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大阪府泉大津市のゴミ屋敷に対する条例(通称:泉大津市環境保全条例)の内容とは


泉大津市では、泉大津市環境保全条例を制定しています。
この条例はゴミ屋敷対策のための条例というよりも、ゴミ屋敷対策を含めた環境保全のための条例です。

制定は1976年(昭和51年)と、ゴミ屋敷問題などまだ想定されていない時期の条例です。
しかし、社会情勢の変化により条例も幾度か改正され、2015年の条例第24号に、ゴミ屋敷問題を含めた包括的な条例となりました。
そんな泉大津市環境保全条例について、様々な点からみてみましょう。

大阪府泉大津市のゴミ屋敷に対する条例(通称:泉大津市環境保全条例)の内容とは

泉大津市環境保全条例のゴミ屋敷に関連するであろう部分

泉大津市環境保全条例のゴミ屋敷に関連するであろう部分

大阪府泉大津市にて制定されている泉大津市環境保全条例はゴミ屋敷だけではなく、泉大津市の環境保全のための条例です。
そのため、条例を見ると、ゴミ屋敷に関係ないものも多数見受けられます。
そこで、泉大津市環境保全条例の中からゴミ屋敷問題対策に成り得るものをいくつかご紹介します。

条例第2章第3節第17条

建築物の占有者が管理規定に違反し、放置することで近隣住民の生命や身体の危機、さらには生活環境を及ぼしていると認められた時には勧告、命令が可能だと記されています。
また、勧告や命令を受けたにも関わらず、占有者が履行しない場合には行政代執行を行えること、その際の費用を請求できることも記されています。

こちらの条文は2015年に一部改正されたものになりますので、ゴミ屋敷を念頭においたものであると考えられます。

条例第5章の環境保全審議会等

泉大津市環境保全条例の第5章では環境保全審議会に関して制定されています。
市長の付属機関である審議会は、市長の諮問に応じて審議を行う機関です。
泉大津市では、先に紹介した条例第2章第3節第17条においてゴミ屋敷への勧告や命令が行えます。
しかし、市長の独断ではなく、審議会への諮問を行うべきだと制定されています。
こちらは泉大津市住人のためではなく、市長に必要以上の権限を持たせないための条例だと考えられます。

条例第6章補則

第6章の補則では立ち入り調査に関する記載があります。
第36条にて立ち入り調査を行うことができる点、さらには必要な指示や指導を行うことができるとの記載もあります。

こちらも第5章同様、泉大津市の住人に対してのものではなく、泉大津市行政側の権限の範囲策定と考えられます。

新たなゴミ屋敷条例ではなく既存条例に追加した理由

新たなゴミ屋敷条例ではなく既存条例に追加した理由

大阪府泉大津市のゴミ屋敷対策は、既存の泉大津市環境保全条例にゴミ屋敷対策を付帯させる形となりました。
一方で、既存の条例にゴミ屋敷対策を付帯させるのではなく、いわゆる「ゴミ屋敷対策条例」とも呼ばれるような、ゴミ屋敷対策に特化した条例を制定している自治体もあります。

なぜ泉大津市では新たな条例ではなく、既存条例に追加する形を取ったのか、その理由を探ってみました。

条例化にスピード感を求めたから

一から新たに条例を作るとなれば、様々なプロセスを経なければならないのでどうしても時間がかかります。
一方、既存条例に付帯する場合、一から条例を作るよりはスピーディーです。

つまり、大阪府泉大津市はいち早く条例を制定したかったからこそ、既存の条例に、ゴミ屋敷問題に該当するであろう条例を付帯させたことが考えられます。

泉大津市ではゴミ屋敷問題がそこまで大きなものではなかった

ゴミ屋敷の条例をスピーディーに制定したかったのは、あくまでも備えであって、それまで泉大津市では大きなゴミ問題に悩まされていなかったと考えることができます。

新たにゴミ屋敷条例を制定している自治体の中には、既にゴミ屋敷問題が顕在化しているケースもあります。
制度化することで、行政の権限にてゴミ屋敷問題を解決したいと考えるのでしょう。

