「失敗しないためにやってはいけない断捨離が知りたい」「捨ててはいけないものや成功するためのコツは?」と悩みや疑問を持っている人もいるでしょう。
断捨離は必ずしも成功するものではなく、逆に散らかったり必要な物まで捨ててしまったりと失敗もあります。断捨離で失敗しないためにも、捨ててはいけないものを確認しつつ正しい断捨離を心がけることが大切です。
まずは、やってはいけない断捨離から見ていきます。
目次
やってはいけない断捨離10選

やってはいけない断捨離10選を紹介します。
- 家族や同居人の物を無断で捨てる
- 無計画にゴール決めず断捨離を開始する
- 勢いに任せ一気に捨てて、一日で終わらせる
- アルバムや思い出の品をあれもこれも取っておく
- 思い出の品を捨ててしまう
- 「使えるもの」をすべて保留する
- 断捨離ルールを決めずにとりかかる
- フリマやオークションで売るために取っておく
- 収納グッズを断捨離する前に購入する
- 重要な書類を捨ててしまう
それぞれ詳しく解説します。
家族や同居人の物を無断で捨てる
徹底的な断捨離を心がけた結果、家族や同居人のものを無断で捨ててしまうのは意外とよくあります。「恐らくいらないだろう」と思って捨てた物が、実は相手にとって大切なものだったケースも多いです。結果として喧嘩になり、家族関係や人間関係の悪化に繋がります。
実際、断捨離に勢いがついているときほど捨てる基準が自分の価値観に偏りやすくなり、他人の持ち物も同じ基準で判断してしまいます。しかし、外から見れば不要に思える物でも、本人にとっては特別な思い出だったり、必要な書類だったり、生活の一部として大切にしていることは珍しくありません。
こうした相手が重視している物の価値を軽視しないように心がけましょう。
無計画にゴール決めず断捨離を開始する
無計画に断捨離を始めてしまうと、途中で疲れたり判断がブレたりして、逆に散らかってしまうことが多いです。
人間は曖昧な作業ほど集中力が持続しません。そのため、無計画だと時間が経つにつれて疲労や判断ミスが増え、必要なものまで捨ててしまうことがあります。場合によっては、何も捨てる決断ができず、途中で投げ出してしまうこともあるでしょう。
また、ゴールがない断捨離は「永遠に終わらない作業」に感じることもあります。そのため、いつまでたっても達成感を得られず、ふとしたことでモチベーションが急落してしまいます。
断捨離を成功させるためには、最初に「今日はクローゼットの上段だけ」「この棚の引き出し1段だけ」と明確な範囲を決めることが重要です。小さく区切ることで達成感が生まれ、片付けが継続しやすくなります。
勢いに任せ一気に捨てて、一日で終わらせる
一気に捨てる断捨離も失敗する要因になります。勢い任せに断捨離すると正常な判断ができず、必要なものまで捨ててしまう可能性が高いです。
また、一気に捨てようとすると一度に多くのものに対して捨てるかを判断する必要があり、混乱によって余計に散らかりやすくなってしまいます。
一気に終わらせようとすると、片付けそのものが「苦行」として脳に記憶されやすく、次に片付けをするときのハードルが極端に上がります。これによって片付け嫌いの悪循環がうまれ、一気にやった人ほど、その後の維持や小さな片付けが続かなくなります。
つまり、一度に片付けるやり方は今の判断を狂わせるだけではなく、未来の片付け習慣まで壊してしまうという長期的なデメリットを作りかねません。
小さく区切って進める方法が推奨されるのは、判断の精度を守るだけでなく、片付けそのものを継続できる習慣にするためでもあります。
アルバムや思い出の品をあれもこれも取っておく
アルバムを始めとした思い出の品を、あれもこれも取っておくのも失敗に繋がります。思い出の品は手放すと二度と手に入らず、断捨離の際は慎重になりがちです。しかし、大切だからとすべて捨てずにいると、収納場所の圧迫に繋がります。
