自宅に出たゴキブリを退治しそこない見失った時、一番やってはいけないのが、その後の対処をせず放置してしまうことです。見失ったゴキブリは「今目の前にいないだけ」で、家屋内から消えた訳ではありません。もし放置した場合、「あの時徹底的に対処しておけば良かった」と思うくらい後悔することもあります。
ゴキブリを見失ったら、その直後や遅くても翌日から、二度とゴキブリが出ないよう徹底した対処をしましょう。ゴキブリを見失った時、放置した時に招きやすいリスクや、見失った直後から翌日以降にできる対処法を詳しく解説します。
見失ったゴキブリを放置した結果
ゴキブリを見失った後、ホッとしてそのまま放置していると、待っているのは思わぬ被害の拡大です。ゴキブリを見失ったということは、逃げたゴキブリは生きているということなので、今後起こるかも知れないリスクに備え対処しなければなりません。
具体的なリスクの例を知っておけば、ゴキブリを見失っても適切な対処が可能で、心身共に安心して生活できます。見失ったゴキブリを放置した場合どのような結果が待っているのか、以下で具体的な例をご紹介しましょう。
ゴキブリを放置したら翌日いなくなっている?
見失って放置したゴキブリは、単純に視界から消えただけなので、翌日になったら家からいなくなっている、ということはありません。見失ったということは、ゴキブリは動ける状態で潜んでいる可能性が高く、またいつ出てくるかわからない状態です。
室内に隠れられる場所があればその場に止まるので、「カバンを持ち上げたらゴキブリが」「寝ようと思ったら枕の下にゴキブリが」というケースもよく見られます。見失ったゴキブリの放置はいなくなったこととイコールではなく、勝手に翌日いなくなることはほぼないので、確実に退治するか最低でも追い出すなどの対策をしなければなりません。
家の中でゴキブリが繁殖するリスクがある
ゴキブリを退治し損ねて見失った場合、家の中でゴキブリが繁殖するリスクも考慮しなければなりません。ゴキブリには、一度の産卵で30〜40匹分もの卵を産み付ける高い繁殖力があります。
もし、逃したゴキブリが隠れた場所に卵を産み付け、さらに多くのゴキブリが大繁殖したら、今以上の大掛かりな駆除が必要です。場合によっては、大繁殖したゴキブリが近隣にまで拡大するケースも否定できず、今よりも大掛かりな対策・対処をしなければならなくなり、後悔する羽目になります。
ゴキブリは病気やアレルギーの原因に
見失ったゴキブリの放置は、病気やアレルギー発症の原因にもなりやすいです。ゴキブリは、湿っていて不衛生な場所に好んで住み着き、体に病原菌を纏っている状態なので、放置すれば姿が見えなくても何かしらの病気に感染する確率が高まります。
また、ゴキブリの糞はアレルギーを引き起こしやすく、見逃したゴキブリを放置することでアレルギーを発症するという話も、決して大げさではありません。健康被害を考えても、ゴキブリは退治するか、見失ってもすぐに対処した方が安心です。
部屋で見失ったゴキブリが隠れやすい場所
確実に部屋にいるとわかった状態で見失ったゴキブリを探す場合、適当にあたりをつけて探すだけでは見つけ出せません。ゴキブリの生態を知った上で、いそうな場所をピンポイントで探した方が、最小限の時間と手間でゴキブリを見つけられます。
ゴキブリが隠れやすい場所をご紹介しますので、実際に探すときに参考にしてみましょう。ゴキブリを見つけられなくて困った時の目安になる、ゴキブリが隠れやすい場所の具体例を以下で詳しくご紹介します。
まずは部屋を密室にしてから探す
見失ったゴキブリは、最初に室内を可能な限り密室にして、少しでもゴキブリが逃げられない状態にしてから探してください。例えば、部屋の入口が開いていたら閉める、クローゼットの扉や窓に隙間があったら塞ぐなど、ゴキブリが通れそうな場所を全て封鎖してからゴキブリ探しを始めます。
密室状態に近くなれば、ゴキブリが部屋から出る可能性がかなり下がるので、捜索範囲が狭くなり探すのも楽です。すでに部屋から出てしまった場合は、ゴキブリが逃げた方向以外の部屋や場所の出入り口を塞ぎ、できるだけ密室状態にしてから探しましょう。
冷蔵庫や電子レンジの裏など家電の死角
冷蔵庫や電子レンジの裏といった家電の死角は、ゴキブリが逃げ込む確率がかなり高い場所です。冷蔵庫や電子レンジなどは、ほとんどの場合壁側に寄せて置かれていて、壁や床との間にわずかな隙間があります。
ゴキブリは薄暗い隙間に好んで入り込むため、家電製品でできた死角は逃げ込む先に最適で、ここに入り込まれたら人間の手も届きません。ゴキブリがキッチン方面へ逃げたのが確定しているなら、冷蔵庫や電子レンジなどの裏や下のチェックは必須です。
ベッドの下やタンスの裏など家具の死角
ゴキブリを見失ったのが、リビングや寝室・仕事部屋といった室内なら、次のような場所に隠れている可能性が考えられる。
- ベッドの下
- タンスと壁の隙間
- テレビとテレビ台の裏や下
- 本棚の裏や本の隙間
- その他の家具の隙間など
