高温・多湿な気候の日本では、部屋のカビに悩まされる方が少なくありません。カビが気づかないうちにあっという間に広がって、部屋がカビだらけになってしまうこともあります。カビだらけの部屋には主に健康面や金銭面でさまざまなリスクがあるため、できる限り早く対処することが大切です。
この記事ではカビだらけの部屋のリスクや対処法について紹介します。また、部屋にカビが発生する原因や予防法などについても解説しますので、参考にしてください。
目次
カビだらけの部屋に潜む3つの危険なリスク

カビだらけの部屋で過ごすことで知らないうちにカビ胞子を吸い込んでしまい、健康面でのトラブルを引き起こします。根深いカビは金銭的なリスクもあります。
カビとは直径2〜10マイクロメートルという目に見えないほど小さなカビ胞子の集合体です。ごく小さなカビ胞子は少しの風でも舞い上がり、空気中を漂います。
ここではカビだらけの部屋に潜むリスクを紹介します。
健康リスク
カビだらけの部屋で過ごすことにはさまざまな健康上のリスクがあります。ここでは6つの健康リスクを解説します。
カビによる健康リスクは、部屋の窓や扉を閉めることが多く空気の循環が悪くなりやすい夜間に高くなるといわれています。カビだらけの部屋で寝ると多くのカビ胞子にさらされるため、健康を害するリスクが高いといえます。
アレルギーの発症・症状の悪化
カビはアレルギー性鼻炎などの原因の1つであるため、カビだらけの部屋で過ごすとアレルギーを発症するおそれがあるだけでなく、症状を悪化させることがあります。また、鼻や喉の症状だけでなく、湿疹やかゆみ、結膜炎などを引き起こすこともあるため、注意が必要です。
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呼吸器系の病気にかかりやすくなる
カビの胞子を鼻や口から吸い込むことで、呼吸器系の病気にかかりやすくなるリスクもあります。カビによって引き起こされる病気の1つが過敏性肺炎です。医療機関で治療を受けても、原因であるカビだらけの部屋が変わらなければ治りにくくなってしまうことも考えられます。
【緊急対応】カビ胞子を誤って大量に吸い込んでしまった時の対処法
カビを大量に吸い込んでしまったときは、まずその場から離れ、新鮮な空気のある場所に移動してください。
移動したあとは、次の順番で対処しましょう。
- うがいをして、顔や手を洗う
- カビが付いた服は着替え、洗濯する
- 咳や息苦しさなどの症状が出ていないか、数時間から数日は様子を見る
軽い咳や鼻水、のどの違和感だけなら、時間とともに落ち着くこともあります。ただし、咳が続く、息苦しい、発熱があるといった症状が出た場合は、呼吸器内科やアレルギー科を受診してください。ぜんそくのある方や、体の抵抗力が落ちている方は、少量でも症状が出やすいため、早めの受診が安心です。息が吸えないほど苦しいときは、ためらわず救急車を呼びましょう。
シックハウス症候群やカビ中毒を引き起こしやすくなる
カビだらけの部屋で過ごすとシックハウス症候群を引き起こすリスクもあります。シックハウス症候群とは、特定の建物の中にいることで起きる体調不良を指します。
建材などに使われている化学物質やダニ、ハウスダストなどのほか、カビもシックハウス症候群の原因といわれています。シックハウス症候群で見られる症状は頭痛や咳、鼻水、倦怠感などの風邪のような症状から、目の痛みや皮膚のかゆみなどさまざまですカビだらけの部屋で過ごすことで、カビ毒による中毒症状が現れるリスクもあります。
カビ中毒とはカビ毒による中毒症状のことで、具体的には倦怠感や腹痛、吐き気、下痢などがあります。カビの中には、人の健康に悪影響を与えるカビ毒を産生するものがいます。
睡眠の質が低下する
カビが原因のひどい咳などによって眠りが浅くなることも、カビだらけの部屋のリスクです。
カビだらけの部屋では、眠っている間に多くのカビ胞子を吸い込んでしまうおそれがあります。特に体を横にすることで気道が狭くなる睡眠中は、鼻や喉にカビ胞子がつくことで咳をしやすくなります。
カビの部屋で寝るとどうなる?起こるリスク6つと予防方法や対処法を解説
不快なカビ臭(土臭・異臭)と衣服への悪臭移り
カビが蔓延している部屋には特有の土が腐ったような臭いが充満しています。人間の危険予知能力の一つである嗅覚によってカビのにおいには敏感に反応するようになっているため、微量でも不快感です。
対処しない限りカビが自然に消えることはないため、放置すると臭いが強くなり、衣類や寝具にもしみこんでいきます。住み続ければ本人は慣れてしまうこともリスクと捉えられます。
金銭的なリスク
カビだらけの部屋には、健康面だけでなく金銭的なリスクもあります。カビだらけの部屋が賃貸物件の場合、持ち家の場合でそれぞれのリスクを見てみましょう。
賃貸物件の場合:善管注意義務違反と退去時の原状回復費用
賃貸物件の場合、部屋がカビだらけになった原因が借り主にある場合は退去時に原状回復費用を求められることがあります。掃除を怠ったり、カビを放置したりすると借り主に責任があると考えられやすいため注意しましょう。
一方で、建物の構造上の問題が原因でカビが発生した場合には、適切な修繕をしなかった大家に責任があるとして借り主から損害賠償を求められることもあります。大家として物件を貸している方もカビには注意が必要です。
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持ち家の場合:構造部の腐食・大規模リフォーム費用
持ち家の場合、家に関するさまざまな費用を負担するのは持ち主です。カビだらけの部屋では、カビが建物の構造にまで及んでいることが少なくありません。その場合はカビ取りだけでは不十分なため、業者に依頼して修繕やリフォームの費用がかかることがあります。
また、物件の資産価値が損なわれてしまうため、引っ越ししたくても買い手が見つかりにくい、希望よりも大きく価格を下げなければ売れないなどのリスクがあると考えられます。
害虫発生の二次被害のリスク
湿気が多く、カビだらけの部屋では、カビを食べるコナダニが増え、そのコナダニを食べるツメダニも増えていきます。
ツメダニは人を刺すことがあり、刺されるとかゆみのある赤い腫れが出ます。ダニの死骸やフンはアレルギーの原因になり、ぜんそくやアレルギー性鼻炎を悪化させることもあります。
ダニ以外にも、生ゴミや食べ残しにはゴキブリやコバエが集まります。ゴキブリは菌を運びやすく、ネズミがいればフンや尿で食中毒の原因になることもあります。害虫が増えると、それを餌にする別の害虫も呼び込み、被害が連鎖していきます。
カビとは?種類と死滅する温度・条件