さらに問題なのは「全部大切」と思ってしまうことで、思い出の品の価値が逆に曖昧になってしまう点です。本当に大切な1冊のアルバムや、特別な手紙が物に埋もれて存在感を失ってしまう状態は、思い出を大切にしているようで実は守れていません。思い出の品が多すぎると、見返す頻度が極端に低くなり、結果として「保管しているだけで心の整理にはつながらない」状態に陥ります。
すべてを取っておくのではなく「本当に残したい物が際立つ状態」を作ることが、断捨離における正しい思い出の扱い方です。
思い出の品を捨ててしまう
思い出の品を勢いで捨ててしまうのも、断捨離で後悔しやすい行為の一つです。普段は判断に迷いやすい思い出系のアイテムでも、片付けの流れが乗っていると「今の気分」で手放してしまうことがあります。しかし、思い出の品は一度手放すと取り返しがつかず、時間が経ってから喪失感が押し寄せるケースが非常に多いです。
断捨離で思い出の品に向き合う際は、「捨てる」「残す」の二択にしないことが大切です。他にも以下のような手段があることを理解しておきましょう。
- デジタル保存
- 特別なものだけ専用ボックスにまとめる
- 思い出の品だけトランクルームに預ける
こうした緩やかな選択肢を設けることで、後悔なく整理できます。
「使えるもの」をすべて保留する
断捨離する際に、捨てるのに迷い保留する人も少なくありません。保留するものが多くなると、その分捨てずにいられるものが増えることで散らかる原因になります。保留したままの状態でいると、断捨離の遂行が難しくなるので注意が必要です。
保留が増える最大の問題は「判断を先延ばしにしているだけで、根本的に物の量が減っていない」という点にもあります。一定期間保留にするのは保留ボックスを作ること自体は悪くありませんが、そこに分類される物が多いほど、実際には捨てない理由を集めているだけの状態になってしまいます。結果として、部屋のスペースを二重に圧迫し、片付けが終わったように見えて実際は何も解決していないケースが非常に多いです。
また、保留した物は時間が経つほど判断が鈍りやすく「なんとなく残しておきたい」という曖昧な感情だけで持ち続けてしまうこともあります。断捨離では迷ったら保留ではなく、迷う物こそ優先的に向き合うべき対象になります。保留はあくまで一時的な処置であり、期限を決めて見直すことが不可欠です。
断捨離ルールを決めずにとりかかる
断捨離を始める際にルールを決めず、思いついた順に物へ手をつけると、途中で判断がブレて、片付けが停滞しやすくなります。断捨離は「捨てる」「残す」という選択の連続であり、その判断基準が曖昧だと、作業が進むほど疲労や混乱が増えてしまいます。
ルールがない断捨離でよく起こるのが、「捨てるつもりだったのに、気づけば思い出に浸ってしまう」「簡単な場所から始めるつもりが、難しいカテゴリに迷い込んでしまう」といった作業の迷走です。これは、脳がその場の感情に左右されて判断しているためで、結果的に時間だけが過ぎ、成果が出にくくなってしまいます。
断捨離を成功させるためには、「○○年使っていなければ処分」「カテゴリごとに進める」「保留は10個まで」といった明確なルールが必要です。ルールを決めることで判断が自動化され、迷う場面が格段に減り、作業スピードも上がります。
フリマやオークションで売るために取っておく
フリマやオークションで売るために、いらないものを取っておくのも失敗に繋がります。いらないものを売る行為は、部屋の整理と臨時収入の獲得で一石二鳥に繋がるのがメリットです。
しかし、売れない限りはいらないものがずっと部屋にある状態になります。結果として捨てられない状態となり、部屋が散らかったままになるリスクがあるので気をつけるべきです。
さらに厄介なのは、売るために保管している物が、普通の不要品よりも捨てにくくなる点です。「せっかく出品するなら高く売りたい」「まだ買い手がつくかもしれない」という感情が働き、処分が先延ばしになりがちです。その結果、何カ月も、場合によっては何年も放置され、部屋のスペースだけが奪われ続けます。
