ゴミ屋敷にしないための方法の一つに原因の把握が挙げられます。
なぜゴミ屋敷になってしまうのか、その原因さえ分かっていれば、原因に基づいた対応をすればよいだけです。
ゴミ屋敷にしてしまうと片付けは大変です。だからこそゴミ屋敷にしないよう心掛けることが大切で、原因を把握することもまた、ゴミ屋敷予防の観点からとても大切なことです
目次
ゴミ屋敷になる人の特徴・原因とその対策
ゴミ屋敷になってしまう原因は多々あります。
そこでゴミ屋敷にしてしまう人の特徴、さらにはそれぞれについての対処法もご紹介しましょう。
ゴミ屋敷の原因・特徴① 掃除を心理的に苦手としている
単純な理屈ですが、掃除をしなければやがてはゴミ屋敷となります。
ゴミ屋敷は一朝一夕にできるものではありません。長い月日をかけて「ゴミ屋敷」となります。掃除が苦手な人は、汚くなっていく部屋に危機感を抱いても、面倒・嫌だから、あるいは「後でやる」「そのうち」と掃除を後回しにしてしまい、結局はゴミ屋敷となってしまうのです。
単純な理屈ですが、定期的に掃除をしていればゴミ屋敷になることはそうそうありません。
掃除が苦手な人のゴミ屋敷対策
掃除が苦手なことが原因でゴミ屋敷となってしまう場合、掃除を大げさに考えず、「ゴミを少し捨てる」だけで良いのでまずは実践してみましょう。
目についたものを捨てるだけでも立派な掃除です。
ゴミ屋敷の原因は多々ありますが、基本的な理屈として部屋に入ってくる物より捨てる物の方が多ければゴミは溜まりませんのでゴミ屋敷になりません。
ゴミ屋敷の原因・特徴② 物事を後回しにする性格
物事を後回しにする性格はゴミ屋敷の原因となります。
先程少し触れましたが、掃除を「後でやる」「そのうちやる」や、毎日仕事で忙しいと「休みの日にやる」「週末まとめてやる」「本気出せばすぐに綺麗になるから」等、後回しにしてしまいがちです。
さらには後回しにし続けます。
仕事であれば納期・責任があるのでやらざるを得ませんが、掃除は自分の問題で、仮に掃除をしないとしても怒られることはありません。
ましてや一人暮らしであれば掃除をしようがしまいが誰にも何も言われません。
結局は後回しにし続け、気付いたらゴミ屋敷になっているケースはとても多いです。
物事を後回しにする性格が原因のゴミ屋敷対策
後回しにする性格がゴミ屋敷の原因となっている場合、何らかのノルマを決めましょう。
「1日1回ゴミを捨てる」でも良いでしょう。誰かのためではなく、自分のためのノルマを決めることが大切です。
ここでポイントとなるのが「実現簡単なノルマ」にすることです。
あくまでも「行動する癖」を付けるためのものなので、仕事のように自分を成長させるためのできるかできないか分からないノルマではなく、簡単なものでよいのです。
ゴミ屋敷の原因・特徴③ 消費意欲の高さ
こちらは女性に多い原因で、消費意欲の高さがゴミ屋敷に繋がってしまうケースです。
消費意欲が高く、買い物が好きな人は部屋の状況を気にせずに買い物をしてしまいます。
買い物をするということは、自宅に置く物が増えることを意味します。衣服、雑貨等も保管のためのスペースが必要です。しかし消費意欲の高い人は、「買う」が目的となってしまっているので、部屋の状況を気にすることなく買い物をします。
結果、部屋の中に物が増え、やがてはゴミ屋敷となってしまうのです。
買い物が好きな人だけではなく、浪費癖がある人、ストレス解消で買い物に走る人もこちらに分類されます。
消費意欲の高さがゴミ屋敷の原因となっている場合の対策
消費意欲の高さがゴミ屋敷の原因となっている人は、買い物に代わる趣味やストレス解消を見つけましょう。
消費意欲が高い人は、「欲しい物を買う」ではなく、買うこと、あるいはお金を使うことでストレス解消にしている傾向があります。
つまり、ストレスを解消できる他の方法を見つけることでストレス解消のための消費行動を抑制し、物の増加を抑えることでゴミ屋敷化を防ぎます。
ゴミ屋敷の原因・特徴④ 夜勤が多い
主に仕事環境がゴミ屋敷の原因となってしまうケースも多いです。
例えば夜勤が多い人は住まいの地域の指定ゴミ取集時間までにゴミを出すことができず、ゴミを家に貯め込んでしまうことでゴミ屋敷になってしまうケースがあります。
ゴミを捨てたいと思っても「当日朝にゴミを出すように」と指示がある場合、現実的にゴミを出すことができません。結果、次第に家の中にゴミが溜まってしまい、ゴミ屋敷となってしまうのです。
夜勤だけではなく出張が多い人も該当します。
夜勤がゴミ屋敷の原因となっている人の対策