カビは、空気中を漂う胞子が湿気や栄養のある場所に付いて増える、菌の仲間です。カビの胞子は目に見えない大きさで、普通の家の中にも常に漂っています。胞子自体は珍しいものではなく、湿気や汚れなどの条件がそろったときに、根を伸ばして増え始めます。
カビの基本と部屋に発生しやすい黒カビ・白カビ
部屋で目立つのは、黒カビと白カビです。黒カビは、壁や窓のサッシ、浴室のゴムパッキンなどに黒い点状に広がります。家の中で最も見かけやすい種類です。白カビは、木材や畳、衣類、段ボールなどに綿のように付きます。白い状態で見つけても、放置すると色が変わり、黒ずんでいくことがあります。
たとえば、床に置きっぱなしにした段ボールの裏や、積み重なった衣類の間に白い粉のようなものが付いていたら、カビが生えている可能性が高いです。
カビが爆発的に繁殖する3大条件
カビは、温度・湿度・栄養源の3つがそろうと、一気に増えます。
- 温度:20〜30℃で活発に増える
- 湿度:60%以上で増え始め、80%を超えるとさらに増える
- 栄養源:ホコリ、食べ物のかす、皮脂、髪の毛、段ボールなど
人が暮らす部屋は、ほとんどの季節で温度の条件を満たしています。そこに物が積み重なって風通しが悪くなり、湿気がこもると、カビが広がりやすくなります。ホコリや食べカスが溜まっていれば、栄養源も十分です。
部屋の換気が不十分だったり、片付けがされていない汚部屋になっていたりすると、3つの条件が同時にそろい、カビの発生リスクが高くなります。
カビは何℃で死滅する?
カビは熱に弱く、菌の部分は50℃前後で20〜30分、60℃なら数分で死滅するとされています。ただし、胞子は熱に強く、80℃以上でも生き残る場合があります。熱湯をかければ、表面のカビにはある程度の効果があります。ただし、素材によっては傷むことがあるため、熱湯でのカビ対処は慎重に行ないましょう。
アルコールは、消毒用エタノール(70〜80%程度)がカビの除去に使えます。カビを拭き取り、その後に吹きかけて乾かすのが基本です。ただ、木材や壁紙の内部まで根が入り込んでいる場合は、表面を処理しても内側に残ることがあります。
部屋の状況に合わせた完ぺきな対処は自力では簡単でないため、専門業者への依頼も検討しましょう。
部屋がカビだらけになってしまう原因