しかしそれまでゴミ屋敷問題がさほど大きな問題となっていなかった泉大津市は、先手を打つためにスピード感を持ったものの、あくまでも既存条例で対応できると考えたのかもしれません。

まずは条例に付帯した様子を見てその後改めて考える

まずはスピード感を持って行政に監査等の権限を条例にて与えた泉大津市ですが、いわば「様子見」との考え方もできます。
大きな問題になっていないので、まずは最低限の権限を条例にて付帯させました。
しかし、泉大津市環境保全条例だけではカバーできない問題が発生したその時には、改めて考えるというスタンスなのかもしれません。

泉大津市環境保全条例によるゴミ屋敷対策の問題点

泉大津市環境保全条例によるゴミ屋敷対策の問題点

大阪府泉大津市では、ゴミ屋敷問題は泉大津市環境保全条例にて対応します。
しかし、他の自治体のいわゆるゴミ屋敷条例と比較すると、いくつかの問題点があるとされています。

ゴミ屋敷の根本的な問題である支援策がない

ゴミ屋敷は家屋にゴミが溢れている点ばかりが問題視されるのですが、それらはいわば表面的な問題です。
根本的な問題として「なぜゴミが溜まってしまったのか」を考える必要があります。

すると、多くの場合、ゴミ屋敷居住者の生活環境がクローズアップされます。
ゴミを捨てにくい環境、あるいは身体的な特徴だったり、ゴミを拾ってきてしまう習慣があったりなど、ゴミ屋敷の事情は実は様々です。
そのため、ゴミ屋敷問題の根本的な解決とは、ゴミを撤去するだけではなく、ゴミ屋敷居住者の生活習慣を変えなければなりません。

あくまでも「撤去」ありきの条例

他の自治体のいわゆるゴミ屋敷条例に支援策が盛り込まれているのはそのためですが、泉大津市環境保全条例には支援策はありません。
あくまでも撤去するためのもので、ゴミ屋敷居住者のことまでは考えられていない条例だと考えることもできます。

条例が住人に浸透しているのかという点

ゴミ屋敷とは、家屋にゴミなどが溢れている状態を指します。
衛生的に好ましくないだけではなく、火災リスク、匂いなど周辺住人には様々なリスクがあります。

実際、ゴミ屋敷からの出火によって、ゴミ屋敷だけではなく、その周辺の住宅まで火災被害を受けてしまったケースもあります。
このように、ゴミ屋敷問題解決は周辺住人こそ願っているものです。

周辺住民への配慮も見当たらない

この点を踏まえ、周辺住人への周知・徹底をいわゆるゴミ屋敷条例に含めている自治体もあります。
しかし、泉大津市環境保全条例は、既存条例に加えたのみで、周辺住人に対して何をするのかまでは記載がありません。

より大きなゴミ屋敷問題を想定しているのかという点

ゴミ屋敷問題は様々です。
比較的簡単に解決できるものから、とにかく膨大な量のゴミに覆われており、かつ周辺地域住民に迷惑をかけているだけではなく、道路等にまでゴミがはみ出していることで周辺の交通にまで悪影響を及ぼしたりなど、大きな問題となっているゴミ屋敷もあります。

複雑かつ大規模なゴミ屋敷に対応できるのか

泉大津市環境保全条例を見ると、比較的簡単に解決できるゴミ屋敷に関しては十分です。
しかし、大問題に発展する可能性のあるようなゴミ屋敷対策としては、少々不十分な部分もあります。

今後、大阪府泉大津市の多くの住民を長期間悩ませるようなゴミ屋敷問題が勃発した際、泉大津市環境保全条例だけで対応できるのか未知数です。

泉大津市は環境保全条例にてゴミ屋敷に対応する

泉大津市は環境保全条例にてゴミ屋敷に対応する

大阪府泉大津市は、新たにゴミ屋敷条例を策定するのではなく、既存の環境保全条例にゴミ屋敷問題を対応させました。
2015年に条例第24号を追加して以降、条例ではカバーできない大きなゴミ屋敷問題は発生していない模様です。
その点では、泉大津市は地域に合った条例を用意していると考えることもできます。

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