収納グッズを断捨離する前に購入する
断捨離する際に、収納グッズを先に購入するのは避けるべきです。断捨離したあとのものの量がわからない状態で収納グッズを買うと、収納スペースが足りなかったり余ったりします。
結果として収納グッズの買い足しや買い替えが必要になり、無駄な出費を払う可能性もゼロではありません。
さらに、断捨離前に収納グッズを買ってしまうと、「せっかく買ったのだから使わなきゃ」という心理が働き、本来なら捨てられるはずの物まで無理に残してしまう原因になります。収納グッズに合わせて物を持ち続けてしまうため、断捨離の目的である物を減らすことから大きく逸れてしまいます。
収納は断捨離が終わり「本当に必要なものだけが残ったあと」に最小限を揃えるのが正しい順序です。まず物を減らし、それから残った物にちょうど合う収納を選ぶことで、無駄を出さず、整った空間を作れます。
重要な書類を捨ててしまう
勢い任せに断捨離すると、重要な書類を捨ててしまう恐れもあります。いらない書類だと思っていても、後になって重要だと発覚する可能性も否定できません。書類の再発行ができるならまだいいですが、再発行ができない書類だとトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
最悪の場合、証明できる資料がないことで賃貸契約・保険請求・相続関連などの重要手続きに支障が出る可能性もあります。
そのため、書類だけは断捨離の勢いに任せず「すぐ捨てる」のではなく必ず「仕分けてから判断する」ことが必須です。カテゴリ別に分けて保管場所を固定する、重要書類専用のフォルダを作るなど、慎重な扱いがトラブル防止につながります。
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断捨離で捨ててはいけないもの8選

断捨離で捨ててはいけないものは、以下の8つです。
- 日常的に使っているもの
- 使う予定がはっきりしているもの
- 仕事で使う資料や重要書類
- 思い出の品
- コレクションしているもの
- 希少性が高いもの
- 家族や同居人のもの
- 緊急時に必要なもの
それぞれ詳しく解説します。
日常的に使っているもの
日常的に使っているものは断捨離で捨ててはいけません。例えば、ドライヤーや扇風機をいらないと思って捨てたとします。髪を乾かすときや暑いときに必要となり、買い直した結果無駄な出費に繋がるので捨てるのは避けるべきです。
事前に日常で使うものをリストアップし、断捨離の際は捨てないようにします。
こうした日用品は、一つ欠けただけで生活の不便さが一気に増します。使えなくなって初めて「必要だった」と気づくことが多く、買い直しによる出費だけでなく、生活リズムが崩れる原因にもなります。
断捨離では「普段目に入らない=使っていない」ではなく「使う頻度」を基準に判断することが大切です。日用品のリスト化はもちろん「昨日と今日の自分が手に取った物」を把握しておくと、生活に必要な物を正確に見極められます。
使う予定がはっきりしているもの
使う予定がハッキリしているものも、断捨離で捨ててはいけません。例えば、結婚式のお誘いがあるにも関わらず、勢いでスーツやドレスを捨てたとしましょう。結婚式までに買い直す必要があり、無駄な出費が発生します。
スーツやドレスは10,000円以上する商品も多く、金銭的な出費も大きくなります。断捨離する前に今後の予定と必要なものをリストアップし、捨てないようにするのがベストです。
さらに注意すべきなのは、「使うタイミングは少ないが、必要な場面は確実に訪れる物」を勢いで手放してしまうケースです。冠婚葬祭の服、季節のイベント用品、資格試験の道具、スポーツ用品などは、頻度だけで判断すると不要に見えますが、いざ必要になったときに代えがきかないので、捨てずに残しておきましょう。
仕事で使う資料や重要書類
