洗ってないペットボトルを大量に溜め込んでいると、洗ったり潰したりする手間を考えるだけで気が重くなり、つい後回しにしたりそのまままとめたりしがちです。プラスチックボトルと似ているため、一個一個分類を確認する作業もしなければならず、いっそそのまま捨てたいと思う人もいます。
洗ってないペットボトルでも、適切な処分方法を知っていれば、手間暇いらずで処分することが可能です。洗ってないペットボトルの処分に最適な方法と、そのまま捨てた場合の扱いについて詳しく解説します。
目次
洗ってないペットボトルの回収業者は2つだけ
洗ってないペットボトルは、回収業者に依頼すれば簡単に処分できるだけではなく、回収日や回収場所を気にする必要もありません。自分でペットボトルを資源ごみに出す場合、事前の下準備や回収日・回収場所の規定がネックになりがちですが、回収業者は面倒だと感じる問題点を全てクリアにしてくれます。
ただし、回収された洗ってないペットボトルは、資源ごみにするための洗浄作業工程があることから、対応してくれる業者は2つだけです。洗ってないペットボトルの処分を依頼できる、回収業者2つをご紹介しましょう。
不用品回収業者
不用品回収業者は、家庭内にある不用品のほぼ全てを引き取ってくれる専門業者で、ペットボトルなどの資源ごみも回収対象です。洗ってないペットボトルはもちろんのこと、ラベルやシールが貼られたままのペットボトルもまとめて回収してくれます。
ただし、不用品回収業者はあくまで回収だけが目的なので、ペットボトルを集める作業と室内の掃除は依頼者が行わなければなりません。また、悪徳業者に引っかかると法外な金額を請求される可能性があるため、事前の見積もりや業者の口コミチェックといった、見極め作業は必須です。
ゴミ屋敷片付け業者
「片付けや掃除だけじゃないの?」と驚く人もいますが、実はゴミ屋敷片付け業者も洗ってないペットボトルを回収してくれます。ゴミ屋敷の住人は、洗っていないペットボトルを溜め込んだり、飲みかけ・使いかけのペットボトルを放置しているケースが少なくありません。
不用品やペットボトルをまとめておいても、ゴミ屋敷の住人が自主的に捨てる可能性は低く、放置すればせっかく片付けてもゴミ屋敷へ逆戻りです。このような背景を踏まえ、ゴミ屋敷片付け業者は洗ってないペットボトルを回収し、自社で洗浄・仕分けしてリサイクルしています。
ペットボトルを洗わないで捨てるとどうなる?
ペットボトルは再生可能な資源ごみですが、リサイクルするためにはできるだけ不純物を取り除かなければならないので、洗ってから資源ごみとして出すのが望ましい形です。しかし、ペットボトルを洗わずに捨てるケースは意外に多く、飲みかけやラベルがついたままのペットボトルを捨てている人も見られます。
では、ペットボトルを洗わずに捨ててしまった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。洗わずに捨てたペットボトルが引き起こすリスクを詳しく解説します。
リサイクル処理に費用と手間がかかる
ペットボトルを洗わずに捨ててしまった場合、リサイクルに適した処理を行うための費用と、作業を行う手間暇の負担が掛かります。キャップやラベルを外し洗ってあるペットボトルは、そのままPET樹脂として再生可能なので、回収してすぐリサイクルに回すことが可能です。
しかし、洗ってないペットボトルはそのままリサイクルしても異物が混じってしまうため、費用と手間暇を掛けて不純物を取り除かなくてはなりません。リサイクルしたPET樹脂の価値は、不純物が多いほど下がってしまうため、洗ってないペットボトルが及ぼす悪影響は結構な負担です。
資源ごみとして回収されない
住んでいる自治体にもよりますが、洗ってないペットボトルを資源ごみに出した場合、事前処理不足で回収されない可能性があります。ペットボトルのリサイクルでは、いかに不純物を取り除くかが重要なポイントなので、資源ごみに出すのならラベル・キャップを外し、洗った状態で出すのがマナーです。
ラベルもキャップもついていて、中身が入っていたり洗ってないペットボトルは、リサイクルしても不純物が混じってしまい、資源ごみとしての価値はかなり低くなるため回収されません。どうしても資源ごみで出したいのなら、ラベルとキャップを取り外し、中身を洗ってから出すようにしましょう。
ペットボトルを捨てる前に必ずやること
ペットボトルは、見た目の手触りもプラスチックボトルに似ているため、つい勢いで燃えるごみにまとめてしまいがちです。逆に、プラスチックボトルをペットボトルと間違えてしまう人も多く、正しく分別されないままごみに出されることもあります。
ペットボトルの分別は、順を追ってやるべきことを理解しておけば、分別を間違える心配はありません。ペットボトルを正しく資源ごみへ出すために、捨てる前に必ずやるべきことを以下で解説します。
まずはマークを確認しよう
ペットボトルを資源ごみとして捨てる時、最初に行わなければならないのが、PETマークの確認です。ペットボトルに入っている商品には、ラベルに三角形でPETと書かれたマークが記載されているので、まずマークを見てペットボトルか否かを確認してください。
