弁当の空き容器や雑誌、洋服などが散乱し足の踏み場もないようなゴミ部屋の特集をテレビの報道などで見たことがある人も少なくないでしょう。
場合によってはキッチン、トイレ、風呂場までもがゴミで埋まり、人が部屋で生活ができないような状況の場合もあります。
この記事では、なぜゴミ部屋はなってしまうのか、その原因や対処法について解説していきます。
目次
なぜゴミ部屋になるの?
ゴミ部屋になる理由は様々ですが、生活習慣だけではなく精神的、肉体的な問題を抱えているケースも少なくありません。
代表的なゴミ部屋となる原因を以下にまとめました。
過労によるストレス
人はストレスが溜まりすぎると無気力に襲われる時があります。
そのような無気力状態が長く続くと、身の回りが多少汚れていても気にならなくなり、ゴミが溜まり始めます。
一度ゴミが溜まると、自分で何から片付けたら良いのか分からなくなります。
そして、ゴミで足の踏み場もないようなゴミ部屋へと発展していくケースがあります。
もったいなくて捨てられない
大量の紙袋や雑誌、服など、今は必要なくとも今後必要になるかもしれない、と捨てることができない人もいます。
段々もったいないと感じる気持ちがエスカレートしていくと、食品の空き容器や使い終わったラップの芯など、どんな物にも執着をしてしまいどんどんゴミが溜まっていきます。
強い孤独感を抱えている
大切な人や飼っていたペットとの別れなどが原因で強い孤独感を感じ、ぽっかりと空いた心を埋めるようにゴミを溜め込みゴミ部屋になってしまうというケースもあります。
強い孤独感はなかなか一人では癒せないので、普段から外に出かける機会を増やすなど気分転換を心がけましょう。
さらに、悪化する前に専門機関へ相談するなどの対策が必要です。
ゴミの分別ができない
住んでいる自治体でゴミの分別方法は大きく異なります。
痴呆症や発達障害、精神障害といった理由から、ゴミの分別が分からなずゴミが溜まってしまうケースがあります。
行政やボランティアグループなど、第三者の協力を得て問題を解決していく必要があるでしょう。
収集癖がある
片付けられない人の中にはゴミの収集癖がある人もいます。
例えば壊れた家電や割れたガラスなど、端から見て明らかにゴミだとしても、本人がそこに価値を見出し収集の対象となります。
このような場合、家をいくら片付けたとしても再びゴミを集めてしまい、再度ゴミ部屋となる可能性が高いため注意が必要です。
ケガや病気、加齢などによる身体機能の衰え
ケガや病気によって体が自由に動かない、年齢とともに起こる足腰の痛みなどによって自力でゴミ出しを行うことが難しいなど、身体的な問題によりゴミ出しができなくなる場合があります。
この場合には、介護ヘルパーの助けや福祉施設との連携、ボランティア団体への協力依頼など、他者の手助けを借りながら状況を改善していく必要があります。
なぜゴミ部屋を片付ける必要があるの?
ゴミ部屋になる人の中には、ゴミが溜まる程度で人は死なないと思っている人もいます。
しかし、ゴミ部屋になると本人に健康被害が及ぶ可能性がある他、周囲に対しても悪影響を与える場合があります。
ゴミ部屋のリスク①健康被害
ゴミ部屋には以下のものがたまったり発生します。
- 埃
- ハウスダスト
- ダニや害虫のふん
- カビ
このような状態の中で長く生活をしてると、アレルギーや喘息になるリスクが高まります。
特に免疫力の低いお年寄りや子供などは深刻な健康被害につながる恐れがあるため注意が必要です。
ゴミ部屋のリスク②悪臭
腐敗した生ゴミやカビたカーテン、畳などからは悪臭が発生します。
ゴミ袋に入れても生ゴミが匂うように、いくら壁があるとはいえゴミ部屋に堆積した匂いは隙間から漏れ出て外にまで広がってしまいます。
その結果、悪臭が原因となりご近所トラブルとなる可能性もあるのです。
ゴミ部屋のリスク③害虫の発生
食べかけの弁当や飲みかけのペットボトル、缶などが溢れるゴミ部屋にはコバエやゴキブリなど害虫が発生する可能性が高いです。
これらの害虫は隣人宅やご近所にも広がる可能性があり、クレームとなる場合もあるので注意が必要です。
ゴミ部屋を片付ける方法
「あまりの物の多さにどこから手をつけていいか分からずゴミ部屋の片付けを始められない」
「片付けても片付けても床が見えない状況に片付けを挫折してしまった」
こういった方も少なくありません。
ゴミ部屋を片付ける方法は基本的に二通りしかありません。
自力で片付けるか、専門の片付け業者に依頼するかです。
ここでは、その二通りの片付け方についてメリットやデメリットをまとめました。
ゴミ部屋を自力で片付けるメリット
最も費用が安く、思い立ったその瞬間から始められるという手軽さが一番のメリットでしょう。
また、誰にも知られずにひっそりと作業できるのも自力で片付けることのメリットの一つです。
自分のタイミングで始めて自分のペースで作業を進められるため、マイペースに片付けていきたい人に向いている方法です。
ゴミ部屋を自力で片付けるデメリット
ゴミ部屋を一人で片付けると、肉体的にハードです。
さらに、なかなか片付かないイライラや捨てる・捨てないの判断をしなければならないストレスから、精神的に疲れてきます。
途中で挫折してしまう場合もあるため、事前に入念な準備や協力者が必要でしょう。
ゴミ部屋の片付けを専門業者に依頼するメリット
片付け専門業者に依頼することの最大のメリットは、短時間で確実に片付くということです。
引っ越しの日が迫っている、来客のために片付けなければならないなどの場合に最適です。
決められた時間内に最も効率よく片付けを完了することができます。
また、片付け業者の多くは清掃作業の技術も持ち合わせています。
片付け終わった後の洗面所やバス、トイレ、キッチン、リビングの清掃を任せることができるでしょう。
プロの力で、片付けた後に気持ちよく暮らすことができるレベルにまで仕上げてくれる点もメリットと言えるでしょう。
ゴミ部屋の片付けを専門業者に依頼するデメリット
片付け専門業者に依頼するには以下のコストがかかります。
- 人件費
- ゴミの運搬費用
- ゴミの廃棄にかかる費用
少しでも安く済ませたいという方には向かないでしょう。
まとめ
ゴミ部屋となる原因や対処法について解説してきました。
ゴミ部屋になる原因は様々です。
一度片付けたとしてもその原因に向き合い改善していかない限り、すぐにゴミ部屋になってしまう可能性もあります。
考え方のくせや働き方などが原因でゴミ部屋となっている場合、まずは自らの生活環境を見直すことが重要です。
また、ケガや病気、痴呆症や発達障害などが原因で自力でゴミを出すことが難しい場合は、行政の力を借りるなどして状況を改善していくのが良いでしょう。