仕事で使う資料や重要書類は絶対に捨てるべきではありません。書類によっては取り返しが付かず、会社仲間からの信頼をなくします。結果として会社にいづらくなり、辞めてしまう可能性も否定できません。
そもそも、仕事関係の書類は断捨離の対象ではなく、整理・分類・保管の対象です。カテゴリ別に分ける、保管期限を書いておく、スキャンしてデジタル化するなど、慎重に扱うことでトラブルを確実に防ぎましょう。
変えの利かない思い出の品
思い出の品は、基本的に捨てるべきではありません。思い出の品は捨てると再び入手するのが難しく、後悔する可能性が高いです。しかし、過去との決別を目的とするなら、思い出の品をあえて捨てる選択肢もあります。
思い出の品の扱いで厄介なのは「捨てる」「残す」の二択で判断すると、どちらを選んでも感情的な負担が大きくなる点です。特に、手紙・写真・記念品などは物そのものの価値ではなく、そこに紐づいた記憶が本質であるため、勢いで処分すると心の整理が追いつかず、後々まで気持ちが引きずられてしまうことがあります。
また、思い出の品には今の自分では価値を判断できない時期が存在します。精神状態が不安定な時期や、環境が大きく変わった直後は、冷静な判断がしづらく、後から振り返ったときに「本当は残すべきだった」と感じるケースが非常に多いです。そのため、思い出の品に関しては、一時保留することは一つの手です。
コレクションしているもの
コレクションしているものは、基本的には捨てません。またコレクションしたくなったときに、入手するための費用や手間が発生します。コレクションしているものが希少なほど、買い直しの負担額も大きくなるので注意が必要です。
しかし、趣味を辞める目的や覚悟があるなら、コレクションの断捨離も選択肢に含まれます。
コレクションはカテゴリが揃っているからこそ価値が生まれるケースも多く、部分的に中途半端に捨てると、残ったアイテムの価値まで下がってしまうことがあります。特に限定品やシリーズものは、1つ欠けるだけで「まとまりとしての魅力」が失われるため、処分の前に全体のバランスを考えましょう。
希少性が高いもの
希少性が高いものは、捨てるべきではないアイテムに属します。希少性の高さから入手難易度が高く、後悔する恐れがあるからです。ただ、人によっては「希少性があるものの絶対にいらないもの」もあります。
希少性があっても「自分の生活に必要ない」「興味も未練もない」という場合は、無理に残す必要はありません。希少性=自分にとっての価値ではないため、感情的な整理がついているのであれば手放しても構いません。その際は、捨てるのではなく、買い取りや譲渡など「価値を理解できる人に渡す」選択をすることで後悔を避けられます。
なお、希少性の高いアイテムは「今は価値を感じていなくても、後から必要になる」ケースが多いのが特徴です。市場価値が上がるジャンルは、数年後に値段が数倍になることも珍しくありません。勢いで捨ててしまうと、金銭的にも精神的にも大きな後悔につながる可能性があります。
希少性が高いものは必ずしも捨ててはいけないアイテムではありませんが、捨てる際は本当にいらないかをよく考えるべきです。
家族や同居人のもの
家族や同居人のものは、捨てないのが基本です。相談せず勝手に捨てると、「何で捨てたの?」と関係悪化に繋がります。
他人の物は持ち主本人にしか価値判断ができません。自分から見れば不要に見える物でも、相手にとっては思い入れのある品だったり、仕事で必要な物だったり、特別な思い出が詰まっている場合があります。
また、他人の物を勝手に処分する行為は、相手にとって「自分の領域を侵害された」と感じさせるため、モノの問題以上に心理的ダメージが大きくなりがちです。些細に見える物でも「自分の意見が尊重されなかった」という気持ちが残り、家族間や同居人とのコミュニケーションに長く影響するケースもあります。
家族や同居人のものも含めて断捨離する際は、事前に相談してトラブルを防ぎましょう。