キャップとラベルがプラスチック製だった場合、PETマークの下にプラマークが表示され、小さな文字でキャップ・ラベルと記載されています。小さな字なので見落とさないよう確認し、素材に合わせて正しく分別しましょう。
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中身は捨てて洗っておく
ペットボトルに中身が残っていた場合は、全部捨ててから綺麗に洗っておきます。例えば、飲み残しのコーヒーやジュース類は、時間が経つと成分が分離して内部に付着し、雑菌が繁殖してカビが生えているケースが多いです。
中身を捨てて綺麗に洗わないと、ペットボトル内に不純物が付着している状態なので、リサイクルしても資源ごみの価値が下がってしまいます。中身が残っていたペットボトルは、内部に残った成分まで取れるようしっかり洗うことが大切です。
ペットボトルを潰すか潰さないかは捨て方次第
キャップやラベルを外し、内部を洗ったペットボトルは資源ごみの袋に入れますが、潰すか潰さないかはどちらでも構いません。問題なのは、ペットボトルに不純物がついているか否かだけなので、潰す・潰さないは捨て方に合わせて決めましょう。
例えば、できるだけ資源ごみの袋を節約したいのであれば、潰した方がより多くのペットボトルを入れられます。手早くまとめたい人は、スピードを優先し潰さずに資源ごみの袋へ入れてください。
ペットボトルを処分する5つの方法
ペットボトルなどの資源ごみは、一般的な家庭ごみよりも出る頻度が緩やかなので、指定のごみ袋がいっぱいになるまでどうしても溜めがちです。地域の回収日を忘れて出しそびれるケースも多く、「溜まったら捨てよう」「次の回収日に出そう」と思っているうちに、資源ごみの袋が積み上がるケースもよく見られます。
溜まってしまったペットボトルは、複数の処分方法を上手に使い分け、こまめに処分すれば溜め込む心配がありません。ペットボトルを処分する時、知っておくと重宝する5つの方法をご紹介します。
ペットボトル回収でお金がもらえる自動回収機
ペットボトルを回収するとお金がもらえる回収機は、ペットボトルを捨てるのが面倒だと思っている人にぴったりの処分方法です。キャップとラベルを外し、潰していないペットボトルを回収機に入れると、設置店舗独自のポイントが付与される仕組みで、溜まったポイントは電子マネーに交換できます。
回収ルールを把握・実行する手間暇はあるものの、お金と同様に使える電子マネーになると思えば、溜まったペットボトルの処分にも積極的になれます。頑張った分が電子マネーで実感できるため、捨てる前の下準備もさほど面倒だと感じません。
自治体の資源ごみ収集で処分する
もっともポピュラーで持ち運びの手間が掛からないのは、ペットボトルを自治体の資源ごみ収集で処分する方法です。各自治体のルールを守ってペットボトルを綺麗にし、資源ごみの袋に入れて指定日時に収集場所へ出せば、自治体の収集車が持って行ってくれます。
ペットボトル自体は軽くても、大量になると運ぶのも面倒になりますが、資源ごみ収集なら場所も近く出しやすいのがメリットです。ただし、燃えるごみよりも収集日は少なめで、出すのを忘れると資源ごみは溜まっていく一方なので、カレンダーに印をつけたりスマートフォンでアラームを設定したりなど、忘れないよう工夫しましょう。
直接処理施設に持ち込む
すでにペットボトルが大量に溜まっていて、資源ごみの収集日まで待っていられない場合、直接処理施設へ持ち込む人もいます。自分で運ぶ点と処理費用が必要な点はデメリットですが、溜まったペットボトルを一気に処分できるため、短期間で片付けたい人には最適な方法です。
ただし、処理施設へペットボトルを持ち込む場合は、事前予約や身分証明書の提示など、ルールを守った手順を踏まなければなりません。準備不足だと、処理施設へ持ち込んでも受け付けてもらえない可能性があるので、各自治体の処理施設へ問い合わせたり、ホームページを事前に確認したりなどの対応が必要です。
地域の資源ごみステーションを活用する
収集日以外でも近場で資源ごみを出したい人は、各地域に設置された資源ごみステーションを活用しましょう。資源ごみステーションとは、地域のリサイクル活動の促進を目的にしたシステムで、設置された地域に住んでいる人なら気軽に使用できます。
収集日を気にせずペットボトルを処分できるため、思い立ったらすぐ捨てたい人にはぴったりの方法です。近隣住人への配慮は必要ですが、上手に活用すればペットボトルの溜め込みも防ぎやすく、片付け全体のモチベーションも上がります。
スーパーの回収ボックスを利用する
日常的に使用するスーパーに回収ボックスが設置されているなら、買い物ついでにペットボトルを処分するのも良い方法です。一度に捨てる量は少なめになりますが、こまめに捨てればペットボトルが溜まりにくく、収集日を気にする必要もありません。
例えば、洗ったペットボトルをエコバックに入れて買い物に行き、回収ボックスに入れてから買い物をする習慣を身につければ、意識しなくても上手に活用できるようになります。スーパーごとに決められた利用方法を確認し、スマートでストレスの少ないリサイクルを行いましょう。
大量のペットボトル処分方法4選!ゴミ屋敷での放置は爆発の危険も!
