり、清掃スタッフの知識量や技量が試されます。
例えばゴミ屋敷依頼者が遠方から訪れている場合、日をまたいで片付け作業を行うと家族や親族は片付けの日数にあわせて何度もその場所に行かなければなりません。
こまめな訪問ができるケースばかりではなく、行き来に何時間もかかる場合には1日で片付けて欲しいと希望することもあります。
このような希望・要望にも対応するためには、効率よく短時間で片付けられるノウハウ・知識が必要なのです。
ゴミ屋敷が及ぼす影響とは?
テレビなどのメディアでもよく取り上げられる「ゴミ屋敷」。
近年、大きな社会問題として認知されているゴミ屋敷は、どのような影響を及ぼすのでしょうか。
ゴミ屋敷に充満する悪臭
ゴミ屋敷では、生ゴミや弁当ガラ、飲みかけのペットボトル、カップラーメンの食べ残しなど、すぐに腐ってしまうようなものもたくさん溜め込まれています。
そのため、ゴミ屋敷内はひどい悪臭がこもっていることが珍しくありません。
さらに、ゴミが溜まり過ぎて室外にまで悪臭が漂うこともあります。
室外にもゴミが積み重ねられていることも多いので、常に不快な悪臭が漂い、近隣住民はろくに洗濯物も干せないなど、臭いに悩まされることになります。
害虫の発生
ゴミ屋敷は不潔なため、ハエ・ゴキブリ・ダニ・ノミなどの害虫や、ネズミなどの温床になります。
見た目に不愉快なのはもちろん、雑菌が繁殖したり、害虫やネズミを狙う他の動物まで招いたりする恐れもあります。
害虫の発生は、ゴミ屋敷となった家屋の問題にとどまりません。範囲は瞬く間に広がり、近隣住民の家屋にまで飛び火する可能性があります。自宅をきれいに清潔に保っている住人にしてみれば、関係のないゴミ屋敷のせいで害虫・害獣の被害をこうむるのは放置できません。
火災・犯罪などのリスク
ゴミ屋敷はゴミがたくさんあるため、いったん火がつくと火のまわりが速く、消火が難しいといわれています。紙・ホコリなどの燃えやすいものがいたるところに散乱しているからです。
さらにゴミ屋敷と積極的に関わろうとする人がすくないことから火が出ていても気づかずに通報が遅れてしまい、消防隊が到着した時には手が付けられない状態になっている可能性もゼロではありません。
また、人がいるのかいないのか分からないようなゴミ屋敷は放火される恐れもあり、近隣の家も危険にさらすことになります。
健康被害
ゴミ屋敷は、近隣住民だけでなく、当然、ゴミ屋敷に住んでいる本人にも悪影響を及ぼします。
掃除されていないため、部屋はカビやホコリにまみれています。
このような場所で生活していると、アレルギーを引き起こしたり、喘息や皮膚疾患にかかったりすることがあります。
足の踏み場もないため、モノにつまづいたり転んだり、積まれたゴミが崩れてきて下敷きになり怪我をするなどの危険性も高くなります。
プロに相談して、脱・ゴミ屋敷!
ゴミ屋敷に住んでいて、良いことは何一つありません。
しかし、ゴミ屋敷を脱出したくても、すでに自分1人の力ではどうすることもできない状態になっていたらどうすればよいのでしょうか?
そこで、プロの清掃業者に相談してみてください。
プロに清掃を依頼するメリットには、こんなことが挙げられます。
- 短時間でのゴミ屋敷片付け作業
- 不用品の処分
- 特殊な機材や薬品を使用したハウスクリーニング
上記の各メリットを詳しく紹介するので、参考にしてください。
短時間でゴミ屋敷が片付く
プロの清掃業者は、1人では何日もかかるような片付けを、短時間でやってくれます。
プロの業者は複数人のスタッフで作業すること、また、ゴミ屋敷での作業に関して慣れているため、迅速に作業を行うことができるのです。
業者や家の状況によって異なりますが、たとえば、1DKの部屋であれば、スタッフ2名で2〜3時間で作業を終えることができます。
3LDKでもスタッフ4名で行って4〜6時間というスピードです。
わずかな時間でゴミ屋敷から脱出できるという点が、プロに依頼する最大のメリットといえます。
不用品を処分してもらえる
ゴミ屋敷の片付けで困るのは、大量に出るゴミの処分です。
自治体のゴミ回収に出す場合、一度に大量に出すことができなかったり、大型のものは粗大ゴミ料金がかかったりします。
しかし、プロの清掃業者に依頼した場合、大量に出たゴミや不用品、粗大ゴミなどを全て運搬・処分してもらえます。
一度にすべてを片付けてもらうことができるので、自分で運んだり処分したりする必要がありません。
さらに、業者によっては、まだ使えるものがあれば買い取りしてくれることもあります。
特殊な機材、薬品でのハウスクリーニング
プロの清掃業者が行うのは、ゴミの片付けだけではありません。
ゴミを運び出したあと、ハウスクリーニングをしてもらえます。
ゴミ屋敷になってしまった家には、腐敗したゴミがこびりついていたり、カビや大量の害虫が発生していたりします。
また、悪臭を伴うことも多く、このような状態をきれいにするのは、素人には難しい作業です。
しかし、このような状態であっても、プロの清掃業者は、プロ専用の道具や薬剤を使い、消臭や消毒を徹底してくれるので、安心して生活できる家に生まれ変わります。
クリーニングの内容は業者によって異なるので、依頼の際に確認しておきましょう。
ゴミ屋敷片付け業者を選ぶポイントとは?