緊急時に必要なもの
緊急時に必要なものは、断捨離で絶対に手放してはいけないカテゴリーです。懐中電灯、モバイルバッテリー、救急セット、防災ラジオ、非常食、飲料水、常備薬などは頻繁には使わないだけで、不要品とは全く異なります。勢いで捨ててしまうと、災害や停電などの緊急時に命に関わる不利益が生じかねません。
また、緊急用品は「普段使わないからこそ重要性に気づきにくい」という特徴があります。日常的に手に取らないため、自分の中で優先度が下がりやすく、「しばらく使っていないし不要かも」という誤った判断につながることがあります。
本来、防災グッズは「滅多に使わないけれど、いざという時に必要なもの」なので、必ず備えておきましょう。
断捨離の基本ステップ

断捨離をする際の基本的な流れは以下の通りです。
- 捨てる基準を決める
- 断捨離をするエリアを決める
- エリア内の荷物を全て出す
- 荷物を必要・不要・保留に分別する
- 荷物を収納する
- 荷物を処分する
それぞれの流れを解説していきます。
1.捨てる基準を決める
断捨離で最初に取り組むべきことは「どんな物を捨てるか」を明確にすることです。基準が曖昧なまま始めてしまうと、物ごとに判断が揺れてしまい、同じカテゴリの物でも残したり捨てたりと矛盾が生まれてしまいます。
捨てる基準の一例としては、以下の通りです。
- 1年以上使っていないもの
- 壊れている・メンテナンスされていないもの
- 今の自分の生活に合っていないもの
- 代替がきくもの
基準を決めるメリットは迷う時間を減らせるという点にあります。人は選択肢が多いほど判断疲れが起きやすく、片付けが進むほど疲労で判断精度が下がります。そこで明確な基準を先に決めておくと、判断が自動化され、迷いがなくスムーズに進められます。
2.断捨離をするエリアを決める
続いて「どこを片付けるのか」を明確に決めましょう。家中を一度に片付けようとすると、作業量が膨大になり、必ず途中で挫折してしまいます。これは脳が一度に多くの情報を処理できないためで、行動のハードルが上がり、やる気が低下する典型的なパターンです。
そのため、断捨離はエリアを細かく区切ることが鉄則です。大まかなくくりではなく、次のような小さな単位に分けましょう。
- 「クローゼット」ではなく「クローゼットの上段」だけ
- 「キッチン」ではなく「調味料の引き出し」だけ
- 「洗面所」ではなく「スキンケア用品のエリア」だけ
こうしてエリアを小さくすることで、わずか10分でも小さな完了ができ、達成感が得られます。結果として、断捨離のモチベーションが継続しやすくなります。
3.エリア内の荷物を全て出す
断捨離でよくある失敗が「見える部分だけ片付けて終わってしまう」という表面上だけの片付けです。これでは根本的な改善にはならず、収納内部には不要な物が残り続け、数週間後には元通りということがよく起こります。
こうしたリバウンドを防ぐために必要なのが、エリア内の荷物を一度すべて外に出すという作業です。特に、押し入れ・クローゼット・キッチン収納など大きなエリアほど、物を出す作業だけで大きな気づきが得られます。
また、エリアを空にすると、収納の使い方をゼロから見直すことができるため、物が散らかりにくい仕組みを作ることが可能です。断捨離は「減らす作業」であると同時に、「使いやすい環境づくり」でもあります。そのため、エリア内の荷物を出してから断捨離を始めましょう。
4.荷物を必要・不要・保留に分別する
エリアから荷物をすべて出したら、次は「必要・不要・保留」の3つに仕分ける工程に入ります。このステップが断捨離の核心であり、判断の質が仕上がりの大きな差となります。
ただし、この段階で最もやりがちな失敗がいきなり収納に戻してしまうことです。戻す前に必ず分けることだけに集中するのがポイントです。
