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栃木市のゴミ屋敷に対する条例(通称:栃木市をきれいで住みよいまちにする条例)の内容とは


栃木県栃木市は、自然の豊かな都市です。

三毳山、岩船山、太平山をいただく太平山県立自然公園、ラムサール条約登録地である渡良瀬遊水地など、県南のシンボル的な自然が広がっています。
豊かな河川も特徴で、渡良瀬川、思川、巴波川、永野川、三杉川などが流れています。
北東部から南東部にかけては関東平野に連なる平坦地が広がっているため、県内有数の農業地帯ともなっています。

ゴミ屋敷のイメージとはかけ離れていますが、「ゴミ屋敷に対する条例」が定められています。
栃木市のゴミ屋敷に対する条例とは、どんな内容なのでしょうか。

栃木市のゴミ屋敷に対する条例(通称:栃木市をきれいで住みよいまちにする条例)の内容とは

「条例」とは?

「条例」とは?

「迷惑防止条例」や「騒音防止条例」など、日常生活における身近なルールとして「条例」という言葉をよく聞きます。
一体どのようなルールなのでしょうか。

条例とは

「条例」とは、普通地方公共団体の区域内で適用される自治立法のことです。
つまり、その自治体区域内でのみ効力があるルールです。

条例は、地方自治法に基づいて地方議会により制定され、国の法令に違反しない範囲で定めることができると憲法第94条において保証されています。

条例は、どうやって作られるの?

条例は、その地方の議会の議決によって制定され、その自治体の首長が公布します。
条例の起案は、以下の3パターンあります。

  • 首長が議会に提案する場合
  • 議会が提案する場合
  • 地域住民が直接議会に請求する場合

議案が出されたあと、議会で決議されます。

条例に罰則はあるの?

条例は、地方自治法第14条第3項に基づいて罰則を設けることができます。
とは言っても、すべての条例について違反行為への罰則規定が定められているわけではありません。

また、いきなり罰則が適用されることは少ないでしょう。
まず、自治体からの以下の段階を経ます。

  1. 指導
  2. 勧告
  3. 命令

それでも従わない場合、最終的に罰則が適用されるというケースが一般的です。

栃木県栃木市の「ゴミ屋敷に対する条例」とは?

栃木県栃木市の「ゴミ屋敷に対する条例」とは?

栃木県栃木市では、平成25年3月、「栃木市をきれいで住みよいまちにする条例」を定めました。
この条例は、環境の美化などに関して必要な事項を定めることによって、3つの目的から作られました。

  • 環境美化意識の向上を図る
  • 市民等、事業者、所有者等及び市が協働して安全で快適な生活環境の実現に努める
  • きれいで住みよいまちづくりを推進する

この条例の中に「ゴミ屋敷」という言葉は出てきません。
しかし、ゴミやゴミの処分についてルールを定めることで、ゴミ屋敷をなくし、清潔な生活環境をつくることを目指しています。

第3条

まず、第3条で、栃木市の住民や事業を行っている人、土地建物を持っている人たちに、住みよい環境を作ることを呼びかけています。

「市民等、事業者、所有者等及び市は、それぞれの責務を自覚し、行動するとともに、相互に協力し、一体となってきれいで住みよいまちづくりを推進するものとする」

ここでいう「市民等」とは、以下のように栃木市に少しでも関係のある人すべてを刺しています。

  • 市内に居住している人
  • 勤務
  • 在学
  • 滞在
  • 市内を通過する人

住んでいる人だけでなく、栃木市に縁のある人みんなで、住みやすい市をつくっていこうという姿勢が表れています。

第4条

ゴミ屋敷で問題になるのは、当然ゴミです。
第4条では、ゴミに関する処理について定めています。

「市民等は、自ら生じさせたごみ等を、ごみ集積所に排出し、処理施設に運搬し、又は処理事業者に処理を委託する等適正に処理するものとする」

自分が出したゴミは、自分できちんと処理しましょうというものです。
これには、以下のようなさまざまな方法があるということを示唆しています。

  • 栃木市が行っている回収に出す
  • ゴミ処理施設に自分で持って行く
  • 不用品回収業者などに依頼する

また、第2項では、市民のゴミ処理に関する心構えを説いています。

「2 市民等は、ごみ等の減量化に努めるとともに、日頃から散乱しているごみ等に注意を払い、ごみ等の散乱防止及び地域における清掃活動等に積極的に参加するよう努めるものとする」

つまり、日頃からゴミが散乱しているゴミ屋敷はアウトとなります。
ゴミ屋敷の住人は、当然「市民等」の枠に入るので、ゴミを散乱させてはいけません。
ゴミ屋敷の住人で、地域の清掃活動に参加している人はほとんどいないと考えられるので、こちらも問題となります。