【注意】ペットボトル処分時の注意点
ペットボトルはリサイクルできる資源ごみだが、間違った方法で溜め込んでいると思わぬ危険を招くことがあります。特に、中身が入っていたり汚れたまま放置したりしたペットボトルは、処分する前の下準備で怪我や病気に掛かる可能性も0ではありません。
ペットボトルを処分する時は、回収作業員にも自分にも悪影響が出ないよう、気をつけて作業することが大切です。ペットボトルを安全に処分するために、押さえておくべき注意点を詳しく解説します。
汚れのひどいペットボトルは燃えるゴミになる場合も
住んでいる自治体ごとで異なりますが、汚れのひどいペットボトルは資源ごみに出さず、燃えるゴミとして処理するケースも多いです。なぜなら、ペットボトルにこびりついた汚れは、リサイクルに出しても不純物と認識されてしまい、資源ごみとしての価値も下がってしまからです。
例えば、野菜ジュースが入っていたペットボトルを捨てる時、飲み終わってすぐ洗うなら汚れも落ちますが、放置してこびりついた汚れはなかなか落としきれないため、燃えるごみで処分します。各自治体ごとのルール確認は必要ですが、基本的に汚れのひどいペットボトルは燃えるごみになると考えてください。
中身の残ったペットボトルの放置は危険
中身が残った状態で放置されていたペットボトルは、感染症にかかったり爆発して怪我をしたりなど、健康被害を受ける可能性が高く大変危険です。特に、甘い飲み物や乳酸菌が入っているペットボトルは菌の繁殖を促しやすく、ペットボトルを膨らませるほどガスが発生することもあります。
そのような状態のペットボトルの蓋を開けたり爆発したりすれば、菌の感染や怪我などの被害を免れません。ペットボトルを回収日まで保管する場合は、中身を出して綺麗に洗う・キャップを外して資源ごみの袋に入れておくなどの対処が大切です。
ペットボトルに尿を入れるのは危険
ペットボトルに尿を入れるのは、雑菌の繁殖や悪臭・爆発などの二次被害を引き起こしやすく、危険なので絶対にやめましょう。尿には体内から排出された菌が含まれており、ペットボトルに溜め込むと菌が増えてガスが発生します。
万が一破裂した場合、周囲に菌が飛び散るため感染する可能性が高く、悪臭などの被害も引き起こしかねません。ペットボトルをトイレ代わりにするのはゴミ屋敷に多い事例ですが、旅行先でトイレが見つからずペットボトルに排尿する人もいるので絶対にやめましょう。
大量の洗っていないペットボトルもゴミ屋敷バスター七福神へ
「回収日に捨てそびれたペットボトルに困っている」「ペットボトルが散乱して片付けきれない」とお悩みの方は、ゴミ屋敷バスター七福神へご相談ください。七福神は、粗大ごみの処分から日常的なごみ処理のお手伝いまで、ごみに関する多くの悩みを解決してきた片付け専門業者です。
未分類のペットボトルもそのまま回収、自社で仕分けしますので丸ごとおまかせいただけます。事前にご相談いただければ、お客様の悩みにマッチしたプランをご提案できますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
まとめ
洗ってないペットボトルは、リサイクルに出しても不純物が含まれるので、資源ごみとしての価値は下がってします。そのため、地域によっては燃えるゴミで処理するところも多く、処理方法に悩んだ挙句溜め込んでしまうケースは少なくありません。
使用済みのペットボトルは、こまめに洗って定期的に処分するのが理想的ですが、自分で行うのが難しい場合は、廃品回収業者やゴミ屋敷片付け業者に依頼する方法もあります。洗っていないペットボトルを溜め込み続ける方が危険なので、悩んだらすぐに専門業者へ連絡して、溜まったペットボトルの山をスッキリさせましょう。