なお、特に重要なのは、保留の扱い方です。保留が多くなりすぎると、ほとんど何も減らない状態になるため、断捨離が失敗する大きな原因になります。「保留は○個まで」と数を決めることをおすすめします。
5.荷物を収納する
必要なものが明確になったら、次はそれらを収納していきます。この工程の目的は「物を詰め込むこと」ではなく「使いやすく戻しやすい環境を作ること」です。収納は、生活動線や使用頻度を考えながら配置することで、片付けが継続しやすい状態をつくれます。
収納の基本は以下の通りです。
- よく使うものは手前・取りやすい位置へ
- あまり使わないものは上段や奥へ
- 同じカテゴリーの物は必ずまとめて収納する
- 収納場所は固定し、毎回同じ場所に戻せるようにする
こうしたルールを徹底することで、物の迷子が起きにくく、散らかりにくい空間が維持できます。
また、収納作業では「余白を残す」ことも重要です。収納スペースをぎっしり埋めてしまうと、新しい物を買ったときに入り切らず、別の場所に仮置きされ、それが散らかる原因になります。余裕を持たせることで、物の出し入れがスムーズになり、片付けに対するストレスも軽減されます。
6.荷物を処分する
不要と判断した荷物は、できるだけ早く処分することが断捨離成功の鍵になります。断捨離が失敗する大きな原因のひとつが「不要品をいつまでも部屋に置いてしまうこと」です。処分を後回しにすると、気持ちが変わって結局捨てられなくなり、断捨離したはずの空間が再び物で埋もれてしまいます。
特に大型家具や家電などは、自力で捨てるには手間がかかるため、放置されがちです。そのまま置いておくと生活スペースが狭くなり、せっかく断捨離した意味が薄れてしまいます。こうした物は、専門の不用品回収を利用して即座に捨てましょう。
自治体の粗大ゴミ回収だと、回収までに時間がかかり、片付けのモチベーションが下がってしまいやすいので注意してください。
処分をスピーディーに終わらせるほど、部屋の変化を実感しやすく、モチベーションの維持にもつながります。不要な物を手放すという最後の工程を丁寧に行うことで、断捨離はようやく完了し、快適な生活空間が手に入ります。
正しい断捨離のコツ

正しい断捨離のコツは、以下の5つです。
- 省スペースでやりやすい場所から始める
- 保留になったものは一旦寝かせる
- 不要なものは売るか即処分
- 保留になったものは期限を決める
- 不要なものがないか定期的にチェック
それぞれ詳しく解説します。
省スペースでやりやすい場所から始める
断捨離は、身近な場所から始めます。具体的には、かばんや財布の中、クローゼットや玄関先など、ひとつに絞って断捨離します。手軽に取りかかれる場所から作業することで、負担を抑えた状態で断捨離を始められます。
小さな場所から始める最大のメリットは「短時間で結果が出る」点にあります。人は成果が目に見えると行動を継続しやすくなるため、小スペースの断捨離はモチベーションを大きく高める効果があります。逆に、最初から大きなエリア(押し入れやキッチン全体)に取りかかると、作業量が多くて集中力が切れやすく、途中で挫折する原因になります。
また、小さなエリアは片付けの練習場所にもなります。ここで捨てる判断基準や整理の手順が身につけば、大きなエリアにもそのまま応用でき、断捨離のスピードが格段に上がります。まずは負担の少ない場所から始めることで、確実に成功体験を積み上げていくことが、断捨離を長続きさせるコツです。
保留になったものは一旦寝かせる
保留に分類された物は、一旦寝かせます。「必要と不要のどちらに分類すべきだろう」と迷っていると、その分断捨離の時間が長くなるからです。断捨離がある程度終わったあと、保留になった物をどうするかをゆっくり決めます。
その間に気持ちの整理が進み、物への執着が薄れていくため、冷静な判断がしやすくなるメリットがあります。また、保留ボックスを一度見えない場所に置くことで、数日〜数週間経ったあとに見返すと「こんな物あったっけ?」と感じるケースも多く、その時点で不要だと判断しやすくなります。
