猫との暮らしの中で必要不可欠となる猫用トイレ。
最近猫を飼い始めた方や故人の遺品として大量にストックしてあった猫砂を処分する必要があるかもしれません。猫のトイレである猫砂やトイレ本体をどのように捨てたらいいのか分からず困っている方も少なくないでしょう。
この記事では、猫のトイレの捨て方について、猫砂の種類ごとの捨て方から本体の捨て方、捨てる際の注意点まで詳しく解説します。
目次
猫砂の捨て方
一般的に普及している猫のトイレには以下の2種類があります。
- ・シーツタイプのペットシーツ
- ・猫砂と呼ばれる砂に似せた粒状の人口砂
ペットシーツは基本的に一般ゴミとして捨てることが可能です。
しかし、猫砂については紙製や木製、鉱物系など原材料が数種類あるため、原材料によって捨て方は異なります。また、お住まいの自治体によっても捨て方が変わってくるため注意が必要です。
猫のトイレの捨て方について以下の8つの注意点を説明します。
まずは猫砂の原材料を知ろう
猫砂に使用される主な原材料は紙系、木材系、おからなどの植物由来のものと、鉱物系、シリカゲル系など無機質なものに分けられます。
それぞれの原材料には特徴があり、吸収性や消臭性、耐久性に違いを生み出しています。
また、猫砂の中には以下のような種類があります。
- ・トイレに直接流せるタイプのものや流せないもの
- ・固まるタイプや固まらないもの
- ・燃やせるものや燃やせないもの
基本的にはパッケージに記載されているメーカーが推奨する捨て方の指示に従い廃棄します。
自治体のゴミ出しルールに従って捨てる
猫砂の捨て方はパッケージ裏に記載されたメーカー推奨の廃棄方法に従うのが基本です。
例えば水に流すタイプのものは水に流したり、燃やせるタイプのものは可燃ゴミとして廃棄したりする形です。
しかし、自治体のホームページによっては詳しく原材料ごとの廃棄方法が記載されていない場合もあります。
不明の場合は各自治体窓口に問い合わせ確認するようにしましょう。
不用品回収業者に引き取ってもらう
不用品回収を行っている業者のなかには、使用済みの猫砂も引取可としているところがあります。
ただし、不用品回収業者に引取してもらう際には、猫砂のみでも回収可能なところもあれば、ほかの不用品と一緒なら引取可能としているところもあるので、注意してください。
一般的に、不用品回収業者ではどのようなものが引取可能なのかを、公式サイトに掲載しています。このなかに猫砂が含まれていれば、それのみでも回収可能でしょう。
明確にわからないまたは不安が残る場合には、直接問い合わせをしてみてください。
猫砂を捨てるときの注意点
猫砂の捨て方にはさまざまな方法がありますが、いずれの場合も同様の捨て方をしてよいわけではありません。
- ・燃えるゴミ
- ・燃えないゴミ
- ・トイレに流す
- ・土に埋める
上記4つの捨て方をする際の注意点について解説します。いずれかに当てはまる際には、参考にしてください。
猫砂を燃えるゴミとして捨てる場合の注意点
猫砂の原材料が木製や紙製、おからなどの自然由来のものの場合、自治体の多くは可燃ゴミとして取扱う傾向にあります。
可燃ゴミとして捨てる際には、猫砂が飛び散らないように袋を二重にするなど周囲に配慮して出すようにしましょう。
猫砂には、さまざまなバクテリアがついている可能性があります。回収途中でこぼれてしまえば、ゴミ収集する人や処理する人に迷惑をかけることも考えられます。
捨てる際にはさまざまな人たちへの配慮し、可燃ゴミとして出す際には袋は二重にして中身が飛び散らないようにしてください。
猫砂を燃えないゴミとして捨てる場合の注意点
シリカゲルやベントナイトなどの鉱物系の猫砂は一般的に不燃ごみとして取り扱われることが多いようです。
しかし自治体によっては可燃物として取り扱われる場合もあります。
特にゼオライト系の猫砂は自治体によって可燃か不燃か判断が分かれるため、確認してから捨てましょう。
ちなみに東京都の場合、中野区では鉱物系の猫砂については陶器・ガラス・金属ゴミとして出すとルールが決まっています。しかし調布市では可能な限り紙製のものを購入するようにとの注意書きが市役所のホームページに掲載されており、鉱物系の猫砂は推奨していません。
鉱物系の猫砂は燃えないゴミに分類されることは多いようですが、自分の住む自治体ではどのような種類の猫砂使用を推奨しているのかも確認したほうが良いでしょう。
猫砂をトイレに流す場合の注意点
主に植物を原料とした木製や紙製おからの猫砂の中には直接トイレに流せるタイプのものがあります。
その場合は必ずパッケージに記載があるため、注意事項をよく確認してから流すようにしましょう。
また、水に流すタイプの猫砂であっても、排水管を詰まらせる原因となりえます。
ですから、一度に少量ずつしかトイレに流すことはできません。
メーカーによって規定は異なりますが、一般的に一度に流すことができるのは一塊(直径4cm程度)のみです。
そして、ふん尿で固まった部分だけを流します。
一度に多くの量を流したい場合は、必ず数回に分けましょう。
一度流すごとに水だけを流したり、立て続けに捨てず時間を置いて流したりなどの注意が必要です。
もしそれが面倒な場合や時間がない場合には、可燃ゴミとして捨てた方が効率的かもしれません。
また、浄化槽式というバクテリアが排水に含まれる有機物を分解して水を綺麗にするタイプのトイレもあります。