第3項においては、市民等は、環境の美化に協力しなくてはならないことも決められています。

「3 市民等は、市が実施する環境美化のための施策に協力するものとする」

第6条

第6条では、栃木市にある土地や建物、またその所有者や居住者に対して、ゴミなどを散乱させないよう求めています。

「所有者等は、その管理に係る土地又は建物(以下「所有地等」という。)について、次に掲げる状態となることのないよう、適切な措置を講じなければならない。
(1) ごみ等の散乱若しくは放置による悪臭、ねずみ、昆虫等の発生若しくはい集又は公共の場所等へのごみ等のはみ出しを生じさせること。
(2) 雑草、樹木等の繁茂又は老朽化、自然災害等に伴う建物の倒壊若しくは破損により、保安上危険となり、又は衛生上有害となること。

2 所有者等は、その所有地等及びその周辺の清掃等必要な措置を講じ、ごみ等が投棄されないよう努めるものとする。

3 所有者等は、市が実施する環境美化のための施策に協力するものとする」

第1項目の(1)(2)に「ゴミ屋敷」という言葉は使われていませんが、ゴミ屋敷の状態に当てはまる状態が書かれています。
ゴミ屋敷は、家全体が手入れされていないため、庭木などが伸びて近隣に迷惑をかけていることもあります。

そして、2 項と3項により、掃除をするよう求めています。

第10条・11条・12条

ここでもゴミ屋敷と書かれていませんが、第10条では市長が「環境美化期間」を設けることができることを定めています。

第11条では、特に環境美化を図る必要があると認める地区を「環境美化重点地区」として指定できることを定めています。

第12条では、市長は「地域クリーン推進員」を委嘱することができると規定しています。

地域クリーン推進員は、市と連携・協力しながら、以下に対し、環境美化の推進のために必要な情報を提供したり、指導などを行うことができます。

  • 市民等
  • 事業者
  • 所有者等

もしゴミ屋敷であれば、地域クリーン推進員に指導されることは十分に考えられます。

第13条

第13条では、さらに進んで、必要があれば立ち入り調査ができることを定めています。

「市長は、この条例の施行に必要な限度において、市長の指定する職員を必要な場所に立ち入らせ、必要な調査をさせることができる」

さらに、その土地や建物の所有者に対しては、以下のようにされています。

「所有者等は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入りその他の行為を拒み、又は妨げてはならない。(指導、勧告及び命令)」

よほどの理由がない限り、立ち入り調査などを拒否することはできません。

第14条

「市長は、第4条第1 項又は第5条第1項若しくは第3項の規定に違反した者に対し、必要な措置を講ずるよう指導し、又は勧告することができる」

「ゴミ屋敷の住人」は、ゴミを適正に処分していないとして、第4条第1項に違反していると考えられます。
市長は、このような人に対して、必要な措置を講ずるよう指導・勧告することができるとしています。

さらに、第2項では、勧告を受けた人が正当な理由なく従わないときは、期限を定めて、その勧告に従うべきことを命ずることができるとしています。

第15条・第16条

それでも勧告に従わなかった場合は、どうなるのでしょうか。

第15条・第16条では次のように定めています。

「市長は、規定による命令に従わない人の氏名を公表することができる」
「正当な理由なく命令に違反した人に5万円以下の罰金に処する」

つまり、栃木市では、ゴミ屋敷の清掃をしない住人に、以下の順番でペナルティが課されると定められています。

  1. 立入調査
  2. 勧告
  3. 氏名公表
  4. 罰金

第18条

最終手段となるのが、第18条です。

「市長は、第14条第2 項又は第4項の規定による命令を受けた者(以下「義務者」という。)がこれを履行しない場合において、他の手段によってその履行を確保することが困難であり、かつその不履行を放置することが著しく周辺の生活環境に悪影響を及ぼすと認められるときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の規定により、自ら義務者のなすべき行為をなし、又は第三者にこれを行わせ、その費用を義務者から徴収することができる」

ゴミ屋敷の住人に代わって片付け・清掃を行い、住人はその費用を支払わなくてはなりません。

まとめ

栃木市のゴミ屋敷に対する条例(通称:栃木市をきれいで住みよいまちにする条例)の内容とは

栃木県栃木市のゴミ屋敷に対する条例は「栃木市をきれいで住みよいまちにする条例」として定められています。
この条例では、市に縁のある人みんなが協力することで、住みよい環境にしていこうと求めています。
ゴミ屋敷で困っていたら、自治体に相談するなど早めに手段を講じるとよいでしょう。

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