インターネットで検索すると、さまざまな業者がヒットします。
たくさんある業者から、良い業者を選ぶには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
実績をチェック!
ホームページを見比べて、実績の豊富な業者を選んでください。
具体的には社歴や、お客様の声・清掃例などが記載されているかを確認します。
お客様の声は実際の利用者が寄せた生きた声であり、「どのような点が満足できたのか」「どのような点に不満を感じたのか」など広い範囲での清掃の仕方は状況の確認が可能です。お客様の声をチェックする際は好意的なものばかり注目するのではなく、不満などの声にも注目してその内容をチェックしてください。不満の内容を確認することで、より希望に沿ったサービスを提供してくれる清掃業者の選定が可能です。
また清掃例にも注目することが重要です。特に写真付きの清掃例はどのような作業が行われたのかなどの確認がしやすく、業者選びの際の基準になります。
このようなお客様の声・清掃例は数が多いほうがより正確な情報を集めやすく、社歴の短い業者ではこれらの数が極端に少ない可能性があるので、社歴の長い業者にフォーカスして選定を行ってください。
住所・電話番号をチェック!
ホームページに、その会社の住所や固定電話の電話番号が記載されているかの確認も重要なチェックポイントです。
住所や電話番号がある業者は、きちんとした会社として営業されていることがわかります。
携帯電話の番号しか記載されていない業者は、会社としての母体がないため、お勧めできません。
会社としての母体がない場合は信頼性などが薄く、悪徳業者である可能性も否定できないからです。
安心・安全な業者を利用するためにも、住所・固定電話が明記されているところを選ぶようにしてください。
必要な許可を得ているかをチェック!
家庭から出たゴミを収集・運搬するには「一般廃棄物収集運搬業」という許可が必要です。
この許可がない業者は、家庭ゴミを自治体の処理場に持ち込むことができないため、適切に処分することができません。
その結果、大量のゴミが不法投棄されることになる可能性があります。
このようなことにならないよう、依頼する際にはその業者が「一般廃棄物収集運搬業」の許可を持っているかを必ず確認してください。
これは各自治体に申請するものなので、居住地区の自治体から発行されているものかもチェックします。
ただし、一般廃棄物収集運搬業の許可のない業者であっても、許可を持つ業者と提携し、委託している場合は依頼しても大丈夫です。
また、事業系のゴミを扱う「産業廃棄物収集運搬業許可」しか持っていない業者にも注意することをおすすめします。
「産業廃棄物収集運搬業許可」では、家庭から出たゴミを処分することはできません。
サービス内容をチェック!
業者によってサービス内容が異なるので、どのような清掃作業を行ってくれるのかのチェックも大切ですります。
例えばゴミが床一面にあるゴミ屋敷の場合、それらを片付けた後には大量のホコリが蓄積しています。ゴミ屋敷は基本的に日頃の簡単な清掃もほとんど行われていないため、多くのホコリが溜まっているケースは多いのです。
ゴミを含む不用品の運び出しが終了した部屋はいたるところにホコリが目立ち、清潔に生活できる状態とはいえません。
このような状態にはハウスクリーニングが効果的ですが、業者の中には不用品等の片付け・運び出しを請け負うだけでその後の清掃はしてくれないところもあります。ハウスクリーニングを行っていない業者に依頼すると、片付け・運び出し完了後は、自分で拭き掃除などを行わなければなりません。
どのようなサービスを希望するのか考慮したうえで、それらを提供してくれるかどうかの確認も行ってください。
見積書をチェック!
見積書をよく見て、サービス項目とその費用が明確に記載されている業者を選ぶことは、ゴミ屋敷清掃業者の選定作業で最も重要なポイントです。
残念ですが、業者の中には、あとから法外なオプション料金を請求してくる悪徳業者もいます。このような業者の多くは顧客が満足できるような清掃サービスを提供できておらず、結局自分で片付けの作業をしなければならないというケースも少なくありません。
悪徳業者に誤って依頼しないためにも複数の業者から相見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
ゴミ屋敷清掃士として認定されているかチェック!
2019年から認定が始まったもので、ゴミ屋敷の清掃に特化した民間の資格です。
プロとして、技術・知識・自覚を持った業者をゴミ屋敷清掃士として認定しています。
ゴミ屋敷の清掃に必ず必要な資格ではありませんが、業者選びの際、参考となる資格です。
ゴミ屋敷清掃士については本記事の「ゴミ屋敷清掃士とは?」の項目で資格の内容や認定している協会の詳細などを解説しているので、そちらを参考にしてください。
まとめ
ゴミ屋敷は、本人にも近隣にも悪影響しか与えません。
片付けたいと一念発起しても、自分一人ではどうにもならない状態であれば、プロに依頼するのがお勧めです。
業者を選ぶ際は、ゴミ屋敷に関する広い知識や、確かな技術を持った「ゴミ屋敷清掃士」の資格者がいる会社かどうかに注目してみましょう。
片付けはゴミ屋敷バスター七福神へご相談を
ゴミ屋敷の清掃は範囲や状態にもよりますが、多くのケースでは個人での作業が困難です。また不用品などの運び出しや処理を行うには手間・時間・コストがかかり、さまざまな面から効率的とはいえません。
個人での清掃作業が困難なゴミ屋敷の片付けは、ゴミ屋敷バスター七福神にお任せください。不用品の運搬・運び出しだけではなく、未使用品やリサイクル可能なものは買取も行っています。さらにハウスクリーニングなどのオプションサービスも充実しており、ご要望に合わせた対応が可能です。
お見積もり・ご相談は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。