浄化槽では、時間が経って硬くなってしまった塊を流すとバクテリアに影響が出る可能性があるため、トイレに流すことはできません。
猫砂を土に埋めて捨てるときの注意点
猫砂を捨てる際には土に埋める方法もありますが、以下のような点に注意してください。
- ・天然成分の猫砂のみ
- ・土に埋められると明記されているものに限る
- ・使用済みのものは洗う
- ・一カ所にまとめて埋めない
土に埋めても良い猫砂は、取扱説明の部分に明記されています。木系・おからなどの100%天然成分のものは埋めても可能とおもう思う人もいるでしょう。しかし、土に埋めても良いと明記されていない場合は、燃えるゴミとして出してください。
また、使用済みのものは必ず洗ってから土に埋めましょう。猫のおしっこには塩分が含まれており、土壌に悪影響を及ぼします。
洗った猫砂は一カ所に埋めないで、少量ずつ離れた場所に埋めてください。
猫砂を捨てるまでのにおい対策
猫砂自体は無臭ですが、猫が使用することでそのにおいが充満します。そのため、においに悩んでいる人もいるでしょう。
そのような悩みを抱えている人の問題を解決するために、最近ではにおいの出にくいトイレや消臭グッズなどが多数出ています。
購入可能な消臭効果のあるグッズや対策方法を紹介するので、参考にしてください。
ゴミ袋を二重にする
使用済みの猫砂はすぐに捨てられれば良いですが、ごみ収集日のタイミングによっては一定期間自宅に置いておかなければならないことがあります。その場合は、ゴミ袋を二重にしておきましょう。
ゴミ袋の入り口の部分はどちらもしっかり口を縛ってください。それぞれの口をしっかり絞って二重にしておくことで、におい漏れを防止します。二重状態で口を縛るとすき間からにおいが漏れる可能性があります。口の部分は、それぞれ別々に縛ってください。
消臭グッズを活用する
消臭グッズを活用もにおい対策としてはおすすめの方法です。消臭グッズにはスプレータイプと据置タイプがあり、また消臭タイプと芳香タイプにも分けられます。
スプレータイプは即効性に優れており、強いにおいが気になるなどの場合に使用すると良いでしょう。一方の据置タイプは、一定期間持続して効果が得られるものが多いので、スプレータイプのように何度も消臭グッズを使用することが面倒な場合におすすめします。
また消臭タイプは嫌なにおいを消し去ることに長けており、においのもとを断つ際にも便利です。芳香タイプは強いにおいで嫌なにおいを上書きする効果がありますが、においのもとを断つことはできません。
そのため、消臭タイプのスプレーを撒いてから芳香タイプを使用するなどの工夫が必要です。
消臭効果のある猫砂を利用する
猫砂には消臭効果のあるものがあり、これを使用するとにおいのもとを断つことにも役立ちます。前述で紹介した消臭グッズと併用して使用すると、さらに効果的なにおい対策も可能になるでしょう。
ただし、猫砂は大切なペットが誤って食べてしまう可能性もあります。すべての猫が猫砂を食べたりなめたりするわけではありませんが、そのような癖がある場合は注意してください。口に入れても大丈夫な消臭効果のある猫砂を選ぶようにしましょう。
月に1回は猫砂を入れ替える
月に1回は猫砂を入れ替えることも、嫌なにおいを抑えるために重要な方法です。
消臭効果のある猫砂を使用していても、同じものを使い続けているとその効果が落ちてしまいます。消臭効果は永遠に続くものではなく、嫌なにおいが蓄積してしまうからです。
消臭グッズなどを使用しても完全ににおいを断つことは難しく、少しずつ蓄積してしまいます。
カレンダーに猫砂を入れ替えた日にちをつけておき、1カ月をめどに新しいものに替えましょう。におい対策だけではなく、衛生面にも効果が期待できます。
猫用トイレを掃除する
猫用トイレは毎日使用するものであることから、菌の温床になりやすい特徴があります。その結果、嫌なにおいを発生してしまうので、月に1回は丸洗いしてください。
まず猫用トイレの猫砂をすべて出します。猫砂を替えたばかりのタイミングなら、いったんビニール袋に入れておきましょう。
しかし、猫砂にも菌などのにおいの原因がついている可能性があります。そのため、猫用トイレを掃除するタイミングで猫砂も替えたほうが良いでしょう。
猫用トイレついている汚れをふやかすために、お湯につけます。分解できる場合はバラバラにしてお湯を張った入れ物につけておきましょう。分解できない場合は、猫用トイレにお湯を張ってください。
汚れが浮いてきたら、重曹・クエン酸を使用してブラシで磨いて落とします。洗剤を使用する場合はペット用のものを使用してください。
ぬるま湯ですすいだら、しっかり風通しの良い場所で乾燥させます。最後に新しい猫砂を入れて完了です。
においの出にくい猫用トイレを使う
においの出にくい猫用トイレを使用すると、掃除や猫砂の入れ替え回数が減るでしょう。
システムトイレは、においのもとがトイレの下部分にたまる構造になっています。外に漏れにくい工夫がなされているので、部屋に嫌なにおいが広がるリスクは軽減されるでしょう。
また、掃除もにおいのもとがたまる下部分のみ1週間おきに掃除すれば、さらににおい対策が容易になります。トイレ本体を丸洗いする必要ものない点から、手間や時間も削減できるでしょう。
全自動トイレは、猫がトイレをした後に固まった猫砂を自動で掃除してくれます。使えなくなった猫砂は下のコンテナ部分にたまる仕組みになっており、飼い主はコンテナにたまった猫砂を捨てるだけです。
猫のトイレの捨て方は?