夜勤がゴミ屋敷の原因となってしまっている場合、ゴミの持ち込みができないかを調べてみましょう。
自治体によってはゴミ収集だけではなく、持ち込みにも対応しています。持ち込みを行っていない自治体や、持ち込むための車両が無いのであれば不用品回収業者等に定期的にゴミを処分してもらうのも手です。
ゴミ屋敷の原因・特徴⑤ 在宅ワーク
実は在宅ワークもゴミ屋敷の原因になりやすいと囁かれています。
在宅ワークの場合、オフ・オフを切り替えにくいことが指摘されています。会社であれば「会社にいるとき」が仕事の時間ですが、在宅ワークの場合、常に家にいるのでどうしても仕事のことばかり考えてしまったり、いつ相手からの連絡が来るか分からないので常にPCの前にいたり。
さらにはWEB会議も、WEBカメラに映る部分に気を使えばよいので、映らない部分が汚くても「問題なし」となってしまうのです。
結果、掃除をする時間が取れず、ゴミ屋敷となってしまうのです。
在宅ワークがゴミ屋敷の原因の対策
在宅ワークがゴミ屋敷の原因となっている場合、まずはオンとオフをしっかりと区切りましょう。オフにできないことが原因なので、仕事する時間を区切ったり、あるいは仕事する場所を決めるなど在宅ワークの中でオン・オフをしっかりと区切りましょう。
結果、掃除を含めたプライベートの時間が生まれ、掃除を行える時間も生まれるはずです。
ゴミ屋敷の原因・特徴⑥ 家にいる時間が極端に短い
在宅ワークとは逆に、家にいる時間が短い生活もゴミ屋敷の原因になってしまいます。
朝早く出社し、夜遅くに帰宅する。このように、寝に帰ってくるだけの生活の人は家の中に関心を持ちにくいです。家にいない時間が長いのは、仕事にせよプライベートにせよ家の中への関心が低いことを意味します。
つまり、家の中がどのような状態であれ、さほど気にならないのです。ましてや家の中にいる時間も短く、睡眠を除けばほぼ家にいないような人は、汚い部屋でもさほどデメリットがありません。
結果、ゴミ屋敷にしてしまうのです。
家にあまりいないことがゴミ屋敷の原因の場合の対策
家にいる時間が短いことがゴミ屋敷の原因となっている場合も、先ほどお伝えしたように業者を頼る方が良いでしょう。
ライフスタイルや価値観的に家にいないのです。家でできる趣味を作るのも手ですが、自力での掃除を諦め、汚くなったら、あるいは汚くなりそうになったら業者に依頼して掃除をすると割り切るのも手です。
ゴミ屋敷の原因・特徴⑦ 精神疾患・アスペルガー
うつ病や認知症といった精神疾患、さらにはアスペルガーもゴミ屋敷の原因です。
うつ病の場合、掃除意欲の現代からゴミ屋敷を招いてしまいますし、認知症に関しては高齢者のゴミ屋敷の原因として多く見受けられるものです。
※うつ病とは 厚生労働省WEBサイトの解説
※認知症とは 厚生労働省WEBサイトの解説
精神疾患がゴミ屋敷の原因の場合の対策
精神疾患がゴミ屋敷の原因となっている場合、自力での解決は難しいです。
家族や地域社会が一体となって本人をフォローしなければ、ゴミ屋敷の解決は難しいです。うつ病の場合、本人に「掃除を頑張れ」と告げるのはかえって本人を追い詰めることになりかねませんし、認知症患者は、そもそも自分自身がゴミ屋敷にしていると把握していません。
そのため、周囲の人間の協力なくしてゴミ屋敷の解決は有り得ません。
病気が原因でゴミ屋敷になる人
病気が原因でゴミ屋敷になる人もいますが、病気も様々です。
うつ病や認知症だけではなく、強迫性障害、統合失調症、強迫性障害、ためこみ症や買い物依存症が挙げられます。
ゴミ屋敷の原因・特徴⑧ ゴミ出しルールを把握していない
ゴミ出しのルールを把握していないこともゴミ屋敷の原因となります。
ゴミ出しルールは自治体によって異なりますが、異なる自治体に引越して、これまでとゴミ出しルールが大きく変わってしまったことでゴミ出しルールが分からなくなり、ゴミを捨てられなくなってしまったケース。
そして長年暮らしていたものの、ゴミ出しルールが変わったことでゴミ出しルールが分からなくなるケースの二つが考えられます。
いずれも大きな問題となっている
特に近年は環境問題も絡み、どの自治体でもゴミ出しルールが細かくなってします。結果、捨て方が分からない物が増えてしまい、どうすることもできないので部屋に蓄積され、ゴミ屋敷になってしまうケースも見受けられます。
ゴミ出しルールが不明なことが原因でゴミ屋敷になっている場合の対策
