コラムblog
ストーブは数ある暖房器具の中でも短時間で広い範囲を温めることができるため、人気があります。
そんな便利なストーブも、いずれは経年劣化によって故障します。住宅の仕様によってはストーブが使えないために、買い替える必要も生じるでしょう。
この時意外に困るのが、ストーブをどう処分すればいいのかという点ではないでしょうか。
実はストーブは、処分方法を誤ると危険を伴い、大事故につながる可能性もある機器です。
今回は、知っているようで知らないストーブの捨て方を詳しく解説します。
ストーブをお持ちの方は、ぜひ最後までお付き合い下さい。
目次
ストーブは使用する燃料によって大きく三種類に分類できます。
1つ目は、タンクに燃料となる灯油を入れて使う、石油ストーブ。
2つ目は、ガス栓から引いたガスを燃料とする、ガスストーブ。
3つ目は、電源によって駆動する、電気ストーブです。
この他にも温め方によってファンヒーターや対流型、反射型といったストーブの種類はあるものの、ストーブを捨てるにあたって最も重要なのが、何を燃料にするストーブであるか、です。
石油ストーブ・ガスストーブ・電気ストーブの中で、最も処分が難しいのが石油ストーブであると言われます。
その理由を、ストーブの捨て方と共にみていきましょう。
ストーブを捨てる方法は、主に4つあります。
それぞれ具体的にどのような手順を踏むか、また注意点についても詳しく紹介します。
ストーブはほとんどの地域で、自治体が収集する粗大ゴミに出すことができます。
ただストーブを粗大ゴミとして処分する場合は、事前の申し込みや料金分のシールの購入といった手間がかかります。
しかしストーブを処分する方法としては比較的安価に済むので、時間や手間をかけられる人にとっては、自治体の粗大ゴミに出す方法は便利です。
ただし自治体によって、ストーブの回収を粗大ゴミとして行うか、もしくは不燃ゴミとして行うのかの取り扱いが異なりますので注意しましょう。
同じストーブでもサイズによって対応が異なる自治体もあり、小型のストーブであれば粗大ゴミではなく、不燃ゴミとして無料で毎週のゴミ回収に出せるケースもあります。
粗大ゴミとしてストーブを出す場合に必要な料金は、およそ300円から500円程度がほとんどです。
ストーブの処分回収については、自治体ごとに細かなルールを定めています。
料金体系も異なりますから、ストーブを自治体の粗大ゴミに出す場合は必ず事前に、自分が住んでいる地域の自治体のルールを確認しましょう。
ストーブを粗大ゴミとして処分する手順の一般的な流れが以下の5ステップです。
最近では粗大ゴミの受付センターに申し込む方法も増えました。電話だけでなく、WEBサイトやラインから24時間365日いつでも行える自治体も増え、便利になっています。
なおストーブの回収を粗大ゴミの受付センターにを電話で申し込みする際は、控えておくべき内容がいくつかあります。メモを手元に用意してから電話をかけると安心です。
粗大ゴミの受付センターでの手続きが終わると、収集日と収集料金、受付番号が通知されます。
コンビニエンスストアや自治体指定の粗大ゴミの料金シールを購入し、受付番号を記載して、ストーブの見えやすい部分に貼り付けましょう。
ガスストーブや電気ストーブの場合は、その後粗大ゴミの収集日に、指定された時間までに定められた集積所にストーブを出せば作業は完了です。
しかし石油ストーブの場合は、先のステップ3で紹介した灯油を完全に抜くという作業が欠かせません。
この作業を怠ると、大きな火災などの事故につながる恐れもあります。
石油ストーブを粗大ゴミに出す際は、タンクの灯油を完全に抜いておく作業が欠かせないことを覚えておきましょう。
石油ストーブに残った灯油を完全に抜く方法には、以下の3つがあります。
給油ポンプを使う方法は、石油ストーブのタンク内の灯油がかなり残っている時です。
油受けを利用したり空焚きさせるのは、ごく少量しかストーブのタンク内に灯油が残っていない時に適しています。
まず給油ポンプや油受けを使う方法から見ていきます。
どちらの方法でも、最初の3つの手順は共通です。
<共通の手順>
ストーブは大変高温になる危険な機器です。やけどに十分注意し、温度が下がったことを確認してから作業を始めましょう。
また安全装置を取り外したり分解したりすると事故の原因になりますから決して行わないでください。
<給油ポンプを使って石油ストーブのタンクから灯油を抜く方法>
<油受けを利用して石油ストーブのタンクから灯油を抜く方法>
上記手順は、ストーブのメーカーや型式によって対処方法が異なることがあります。
取扱説明書や、購入メーカーの公式サイトに記載された指示を守って、慎重に行ってください。
石油ストーブの空焚きは、シーズンオフごとに欠かせないストーブのケアとしてすでに行っている人も少なくないでしょう。
石油ストーブを空焚きすると、芯に残った灯油を燃やし切って、芯の部分に溜まっている不純物を取り除く効果が期待できます。
芯に不純物が残ったまま長期間使用せず保管すると、次のシーズンに使用する際に極端に火力が落ちたり、芯そのものの交換が必要になるケースもあります。
ストーブを長持ちさせるために欠かせない空焚きのケアは、ストーブを廃棄処分する時にも必要です。
ストーブを空焚きさせる手順を6つのステップに簡単にまとめました。