不要なものは売るか即処分
断捨離では「不要」と判断したものをいつまでも部屋に残しておくのは避けるべきです。不要なものがそのまま置かれていると、視界に入るだけで気が散りやすく、せっかく片付けを進めても散らかった印象が残ってしまいます。断捨離の効果を最大限に感じるためには、判断した瞬間に手放しましょう。
不要と判断したものには「売る」「捨てる」「譲る」などさまざまな選択肢がありますが、どれを選ぶにしても早く行動に移すことが重要です。特にフリマアプリで売る場合は、数日〜数週間出品して売れなければ、その時点で処分に切り替えると停滞を防げます。売れるまでとっておく癖がつくと、結局ものが減らず、部屋に再び物が溜まっていきます。
より徹底するなら、即処分しましょう。断捨離をしたその日のうちに不要品を即処分することでスペースに余裕が生まれ、部屋のレイアウトを考えられたり、必要な収納を明確にできたりします。
処分を先延ばしにすると、断捨離の達成感も半減してしまうため、判断したその日に行動するのが理想的です。不用品が部屋に残らない環境を作ることが、スッキリした空間を保つための近道です。
保留になったものは期限を決める
断捨離の途中で保留にしたものは、必ず「いつまでに判断するか」という期限を設けることが重要です。期限がないまま保留を続けると、保留ボックスがいつまでも部屋の一角を占領し、結果的に物が減らないストレスの原因になります。
判断する期限の目安は1週間〜2週間程度がおすすめです。短すぎると気持ちの整理が追いつかず、逆に長すぎると保留ボックスの存在を忘れてしまいがちです。期限を決めることで、後日あらためて冷静に物と向き合え、本当に必要なものだけを選ぶ判断力が高まります。
不要なものがないか定期的にチェック
断捨離は一度やって終わりではなく、生活の変化に合わせて定期的に見直すことが大切です。どれだけ綺麗に断捨離しても、日々の生活の中で少しずつ物が増え続ける状態は避けられません。そのため、月に一度や季節の変わり目など、決まったタイミングで不要品をチェックする習慣を持つと、物が溜まりにくい環境が維持できます。
定期的な見直しをすることで、以前は必要だった物が今は不要になっているという気づきも得られます。逆に、長期間使っていない物や存在すら忘れていた物は、手放す良い判断材料になります。見直しの回数を増やせば増やすほど、物が増えるスピードより減るスピードが勝ち、部屋の状態を安定して保てます。
また、定期チェックは片付けのハードルを下げる効果もあります。一度に大量の物を整理する必要がなくなるため、ほんの数分で終わる小さな片付けで済み、精神的な負担も大きく減少します。断捨離後の綺麗な状態を維持するためにも、習慣として少しずつ見直しを続けましょう。
断捨離で捨てるべきものリスト|アイテム別・判断基準

続いて、断捨離で捨てるべきものを紹介します。
- 洋服
- CD・カセット
- 人形・フィギュア
- 年賀状・手紙
もちろん、すべて問答無用で捨てて良いわけではないので、それぞれ捨てる場合の判断基準も解説していきます。
洋服
洋服は断捨離で最も捨てるべき対象になりやすいアイテムのひとつです。特に、似たデザインの服や着ないのに残している服は、収納スペースを大きく圧迫します。
捨てる判断基準としては、以下の通りです。
- 1年以上着ていない
- サイズが合っていない
- 毛玉・汚れ・ほつれがある
- 着たい気持ちより「もったいない」が勝っている
- コーディネートに困って毎回クローゼットの奥に戻してしまう
洋服は「また着るかも」という思い込みが最も危険です。気に入っていれば自然に手に取るため、1年間着ていない時点で不要と判断して問題ありません。手放すとクローゼットが劇的に使いやすくなります。
CD・カセット
CDやカセットは、現在ではサブスクやデータ音源が主流になっています。そのため、プレイヤーが壊れて使えない、もしくは存在すら忘れているのに「思い出だから」で残っているパターンが非常に多いアイテムです。
