ゴミ屋敷の問題は様々ですが、親のゴミ屋敷で悩んでいる方も多いようです。
自分自身のゴミ屋敷問題であれば自分次第で改善に向けて動き出すことができますが、親のゴミ屋敷となると、どのように対処すればよいのか分からない人も多いです。
また、何かしらの病気があるのではと疑っている人も多いようです。
そこでゴミ屋敷にしてしまう親の病気の可能性や、その対策についてを見てみるとしましょう。
ゴミ屋敷にしてしまった親に懸念される病気
ゴミ屋敷の原因は様々ですが、もしかしたら病気になってしまっている可能性もあります。
そこで、親がゴミ屋敷にしてしまっている場合に懸念される病気をいくつかご紹介しましょう。
ゴミ屋敷の親が可能性のある病気①認知症
高齢者がゴミ屋敷にしてしまう理由として多いのが認知症です。
そのため、親がゴミ屋敷にしてしまった場合、認知症も疑われます。
認知症となってしまうと、自分自身の行動を把握できません。
ゴミ収集所に出されている他人のゴミを勝手に持って帰ってきてしまい、さらには自宅の掃除も行わないことからゴミが増え、やがてはゴミ屋敷にしてしまうケースは、実は珍しくありません。
しかし自覚症状がないことから、ゴミ屋敷になってしまっても問題意識を持っていないどころか、その後もゴミの持ち帰りを継続させ、さらにゴミ屋敷を悪化させてしまうのです。
ゴミ屋敷の親が可能性のある病気②うつ病
それまで普通だったものの、急に親がゴミ屋敷にしてしまった場合にはうつ病も考えられます。
かつてうつ病は、「やる気がない」「現実逃避しているだけ」と思われていましたが、近年は病気として認知されるようになりました。
掃除をする気力がなく、部屋を汚くさせてゴミ屋敷にしてしまっている場合にはうつ病も疑われます。
「朗らかで明るかった親がうつ病になる訳がない」と思うかもしれませんが、うつ病は陽気な人でもかかる病気です。
ゴミ屋敷の親が可能性のある病気③統合失調症
「統失」と略されることもある統合失調症もまた、ゴミ屋敷にしてしまった親に疑われる病気の一つです。
統合失調症は幻覚や妄想に苛まれてしまう病気です。
親がどのような幻覚・妄想を見ているかは定かではありませんが、ゴミを捨てない、あるいはゴミを拾ってこなければならない幻覚・妄想からゴミ屋敷にしてしまうパターンもあります。
ゴミ屋敷の親が可能性のある病気④強迫性障害
何度も同じ行動を行ってしまう強迫性障害もまた、ゴミ屋敷にしてしまった親に疑われる病気です。
強迫性障害とは、例えば「掃除をしなければ」と何度も思ってしまい、何度も何度も掃除をします。
つまり、同じ行動を繰り返す病気ですが、例えば「ゴミを集めなければ」といった思いにて強迫性障害が発症してしまうと、ゴミを集めてきてしまい、やがてはゴミ屋敷にしてしまうのです。
ゴミ屋敷の親が可能性のある病気⑤ADHD
発達障害とも呼ばれているADHDもまた、ゴミ屋敷にしてしまった親に懸念される病気です。
注意力が散漫で、かつ落ち着きがない症状なので、ゴミを捨てようと思ってもゴミ捨てを忘れてしまい、やがてはゴミ屋敷にしてしまうパターンです。
ゴミ屋敷の親が可能性のある病気⑥ためこみ症
近年注目を集めている病気、ためこみ症も、ゴミ屋敷にしてしまった親がかかっている可能性のある病気の一つです。
他の人間にとっては価値のないものを大量にためこんでしまう症状で、物を捨てることに苦痛を感じてしまう症状です。
病気の可能性のある親のゴミ屋敷の解決方法
親が先に紹介した何らかの病気の可能性がある場合、ゴミ屋敷の解決方法は慎重を期す必要があります。