油タンクの灯油がごく少量の状態から始めて、全行程約3時間程度要すると言われます。
また普通の点火と異なり、空焚きをすると部屋中に異臭が立ち込める点もデメリットです。
ストーブの空焚きは、屋外もしくは換気扇や窓のそばで。また換気の良い状態で行うと良いでしょう。
風の強い日は、ストーブの火が可燃物に燃え移る恐れも考えられます。
風のない穏やかな天候の日に、周囲に可燃物がないことを確認してから行うことも大切です。
空焚きの方法も、ストーブのメーカーや型式によって処理方法が異なるケースがありますから、空焚きを始める前に必ず取扱説明書を通読の上、慎重に作業を進めてください。
ストーブの油タンクに残った灯油や、購入したものの使いきれずに残ってしまった灯油はどのように処分したらよいでしょうか。
主な方法がこの4つです。
ガソリンスタンド、自動車整備工場、灯油を購入した店舗は、古い灯油の引き取りに対応している業者とそうではない業者があります。
回収を依頼できるか、あらかじめ確認が必要です。
また引き取りに必要な料金もそれぞれが別途定めていますので、依頼する際に確認しましょう。
よく古布や古紙などに染み込ませて可燃ゴミに出す人も居ますが、決してお勧めできる方法ではありません。
灯油を染み込ませた可燃ゴミに万が一引火すれば、火事などの事故を引き起こす恐れがあり、大変危険です。
ただし少量であれば、可燃ゴミに吸引させて古い灯油を廃棄できる自治体もあります。
ご自身の自治体での取り扱いを確認の上、自治体の指示に従って灯油を処分しましょう。
石油ストーブに欠かせない灯油は、使用しないで長期間保管すると劣化する恐れがあります。
しかし灯油は可燃性が高いため、取扱いには十分注意が必要です。
廃棄処分するのは面倒ですが、決して水に流したり、そのまま可燃ゴミに捨てたりしてはいけません。
ストーブを粗大ゴミや不燃ゴミとして処分すれば、処理にかかる料金は安価に済むように思えます。
しかしここまで見てきたように、ストーブのタンク内に残った灯油を抜く作業や空焚き、そしてタンクから取り出した灯油の処分などのコストや手配の手間を考えると、決して容易ではないことがわかります。
こういった処分費用や手間暇なく、また石油ストーブ・ガスストーブ電・気ストーブの種類を問わず容易に廃棄処分できるのが、不用品回収業者です。
不用品回収業者に依頼すれば、ストーブのタンク内に残った灯油もそのまま引き取ってもらえます。
先の項で紹介したように、溜まった灯油を一緒に引き取ってくれる不用品回収業者も少なくありません。
不用品回収業者によって、ストーブひとつから回収対応するところあれば、引き取り処分に対応する最低個数が定められている業者もありまちまちです。
遺品整理業者やゴミ屋敷清掃業者が、作業の一環として行うケースもあります。
引越し準備や片付けをしており、他にも処分したいものがあれば、一緒にストーブの処分を依頼するのもよいでしょう。
不用品回収業者に、不要になったストーブの引き取りを依頼する場合の料金相場は、およそ3,000円程度といわれます。
この他に運搬料や出張料などがかかるため処分費用はかかりますが、ストーブ処分に係る全ての手間を請け負うので、非常に便利です。
不用品回収業者にストーブの回収を依頼する際は、最低でも3社程度見積もりを取り、比較検討してから依頼すると良いでしょう。
家電量販店の中には、新しくエアコンや暖房機器を購入する際に古くなったストーブの引き取り処分を依頼できるサービスを実施しているところもあります。
キャンペーンで、ストーブの購入台数に合わせて古い機器を下取りするケースもあり、これを活用すれば、無料でストーブを処分できるのでお得です。
こうしたキャンペーンは通年行われるものではありません。
ストーブを買い替える予定がある時は、あらかじめ家電量販店の下取りキャンペーンの実施の有無や内容を確認しておくとよいでしょう。
ただし家電量販店に引き取りを依頼する際は、ストーブの油タンクないから灯油を完全に抜かなければなりません。
残った灯油を出したり、空焚きしたりといった手間がかかることを加味して検討する必要があります。
特に故障はなく使用に差し障りのないきれいな状態のストーブであれば、リサイクルショップで買取を依頼するのも検討してみましょう。
季節や店舗が抱えているストーブの在庫量などによって買取価格は変動します。
持ち込みを考えているリサイクルショップに見積もりを依頼すると安心です。
ただしリサイクルショップにストーブの買取を依頼する際は、先に紹介したいずれかの方法で、ストーブの油タンクから灯油を完全に抜く作業が欠かせません。
ストーブは寒い冬を快適に過ごすために欠かせない機器です。
しかしストーブフア消耗品でもあります。一般的には早いもので5年程度、長くても10年ほどで耐用年数を終え、寿命を迎えます。
ストーブを廃棄処分するのは、かなりの時間と手間がかかる作業です。
忙しい日々の中で時間の捻出が難しい場合や、片付けをする中で他にも処分したい不用品がある場合は、不用品回収業者に相談すれば、手間なく一括で不用品処分できます。
この記事の監修をしたゴミ屋敷の専門家
氏名:新家 喜夫
年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長。
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