気づいたら部屋がカビだらけになっていたという場合、カビが繁殖しやすくなる条件がそろっていることが多いでしょう。ここでは部屋がカビだらけになってしまう原因、つまりカビが増えてしまう原因を3つ紹介します。
高温・多湿
カビは高温・多湿の環境を好み、特に温度20度以上・湿度60%以上で活発になります。そのため、浴室やキッチンなどの水回りのように高温・多湿になりやすい場所はカビが発生しやすい場所です。
季節要素が加わるとカビの繁殖は加速します。梅雨や夏はカビが増える条件がそろいやすいため、水回り以外も注意が必要です。ただし、最近の住宅は気密性が高く、冬でも暖かくて湿度が高い傾向にあるため冬場でも窓の結露によってカビは増えてしまいます。
風通しが悪い
風通しの悪い部屋は湿気がこもりやすいため、カビが生えやすくなります。また、すでにカビが発生している場合、風通しの悪い部屋ではカビから放出されるカビ胞子が室内にとどまることもカビだらけになる理由です。
湿度の高い状態が続いているところに、カビ胞子が室内のさまざまな場所に付着することでカビがどんどん広がっていきます。
掃除不足と不用品・カビた衣類・布団の放置
カビが増える大きな原因の一つが、使わない物を部屋に置きっぱなしにすることです。
カビの繁殖には、適度な温度と湿度に加えて、栄養源となる有機物が必要です。ホコリや髪の毛、食べ物のかす、皮脂などがエサになるため、こまめに掃除していない部屋や、物が多い部屋ではカビが増えやすくなります。
なかでも問題になるのが、着なくなった衣類や、使っていない布団、段ボールなどの不用品です。これらは汗や皮脂、ホコリを含んでいて、カビにとって栄養が豊富です。さらに、積み重ねた状態で長く置くと、空気が動かず、湿気が抜けなくなります。
部屋がカビだらけになったときの正しい対処法(自力 vs 業者)

部屋がカビだらけになってしまったときには、放置せずにできる限り早く対処することが大切です。ここではカビだらけの部屋の主な対処法として3つの方法を紹介します。
【応急処置】自分でカビ取りを行う際の注意点とNG行為
カビ取りで気をつけたいのは、胞子を舞い上げないことです。カビは表面を刺激すると胞子が空気中に広がり、別の場所にも生えたり、吸い込んで体調を崩したりする原因になります。
たとえば、カビを乾いた布でさっと拭くと、その場は消えたように見えますが、胞子が広がり、数日後に周りの壁や家具にカビが増えることがあります。掃除機も同様に、胞子が広がる原因になるので避けましょう。
カビ取りは、水で湿らせた使い捨ての布で、カビを包むように拭き取るのが基本です。その後、消毒用エタノールを吹きかけて拭き取ります。使った布はその場でゴミ袋に入れ、口を縛って捨てましょう。
自力対処の限界と専門業者に頼むべき判断基準
カビだらけの部屋は自力で対処するのが難しいため、基本的に専門業者に依頼してカビを除去する必要があります。広範囲にカビが発生している場合は多くの薬剤を使う必要があり、時間もかかるほか、長時間カビや薬剤にさらされることで体調を崩すおそれがあります。
また、長期間放置されたカビの場合、市販のカビ取り剤では十分な効果が得られないこともあります。カビの種類や発生している場所に合わせて有効な対策を取れる専門業者に任せるほうがよいでしょう。専門業者では市販の薬剤より強力なカビ取り剤を使用するうえ、部屋の広さにもよるものの早ければ数時間で作業が完了するため、スピーディーに解決できることもメリットです。
自力でカビ取りすることでカビ胞子を広げてしまい、かえってカビの発生場所が広がってしまうことも考えられます。
目安として1平方メートルより広い範囲にカビが発生していたら、専門業者に依頼しましょう。
カビだらけの部屋片付けはゴミ屋敷片付け七福神へ