捨てる基準は次の通りです。
- 再生機器がすでに家にない
- サブスクで聴ける
- 中身をデータで保存済み
- 何年も触っていない
- 「持っていること」に価値を感じていない
ただし、限定版や直筆サイン入りなど価値が高いものはよく考える必要があります。売却すれば高値になることもあるため、「取っておく価値があるか」「売却した方が良いか」を分けて考えると判断しやすくなります。
人形・フィギュア
人形やフィギュアは場所を取りやすいうえに、増えやすいのが難点です。飾っていないのに箱のまま保管している人も多く、ホコリや劣化も進むため、残すか手放すかを定期的に見直すことが必要です。
捨てる基準の例は以下の通りです。
- 飾っていない期間が長い
- 感情移入がなくなった
- コレクションを続けるつもりがない
- ホコリがついたまま放置されている
- 劣化・変色が進んでいる
特に人形系は捨てにくい心理が強く働きますが、今の自分に必要かどうかを基準にすると判断しやすくなります。
雛人形の正しい処分方法|供養の必要性や不用品回収業者の選び方も解説
年賀状・手紙
年賀状や手紙は思い出が詰まったアイテムで、捨てにくい代表格です。しかし溜まるスピードが速く、放置すると大量の紙類がスペースを占拠します。
捨てる基準は以下の通りです。
- 連絡を取っていない相手の年賀状
- 印刷されただけのテンプレート年賀状
- 内容を覚えていない手紙
- 数年放置して読んでいないもの
- 明らかに義務で送られているもの
- 2~3年前の物から順に捨てる
どうしても残したい手紙や年賀状は、写真に撮ってデータ化する方法もあります。紙の束を手放すだけで、収納スペースに大きく余裕が生まれるので、思い切ってすべて捨てて年賀状という慣習をやめてしまうのも一つの手です。
断捨離できない人はどうすれば良いの?

断捨離は「向き・不向き」がはっきり出やすい作業で、苦手な人がいて当たり前です。もし何度チャレンジしても進まない場合は、片付け専門業者に頼るという選択肢があります。
プロに依頼する最大のメリットは、短時間で部屋の状態を一気に改善できることです。自分では判断できなかった物も、プロが一緒に仕分けを手伝ってくれるため、作業スピードが圧倒的に早くなります。
また、プロは片付けができない人を責めることは決してありません。毎日さまざまな環境の現場を見ているため「どうして片付けられないのか」という背景を理解した上で、精神的な負荷がかからないようにサポートしてくれます。
特に、物が多すぎて手のつけどころがわからない場合や、大量の不用品を処分したいときには、専門業者の力を借りる方が確実で安全です。専門業者なら、粗大ゴミや可燃ゴミ・不燃ゴミなどの回収を待つまでもなく、その日のうちに処分できてすっきりします。
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買い取った金額分を片付け料金から値引きしてくれるので、部屋の状況によってはお得な片付け依頼を実現できます。片付け後のハウスクリーニングで、家中を徹底的にきれいにすることも可能です。
「断捨離したいけど自分でやるのは気が引ける」「自分だけだと徹底的にきれいにするのは難しそう」と悩んでいる人は、この機会にゴミ屋敷バスター七福神への依頼を検討してみてください。
まとめ
今回は、やってはいけない断捨離について紹介しました。断捨離は、一気に遂行しようとしたりルールを決めずに実行しようとしたりすると失敗しがちです。
また、断捨離なら何でも捨てていいわけではなく、日常的に使っている物や仕事で使う物などは捨てない判断も重要になります。
断捨離を成功させたいときは、必要・不要・保留の3つにラベリングされた箱を用意するのが効果的です。身近な場所から始めたり計画的に断捨離したりするなど、成功に繋がるコツは積極的に実践してください。