勝手にゴミ屋敷を片付けようものなら、親子関係に亀裂を生じかねません。
そこで、どのような形でゴミ屋敷を解決するのか、その流れを解説していきましょう。
病気の親のゴミ屋敷を解決する手順①病気を把握する
まずは親の病気の種類を判断しましょう。
闇雲に「病気だから従え」「とにかくゴミ屋敷を片付ける」と勝手に判断するのではなく、親と向き合い、病気なのか病気ではないのか、病気であればどのような病気なのかを判断しましょう。
病気の親のゴミ屋敷を解決する手順②勝手に決めない
ゴミ屋敷かつ病気の親を持つ子供とすれば、まずはゴミ屋敷だけでもすぐに解決したいと思うことでしょう。
それこそ専門業者に依頼すればすぐにでもゴミ屋敷の片付けは可能です。
しかし、親の納得を得ないまま勝手に片付けてしまうと、親子間に亀裂を生むだけではなく、病気を悪化させてしまう可能性があります。
ゴミ屋敷をすぐにでも片付けたい気持ちはよく分かるのですが、あくまでも親の家です。
勝手に決めるのは控えましょう。
病気の親のゴミ屋敷を解決する手順③親の話に耳を傾ける
親の言葉に耳を傾けましょう。
子供として心配な気持ち、さらには早くゴミ屋敷を片付けたい気持ちはよく分かりますが、親が何を考えているのか、親の声も聞きましょう。
なぜなら、親の本音を知らなければ、対応策は見えません。
例えばうつ病であればなぜうつ病なのかの原因の特定や精神科への通院も考慮しましょう。
認知症であれば言葉に耳を傾けつつ、介護サポートも必要になります。
このように、病気の症状によって適切なサポートはことなりますが、まずは親の言葉に耳を傾けましょう。
そこに解決のヒントが隠されています。
病気の親のゴミ屋敷を解決する手順④ゴミ屋敷改善を説得する
親の言葉に耳を傾けたら、その後はゴミ屋敷の改善を勧めるのですが、ここでも強引に説得するのは控えましょう。
強引に勧めると反発されてしまう可能性が高いです。
ゴミ屋敷の片付けそのものは、専門業者に依頼すればすぐにでも可能です。
問題は、親が片付けに納得するかです。
話を聞き、さらには適した対応策を取る中で、徐々にゴミ屋敷を改善した方が良いという話の流れを作ることが大切です。
病気の親のゴミ屋敷を解決する手順⑤ゴミ屋敷を片付ける
親がゴミ屋敷の片付けを了承したら、業者に依頼しましょう。
自力での片付けは難しいと共に、時間がかかります。
時間がかかると、次第に親の気持ちが変わってしまう可能性があります。
その点専門業者であれば数時間程度でゴミ屋敷の片付けが可能です。
それこそ半日程度親を外に連れ出している間に片付けることもできます。親の気が変わらないうちに、かつ瞬時に片付けを行える専門業者に頼った方が、親との軋轢も生まれにくいです。
柔軟な対応の業者を選ぶのも吉
病気の親のゴミ屋敷片付けを任せる業者は、臨機応変に対応できる業者がおすすめです。
なぜなら、予期せぬ出来事が起きる可能性があるからです。
そのため、依頼者の声に柔軟に対応してくれる業者の方が、万が一の時にも無難です。
親がゴミ屋敷に住むのは病気の影響についてのまとめ
親がゴミ屋敷に住んでいる場合、うつ病や認知症、ADHDや強迫性障害といった病気の可能性があります。
病気の種類によってゴミ屋敷問題解決の方法は異なりますが、まずは親と向き合い、どのような病気なのかを識別しましょう。
ゴミ屋敷の改善は専門業者に任せれば簡単に済みますが、病気の親のサポートは、その後も続きます。
親の病気に合わせた最適な環境を作り、片付けたゴミ屋敷を再びゴミ屋敷にしないよう気を付けましょう。