カビだらけの部屋の片付けでお困りなら、七福神にお任せください。カビの生えた物は触るのに抵抗があり、自力では手が止まってしまいがちです。七福神では、カビだらけの部屋の片付けにも対応しています。
カビが生えて見える物でも、写真や書類、貴重品などが混ざっていることがあります。作業は、事前に捨てるものと捨てないもののヒアリングをしたうえで、1つ1つ丁寧に確認しながら進めますので、誤って捨ててしまう心配はありません。
全体がカビてしまった部屋を片付けた事例もあり、たとえカビだらけの部屋でも、熟練のスタッフがしっかりと対応いたします。
「こんな状態では頼みにくい」と迷う方も多いですが、カビが広がるほど、片付けは自力では難しくなります。まずは部屋の写真をLINEやメールで送っていただければ、状況を確認し無料で見積りしますので、お気軽にご相談ください。
部屋をカビだらけにしないための対策

カビを除去しても、繁殖しやすい条件がそろっていれば再発することが考えられます。部屋をカビだらけにしないために、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
室温・湿度管理を行う
カビは室温20度以上、湿度60%以上で繁殖します。湿度計・温度計を用意し、こまめにチェックして家の中にカビが生えやすい環境を作らないことを意識しましょう。快適に過ごすため室温を20度以下に保つのは難しいものの、湿度については60%を超えないよう注意します。除湿機を使うのもよいでしょう。
なお、湿度が80%を超えるとカビの繁殖スピードが速まります。お風呂場やキッチンのような水回りはこまめに水分を拭き取る・換気で湿度を下げるなどの工夫が必要です。
換気などで空気を循環させる
カビだらけになるのを防ぐには、換気などで空気を循環させることも大切です。1日1回10分程度、窓を開けて外の空気を取り入れることを習慣にするとよいでしょう。リビングの窓と玄関など、2か所以上を同時に開けると家の中を空気が循環しやすくなります。
普段生活する部屋はもちろん、クローゼットや浴室など閉鎖的な空間には湿気がこもりやすいため特に注意が必要です。部屋の位置や物件の構造によって空気が循環しにくい場合は、サーキュレーターなどを利用することも検討しましょう。
こまめに掃除をする
ほこりや髪の毛などの汚れはカビのエサとなるため、こまめに掃除することもカビの発生予防につながります。特にほこりが溜まりやすい布団やカーペット、家具の裏なども定期的に掃除しましょう。掃除のために家具を移動させることには、風通しをよくしてカビを防ぐ効果もあります。
一方で、掃除のために家具を動かしたことで、カビだらけになっていることに気づくケースもあります。すでにカビが発生してしまっている場合は、「部屋がカビだらけになったときの正しい対処法(自力 vs 業者)」で紹介する対処法を参考にしてください。
不用品を溜めない
古い衣類や本、使っていない家具・家電などの不用品はこまめに処分し、すっきりとした部屋を維持することもカビ対策になります。
ものが多い部屋は風通しが悪くなるだけではなく、掃除もしにくいため湿気やほこりが溜まってカビが発生しやすくなります。また、手入れが行き届いていない衣類や本にカビが生えてしまうこともあります。
不要なものは捨てたり売ったりして部屋の中に溜め込まないことが大切です。なお、不用品の量が多くて処分が大変なときは、専門の業者に依頼する方法もあります。
まとめ

部屋がカビだらけになるとさまざまな健康上のリスクのほか、金銭的リスクも生じます。カビを放置すると範囲が広がったり、建物の構造にも影響を与えたりすることがあるため、速やかな対策が大切です。カビの繁殖を活発にする高温・多湿な環境を作らないように注意し、換気したり不用品を処分したりすることがカビ対策として有効です。また、すでに部屋がカビだらけになっている場合は、専門業者にカビ取りを依頼しましょう。