遺品整理の需要が高まっているのをご存知でしょうか。
遺品整理とは、その名称が示すように遺品の整理です。
亡くなった親族の遺品を整理することですが、遺品が多いと家族だけでの遺品整理が難しいです。
物理的な手間はもちろんですが、どのように扱えばよいのか分からないものも出てきたりなど、遺品整理も何かと気を使うものです。
しかし、遺品整理を行わなければ部屋が片付きません。
そこで遺品整理について、いつから何をするとよいのかなど、様々な点から解説していきましょう。
目次
遺品整理とは?
遺品整理とは、残された遺族が故人の残した遺品を整理することです。
葬式、手続きの後に遺品整理を行うケースが一般的ですが、故人と同居していた遺族であれば遺品整理は比較的スムーズでしょう。
しかし別に住んでいた場合、遺品整理はハードルが高まります。
故人がどんな思いで残したものなのかが分からなかったり、どのように処分すればよいものなのか分からない物が多々あると、遺品整理が進みません。
遺品整理にはタイムリミットがある
故人が賃貸物件に一人で暮らしていた場合、大家さんからはいずれ退去を迫られます。つまり、タイムリミットがあります。
故人と同居しており、かつマイホームであれば思い出の品を残しておく、あるいは気持ちに整理がつくまでそのままの状態にしておくことも可能です。
しかし賃貸の場合、大家さんとしてもビジネスなので退去してもらいたいと考えます。つまり、いつまでもそのままとはいきませんので、遺品整理を行わなければなりません。
デジタル遺品の登場
近年遺族を悩ませているのがデジタル遺品です。
デジタル遺品とは、いわゆるデジタルデータです。
SNSのアカウント、ネット銀行の口座といったデジタルデータも遺品に該当します。
故人しかIDやパスワードを知らない場合、遺族でさえ何もできなくなってしまいます。
むしろ、全てのデジタル遺品を把握するのは難しいでしょう。
遺品整理はいつから何をする?
遺品整理はいつから何をするのか。遺品整理の経験がない人にとっては、いずれもよく分からない部分なのではないでしょうか。
遺品整理は日常生活の中で頻繁に行うものではありません。だからこそ、いざ遺品整理を行うとなっても困るだけです。
そこで、いつから何をするのかについても解説していきましょう。
遺品整理をいつから行うのか
遺品整理を行うタイミングとしては、法要の時期、あるいは葬儀後の手続きに合わせて行うケースが一般的です。
法要の時期に遺品整理を行う場合、遺族が集まるので一緒に行うケースが多いです。
ただし、四十九日や一周忌等ある程度時間を空けてからになりますので、賃貸で退去を迫られている場合には不可能です。
そこで多くの人が行うのが葬儀後の手続きの一環としてです。
葬儀後は銀行や保険、さらには行政等様々な手続きが必要になりますので、手続きの一環として、さらには気持ちを整理させるために遺品整理を行う遺族が多いです。
ただし、あくまでも一般論です。決してルールが定められている訳ではありません。
遺品整理は何をするのか
遺品整理で何をするかは、遺品によって異なります。
広い意味では「整理整頓」「掃除」になりますので、故人の残した遺品次第です。
極論ですが、故人が亡くなる前に遺品を整理してくれていれば、遺品整理の必要はありません。
近年は「終活」なる言葉もあるように、亡くなることを見越して生前に様々なものを整理する動きも見られます。
それで、遺族に迷惑をかけないようにと生前に遺品を片付けてくれていれば何もすることはありません。
逆に不慮の事故や急病などで急に亡くなってしまった場合には何も整理していないことでしょう。
そのため、遺品整理の難易度は高まります。
遺品整理の前に気を付けるべきこと
遺品整理を行う場合、気を付けるべき点がいくつかあります。
遺品整理は故人の遺品の整理で、作業そのもののハードルは決して高くはありません。
それでも遺品整理で難しいポイントがあるので覚えておきましょう。
故人の真意を確認できない
遺品整理は故人の遺品を整理します。つまり、真意を確認できません。
大切なものなのか、あるいは捨てようと思っていたものなのか、生きていれば確認して取捨選択できることも、故人には確認できません。
この点が遺品整理の難しい点です。
遺品がどこにあるか分からない
故人の家にあるものだけが遺品だとは限りません。
例えばデジタル遺品は部屋に存在していませんがれっきとした遺品です。
人に貸している財産があるかもしれません。
近年増えているレンタルルーム等に何かを保管している可能性もあります。
そのため、遺品整理のための遺品の把握もポイントになります。
取捨選択が必要
故人の残したものです。
闇雲に捨てるのではなく、大切なものだったのかそうではないのかを考える必要があります。
一方で、大切ではあっても不要だと思えば処分するしかありません。
そして捨ててしまったものは二度と戻ってきませんので、慎重に考える必要があります。
大切なものだとは知らずに捨ててしまい、後悔しているという事例は決して珍しくありません。
分配の方法
財産性のある物に関してはどのように分けるのかも大切なポイントになります。
実際、財産分与でトラブルになるケースが珍しくありません。
遺品の中にも価値のあるものがある場合、さらには遺族が自分だけではない場合、どのような形で分配するのかも考慮しなければなりません。
遺品整理を行う注意点
実際に遺品整理を行うにあたってのポイントもお伝えします。
故人の残したものではあっても、整理するにあたっては社会規範に乗っ取らなければなりません。
その地域のゴミ出しルールの確認
故人が住んでいる地域のゴミ出しルールを確認しておきましょう。
なぜなら、物を捨てる場合には地域のルールに基づいたものでなければなりません。
分別の方法、収集日、粗大ゴミの出し方などは自治体によって異なる部分になりますので、必ず確認しましょう。
これらのルールを踏まえ、遺品整理を進めていくことになります。
時間がかかるものもある
粗大ゴミに関しては、多くの自治体にて受付・申し込みが必要です。
つまり、その日に急に処分することはできませんので、時間がかかってしまいます。
業者への依頼も選択肢の一つ
遺品生理は気を付けるべき点が多々あることが分かります。
そのため、自ら行うとなればいくら大切な故人の遺品ではあっても、手間に感じてしまうこともあります。
そこで、自ら遺品整理を行うのではなく業者に任せるのも手です。
むしろ専門業者はノウハウを熟知していますので、スムーズな遺品整理が期待できます。
遺品整理はいつから何をするのかについてのまとめ
遺品整理は故人の残した遺品の清掃・整理です。その点では一般的な掃除と同じですが、故人がいないので意思確認が行えません。
その点では判断に迷うこともあるでしょう。
また、住まいが別の場合、遺品整理で出たゴミ出しは故人の住んでいる自治体のルールに基づくのでルールも把握しておく必要があります。
そのため、自身で行うのではなく、専門業者に依頼するのも手です。
むしろノウハウを熟知している専門業者の方が、スムーズな遺品整理を行えることでしょう。