コラムblog
腐った食材や使用済みのお皿、飛び散った油汚れなどでコンロ周りや壁、床はギトギト……。
半年以上キッチンの掃除をせず放置しているご家庭の多くが、この汚台所・汚キッチンと呼ばれるような状態になっているのではないでしょうか。
特にキッチンはトイレや寝室と異なり、油を使う点が大きく異なります。
料理に使用した油は、目には見えない小さな粒子となって空気中に飛散し、壁や床に付着します。
その上から埃やゴミなどが重なることによりガチガチに凝り固まった汚れへと変化していきます。
このように、ただでさえ汚れやすいキッチンを掃除せずに放置しておけば、やがて汚台所・汚キッチンと呼ばれるまでの誰が見ても汚く、不衛生な状態となります。
この記事では、そのような汚台所・汚キッチンを快適な空間へと生まれ変わらせるための片付け・掃除のポイントをプロが詳しく解説していきます。
目次
汚台所・汚キッチンから脱出するポイントは、気負わずほどほどにキレイを保つという意識です。
数ヶ月、中には何年とキッチン掃除を避けてきたにもかかわらず、1日で汚台所・汚キッチンを脱出するというのは難しいでしょう。
キッチンを清潔に保つための具体的な片付けの方法をまとめました。ゆっくりと焦らず実践していきましょう。
片付けの基本は物を減らすことです。
キッチンに置くモノは収納に収まる分量で、管理できる分量だけに絞ることが大切です。
キッチン用品が減ることで、どこに何があるか管理しやすくなり、必要なモノを探す手間も減らすことができます。
しかし、多くの人がモノを捨てる決断ができず、ただ単に移動させている場合があります。
モノの移動は一時的に元あった場所が片付いたように見えますが、根本的には何も解決していません。
大事なことはモノの定位置を決めることです。
使ったらしまうを徹底し、管理できないモノはとにかく捨てます。
賞味期限切れのものはもちろん、半年以上使っていない調味料や調理器具などは思い切って処分しましょう。
モノを収納するスペースがない場合には、空中に浮かせて収納すると良いでしょう。
例えば吸盤フックをタイルの壁に貼り付け、そこにまな板を吊るしたり、おたまや茶漉しなど小さなキッチン用品を吊るすなど、100円均一などでも手に入る収納アイテムを利用し、スペースを有効活用するのがおすすめです。
また、ガスコンロ付近やフードレンジ付近はマグネットが取り付けられる場合もあります。
マグネット式の収納アイテムを探してみるのも良いかもしれません。
基本的には全て収納(吊り下げ収納なども含む)し、キッチンカウンターには必要最低限のものしか出しておかないようにしましょう。
そもそもモノが少なければ掃除をする面積を減らすことができ、その分手間も省くことができます。
キッチン収納については見せる収納よりも、隠す収納の方が圧倒的に効率的です。
昨今流行っている見せる収納ですが、スパイスや調味料をおしゃれな瓶に詰め替えて並べようと思うあまりに、そのひと手間が億劫になり結局空き瓶だけ買ってきて机の上に並べたまま、といった状態になりかねません。
また、おしゃれな見せる収納は埃も溜まりやすく衛生的ともあまり言えません。
特に調味料などの細々としたものは毎日使うものだからこそ出しやすさ、使いやすさが要です。
収納棚に収納するようにしましょう。
汚台所・汚キッチンから脱出するには、キッチン掃除の習慣化が欠かせません。
こまめに掃除をすることで、油汚れなども簡単に落とすことができ楽にすみます。
理想は何も考えなくても毎日のルーティンとしてキッチンの掃除ができるようになることです。
ちょっとしたことでも動線を見直すことにより、家事の手間を省くことができます。
例えば、油ハネなどで床が汚れた場合にはさっと拭き掃除ができるように枝の長いワイパーを冷蔵庫横に用意しておいたり、洗った後すぐに缶やペットボトルを処分できるように、シンク下の棚やスペースを資源ごみ置き場として利用することができます。
ゴミ袋はゴミ箱の横にサイドラックを取り付けて替え用のゴミ袋をかけておくと、ゴミ袋をわざわざ取りに行かなくても良いため移動の手間を省くことができ、スムーズに片付きます。
普段のルーティン掃除をしていると、フードレンジなど時には時間をかけて清掃した方が良い部分が目につきます。
しかし、目についたからといってルーティンの手を止めて念入りに掃除を始めてしまうと、ルーティンを完了させられないままその日の清掃を終えてしまうことに繋がります。
そうすると、せっかく習慣となり生活の一部となっていたルーティンのリズムが崩れ、また一からルーティンの癖づけを始めなければならず効率的ではありません。
毎日の清掃ルーティンのリズムを崩さないためにもそのような掃除に時間をかけたい時は、別日を設けて清掃するようにしましょう。
毎日生活していれば、体調が悪い日や仕事が忙しくて片付けの時間がどうしても取れない日もあります。
そのような時には、最低限やることだけを決めておきましょう。
例えば、以下のように最低限何をするかを決めておくと、キレイなキッチンの状態を長く保つことができます。
- 三角コーナーに溜まった生ゴミだけは回収して捨てる
- シンクやコンロに飛んだ目に見えるソースや油汚れはその日のうちに清掃する
- 夕食時に使用したお皿だけは片付けてから寝る
この記事では、汚台所・汚キッチンを快適な空間へと生まれ変わらせるための片付け・掃除のポイントを紹介しました。
汚台所・汚キッチンを脱出するためにはモノを減らすことと、清掃の習慣化が欠かせません。
前述の習慣化の方法や動線の工夫などを参考に、ぜひ汚台所 汚キッチンを卒業し、清潔で片付いたキッチンを維持できるよう挑戦してみてください。
この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家
氏名:新家 喜夫
年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。
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