猫のトイレ関連で捨てる可能性があるのは猫砂だけではありません。老朽化や新しいものを購入したなどの理由から、トイレ本体を捨てることもあるでしょう。
猫のトイレ本体を捨てる場合の方法について解説します。猫砂の捨て方とあわせて参考にしてください。
本体の容器の捨て方は各自治体に確認
猫のトイレの本体については素材や大きさによって捨て方が異なるため、お住まいの自治体に確認するのが良いでしょう。
ほとんどの場合、猫のトイレはプラスチック製ですが、金属製のものや全自動のクリーニング機能がついている電化製品タイプもあります。
プラスチック製のものは基本的に燃えるゴミとして廃棄が可能です。
ただし、サイズが自治体の規制から外れる場合は粗大ゴミとして出す必要があります。
金属製のものについては不燃ゴミですが、こちらもサイズが大きい場合は粗大ゴミとなる可能性があります。
また、全自動式の電化製品タイプのものは買ったお店やメーカーで処分してもらえるかもしれません。
または、自治体に回収してもらう、廃品回収業者に廃棄を依頼するなどの対応が必要です。
本体の容器を一般ゴミとして出す方法
プラスチック製などの本体容器をゴミとして出す場合には、一般のゴミを捨てる時と同様に袋に入れて捨てることができる自治体が多いです。
ただし、プラスチック製の猫用トイレであっても大きさによっては一般ゴミとして出せない場合もあります。
さらにプラスチック製であることから、リサイクルゴミに分類される自治体もあるでしょう。
小型のプラスチック製猫用トイレであっても、一般ゴミとして出せるかどうかは自治体によって異なります。自分の判断で出すことはせず、市役所などで確認してください。
本体のトイレ容器を粗大ゴミとして出す方法
トイレ容器が粗大ゴミになるかのボーダーラインとして、一辺が30cm以上の場合は粗大ゴミ扱いとなる自治体がほとんどです。
粗大ゴミとして出す際には、お住まいの自治体の粗大ゴミ受付センターへ電話し予約を取る必要があります。
インターネットからの受付を行っている自治体も多いです。
予約が完了次第、自治体の定める粗大ゴミ処理券(粗大ゴミシール)を購入し、シールを貼った物を当日定められた場所と時間に出すようにしましょう。
猫のトイレを捨てる時に気をつけたいマナーは?
猫砂を捨てる際に気をつけたいのは臭いと飛散です。
袋が一重の場合、臭いが外にまで漏れてしまうのと、袋に穴が空いてしまって猫砂が外に飛び散る危険があります。
危険を防ぐためにも、新聞紙に包んでから捨てる、袋を二重にするなどして捨てると良いでしょう。
猫砂や猫用トイレの処分は七福神にご相談ください
七福神では猫砂や猫用トイレの回収を行っています。また、それ以外にもキャットタワーや猫が爪とぎでボロボロにしてしまったソファなどもまとめて回収可能です。
清潔に保たれたお部屋での生活は猫も快適に過ごせるので、健康面でもよい効果が期待できます。ペットへの配慮をしつつ、回収作業に努めますので安心してご利用ください。
猫砂と猫用トイレの捨て方まとめ
この記事では、猫のトイレの捨て方について、猫砂や本体、捨てる際に気をつけるべきマナーなどをご紹介してきました。
猫のトイレはその原材料の種類や流せる・流せない、燃える・燃えないなどの種類によっても捨て方が異なります。
基本的にはパッケージの裏面に記載のあるメーカー推奨の捨て方通りに廃棄する形になります。
しかし、各自治体によって可燃や不燃の判断などは異なるため、一度お住まいの自治体のホームページなどで捨て方を確認してから廃棄するのが良いでしょう。
また、猫砂を廃棄する際に近所の方やゴミ収集業者の方のためにも臭いや猫砂の飛散には極力注意を払いましょう。
どうしても臭いが気になる場合には、防臭袋と呼ばれる消臭性の高い素材を使用したゴミ袋を使用するのもおすすめです。
しっかりとマナーを守り、快適な猫との暮らしを楽しみましょう。