ゴミ出しルールが分からないことが原因でゴミ屋敷となっている場合、住まいの自治体の公式ホームページ、マンションであればマンションのエントランス・ロビーに用意されている掲示板、あるいは管理人に問い合わせるのもよいでしょう。
それらでゴミ出しルールをアナウンスしていますので今一度確認してみましょう。
「誰に聞けばよいのか分からない」と思うかもしれませんが、聞かなくとも公式ホームページに答えが掲載されています。
ゴミ屋敷の原因・特徴⑨ 物を大切にしている
物を大切にすることも、ゴミ屋敷の原因となってしまいます。
物を捨てずに大切にすることは素晴らしいことではありますが、物を捨てることができないため、物が増え続ける一方です。
「思い出がある」「いつか使うかも」「大切な人にもらった」等、様々な理由から物を大切に保管することは素晴らしいのですが、保管スペースにも限界があります。
やがては置く場所もなくなり、次第に部屋がとん挫つとなってゴミ屋敷化してしまうのです。
物を大切にすることがゴミ屋敷の原因の場合の対策
物を大切にすることがゴミ屋敷の原因となっている場合、捨てる習慣を作るか、あるいは広い家に住むかの二択です。
そして、現実的には捨てる習慣を作ることになるでしょう。その際、「1年使っていなければ捨てる」「埃が被っているようであれば捨てる」など、捨てるルールを定めるのも良いでしょう。
それでも捨てたくないのであれば、レンタルルームを借りて保管するのも手です。
ゴミ屋敷でどうやって生活しているの?
ゴミ屋敷の原因をお伝えしましたが、「どうやって生活を送っているのか」と、素朴な疑問を抱く人もいるでしょう。
実は、案外普通に生活を送っています。自分自身の必要なスペースだけを確保していたり、あるいはゴミ屋敷の状態でもお構いなしに生活を送っている人が多いです。
どうやって生活している?① 生活するスペースだけはある
ゴミ屋敷の人の中で多いのが、1部屋、または住居の一角など、生活できるスペースだけは残し、そこ以外は入れない状態です。こういった場合、居住スペースは比較的片付いているのが特徴です。
テレビなども置いてあり、トイレや玄関から近い居住スペース周辺で、大体の生活ができるようになっていることが多いようです。ゴミというよりは、とにかく物が多いパターンです。
どうやって生活している?② ゴミの中で暮らしている
さらに物やゴミが増え、堆積したゴミや不用品の上で生活を送っているパターンもあります。これが、一般的に「ゴミ屋敷」といって思い浮かべる状態ではないでしょうか。
堆積したゴミの量は人それぞれで、50センチほどの家もあれば、天井まで積み上がっている家もあります。
普通の家で生活している人には理解できませんが、実は、ゴミ屋敷の住人本人は、その状況に慣れてしまい、特に不自由とも思わずに、ゴミの上を普通に歩いたり、ひどい時は這ったりして移動し、生活しているパターンが多いようです。
ゴミ屋敷は女性が多い?その特徴や女性心理は?
ゴミ屋敷の原因は多々ありますが、女性が多いともいわれています。
これは消費意欲の高さ、さらには女性が男性より認知症リスクが高い点、さらには女性が男性よりも平均寿命が長いことから、高齢者の一人暮らしは女性の方が割合的に多く、ゴミ屋敷にしてしまう高齢者=女性といったイメージがあるからとされています。
しかし現実的に、ゴミ屋敷の男女差は定まっていません。
民間業者の調査でもほぼ同じ、男性が多い、女性が多い等、様々な結果が出ています。調査する機関やタイミングによっても変わる部分なので、一概に「女性の方がゴミ屋敷にしやすい」とは言い切れません。
ゴミ屋敷から脱出!原因が分かれば解決策も導き出せる
ゴミ屋敷から脱出するためには原因を把握することが大切です。
なぜなら原因こそ、脱出のための方法を模索するための一歩目です。今回いくつかご紹介させていただきましたが、それぞれ脱出の方法が異なりますので、まずは「自分がなぜゴミ屋敷になってしまったのか」、その原因を客観的に考えてみましょう。
ゴミ屋敷の原因についてのまとめ
ゴミ屋敷にしてしまう原因は掃除が苦手な人、物事を後回しにする性格、病気、物を大切にする、夜勤が多いといった理由が挙げられます。
しかしいずれの原因も対策を講じることで、ゴミ屋敷を防ぐことができます。
今回は原因別に対策をお伝えしましたので、身の回りでゴミ屋敷に悩んでいる方がいたら、まずは原因から探り、原因にあった対策を実践してみると良いでしょう。
それでもゴミ屋敷を解決できないのであれば、専門業者に任せるのも手です。
専門業者であれば、原因を問わずにゴミ屋敷を綺麗に片付けてくれることでしょう。