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ゴミ屋敷は子供にどのような悪影響を与えるのか?
近年、メディアでも多く取り上げられるようになった「ゴミ屋敷問題」。
不要品や生活ゴミがたくさん積み上げられた汚部屋は、日本各地の大きな社会問題となっています。
ゴミ屋敷というと、高齢者や一人暮らしの人がなりやすいイメージを持つ方も多いでしょう。
しかし、実際には、子供を育てる家庭でも、ゴミ屋敷に陥ってしまうケースは少なくありません。
ゴミ屋敷は、子供を育てる環境として適さないのはもちろん、子供にもさまざまな悪影響を与える可能性があります。
今回は、子育て家庭がゴミ屋敷化してしまう原因と、ゴミ屋敷が子供へ与える影響についてご紹介いたします。
Contents
子育て世帯がゴミ屋敷化してしまう3つの原因
子供を育てる家庭がゴミ屋敷になってしまうのには、以下3つの原因が考えられます。
ゴミ屋敷の原因1.仕事、育児で家事をする時間がとれない
現代は、核家族化が進んでいることから、夫婦で子どもを育てる世帯の割合が増えています。
夫婦で協力して子供を育てることができればよいのですが、家事も育児も夫婦の協力がなければ一方に負担がかかってしまいがちです。
そのため、例えば妻は朝から子供を保育園へ送って仕事をこなし、迎えにいって帰宅したらすぐ食事を作る…といった1日を過ごすとします。
こういった時間に追われている状況では、自分に時間はもちろん掃除をする時間さえ満足にとることができないかもしれません。
また、仕事をせず自宅で子どもの世話をしている場合でも、一日中子供の面倒に追われ、気づけば夜になっているということもあるかもしれません。
このような、子育てと仕事による忙しさから、徐々にゴミ屋敷化してしまうケースは少なくないのです。
ゴミ屋敷の原因2.ワンオペ育児によるストレスや孤独感
近くに両親や友人がいて、子育ての悩みを相談できる環境であれば、あまり心配いりません。
ですが、周辺に知り合いがおらず、常に子供と自宅で過ごしている人も場合は要注意が必要です。
ストレスや孤独感が溜まって、ゴミ屋敷に陥ってしまうケースも多いです。
転勤や引越しなどで、悩みを打ち明けられる人が近くにいないと、不満を1人で抱え込んでしまう方もいらっしゃいます。
知り合いがいないことに加えて、夫婦の仕事が忙しく「ワンオペ育児」の状態だと、ゆっくりする時間も取れず、ゴミ屋敷化が加速することもあります。
友人や母親が近くにいれば、自宅へ招き入れることも多くなりがちになり、自然と家の片付けや掃除をこまめにするでしょう。
ですが、常に子どもと過ごす環境だと来客もないため、人の目を気にしなくなり、家が散らかっていても掃除をする気が起こらなくなってしまいます。
ゴミ屋敷の原因3.ストレスによる発病
子供がいる家庭でゴミ屋敷となってしまうのは、忙しさやストレスも原因の一つです。
家事や育児を頼る人もいない、悩みを打ち明けられる人もいない状況がずっと続くと、心の病気を発病する可能性もあります。
うつ病など精神疾患を発病すると、家事だけでなく子供の世話も手に付かなくなり、子供の成長にも影響を及ぼす可能性があるため非常に危険です。
ゴミ屋敷が子どもに与える影響
家がいつも汚いゴミ屋敷での育児は、子供にさまざまな悪影響を与えます。
不衛生な環境はカラダだけでなく、精神的な不調やストレスも生み出してしまう可能性があるため、深刻な問題です。
ゴミ屋敷が子どもに与える影響①健康に良い影響を与えない
ゴミ屋敷の弊害で多いのが、ゴキブリやダニといった害虫の発生です。
掃除もせず、ゴミもそのまま放置された不衛生な環境では、害虫がそこら中に集まっているケースがほとんどです。
状況が悪化すると、部屋の中がねずみなどの害獣やペットの糞尿まみれの場合もあります。
こういった劣悪な環境で過ごしている子どもは、カラダ中、虫にさされた跡があることも少なくありません。
また、お風呂場までゴミで溢れていると、満足に入浴もできず、フケや湿疹が酷くなり、皮膚状態が悪くなる場合もあるのです。
ゴミ屋敷が子どもに与える影響②友達ができにくい
ゴミ屋敷に住んでいると、洗濯や入浴がままならないことも多いです。
そのため、汚れたカラダのまま、不衛生な服を着て学校へ行くということもあるかもしれません。
汚い格好で学校へいけば、臭いや汚れで周囲から距離を置かれる原因となってしまう可能性があります。
友達もできず、学校へ行っても常に独りぼっちの状態が続くと、次第に学校へ行かなくなり悪循環となるケースも少ないのです。
ゴミ屋敷が子どもに与える影響③忘れ物が多くなりがちになる
家がゴミ屋敷だと、ゴミと一緒に必要なものも家中に散乱してしまいます。
つまり、物の置き場がハッキリしていないため、何がどこにあるかがわからない状態です。そのため、学校で必要なものを用意することができず、忘れ物をする回数が多くなりがちになってしまいます。
ゴミ屋敷が子どもに与える影響④勉強に身が入らない
ゴミ屋敷は、子供の学力にまで影響を及ぼす可能性があります。
学校から持ち帰った宿題や、テスト勉強をするスペースさえとれないほど部屋が汚れている場合は、家庭学習を満足に行うこともできません。
仮に勉強をするスペースを何とか確保できたとしても、周りにゴミや害虫で溢れている環境では、勉強に集中するのは困難です。
ゴミ屋敷が子どもに与える影響⑤一般的な家庭がわからなくなる
子供のころ、ずっとゴミ屋敷で生活をしていると、その状態が“普通”だと認識してしまいます。
そのため、正しいゴミ出しルールや毎日お風呂に入り、洗濯したキレイな服を着る、という当たり前の生活習慣さえ、身に付かずに育ってしまうリスクがあるのです。
子供が大人になって、世間とのギャップに気付いたとき、悩んだり苦しんだりする可能性もあります。
また、親と同じように、ゴミ屋敷を繰り返してしまう悪循環にもなりかねません。
まとめ
子供を育てる家庭で陥るゴミ屋敷問題。
一番の被害者は、ほかでもない「子供」です。
不衛生な環境に住み、心身ともに不調が現れる可能性もあります。
それだけでなく、友達や保護者から「ゴミ屋敷に住んでいる子」というレッテルを張られ、子供が周囲から避けられるケースもあるかもしれません。
そのまま汚い環境で育っていくこと、汚いことに違和感がなくなり、子供が大人になったときもゴミ屋敷化するという、悪循環にもなりかねません。
子供に悪影響を及ぼさないためにも、いち早くゴミ屋敷から抜け出すことが必要です。
自力で片付けをするのが難しい場合は、ゴミ屋敷の清掃を専門に行っている業者が力になります。
子供の将来へ悪影響を残さないためにも、プロに力を借りて、ゴミ屋敷から脱出しましょう。