これらの場所は、人間の視点から見るといわゆる死角にあたります。つまり、ゴキブリが逃げ込むのにこれほど相応しい場所はなく、「ゴキブリを見失ったらまずここを探す」と考えても過言ではありません。ゴキブリは光が苦手で、湿り気のある暗い場所を好む傾向があるというのも、このような場所を優先して探すべき理由に挙げられます。
大掃除でもない限り、大型家具は動かすことがないので、家具に隙間に入り込まれたらゴキブリを視認するのは不可能です。見えにくい場合はフローリングワイパーや細くて長めの棒などを差し込み、隠れているものを掻き出すように確認してください。
エアコンの中や裏
意外に思う人も多いですが、実は視界から逃げたゴキブリが、エアコン裏側や機械内部に逃げ込むことも少なくありません。その理由として挙げられるのは、エアコン内部の薄暗さや、カビや湿気・ホコリといった環境です。
エアコン内部に溜まったホコリやカビ・水滴はゴキブリの餌になるため、見逃した場合エアコン内部で繁殖する危険があります。本格的な分解は専門業者依頼しないと難しいですが、カバーを開けてフィルターを取り外すといった、最低限の確認は行わなければなりません。
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天井や壁の隅
ゴキブリ探索では、天井や壁の隅なども見逃してはいけない場所です。ゴキブリは驚くほど移動スピードが早く、人間の感覚に換算すると時速300kmもの速さで逃げると言われています。
つまり、人間がここだと思って探している間にも、思った以上に離れた場所まで移動するのがゴキブリなので、「ベッドの下に入り込んだのに気づいたら天井にいた」という話も大げさではありません。入り込んだ場所を探しても見つからない時は、まさかと思っていても天井や壁の隅を確認するのがおすすめです。
壁にかけた服の中や裏
ハンガーにかけた洋服を壁に吊り下げていた場合、探している最中に服の中や裏側から、ゴキブリが飛び出してくるケースもよくあります。薄くてトゲのある手足を持つゴキブリなら、釣り下がっている洋服の中や裏に隠れるのも不可能ではありません。
実は筆者も、洋服に隠れたゴキブリ気づかず、飛びかかられたことがある被害者です。日常的に羽織るコートやジャケットを、クローゼットにしまわず壁にかけていたところでゴキブリを見失い、見つけられないまま翌日ジャケットを取り上げたら、ゴキブリが飛び出し室内を飛び回る大惨事になりました。
壁に洋服をかけていて、思い当たる場所すべてを探してもゴキブリが見つからない場合は、洋服の中や裏側も注意して確認してみてください。
観葉植物・ゴミ箱の中や周辺
観葉植物の周辺やゴミ箱の中は、油断しているとゴキブリの繁殖を助長させるほど気をつけなければならない場所です。例えば、観葉植物に与える肥料はゴキブリの餌になりやすく、受け皿に溜まった水はゴキブリの飲み水になるため、この周辺に隠れたゴキブリが植木鉢の土に卵を産み付けた場合、繁殖は逃れられません。
食べ残しや生ゴミが入れられたゴミ箱は、餌・湿気・適度な温度が揃っており、ゴキブリにとって最高の隠れです。観葉植物を置いている台や植木鉢の下・葉っぱの裏側、ゴミ箱の下と内部・蓋の裏など、隅々まで探すことでゴキブリを見逃さず、繁殖の可能性も防げます。
下駄箱の中
一見すると寄り付かなそうな下駄箱の中も、ゴキブリが逃げ込みやすい場所の一つです。作り付けの下駄箱やシュークローゼットのほとんどは、扉が付いていて薄暗く湿気があり、温度の上下動もさほどないのでゴキブリが好んで住み着きます。
シュークローゼットいっぱいに靴が入っていた場合、靴の下や中に入り込んで隠れることも多く、見逃せばゴキブリの根城にされかねません。半信半疑でも下駄箱と靴の中までチェックして、わずかな可能性も確実に潰していくことが大切です。
シンクやコンロなどキッチンの周り
シンクやコンロなどのキッチン周りは、ゴキブリが隠れやすいだけではなく、放置すると住み着かれるといった危険があります。シンクやコンロは、油汚れ・生ゴミ・水滴など、ただでさえゴキブリを引き寄せる要素が満載です。
さらに、シンク下は湿っていて薄暗く、わずかな隙間や隠れる場所も豊富なので、ゴキブリは隠れるだけではなく、巣作りまでしてしまいます。ゴキブリが逃げて見つからない時は、たとえ逃げた方向と違っていても、念のためシンクやコンロなどのキッチン周りを確認してください。
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ゴキブリを部屋で見失ったときにやるべきこと
ゴキブリを部屋で見失った場合、一番やってはいけないことが退治しそこなったゴキブリの放置です。逃げたゴキブリは視界から消えただけなので、放置しても根本問題は解決していません。
ゴキブリを見失ったとしても、可能な限りの対処をしておけば見失ったゴキブリも駆除できるし、選んだ方法によっては住処ごと退治することも可能です。ゴキブリを部屋で見失った時、やるべきことの具体的な例を以下でご紹介します。
1. ゴキブリ用くん煙剤を使う
ゴキブリの退治だけではなく、そもそもゴキブリを寄せ付けなくしたいと考えている人は、ゴキブリ用くん煙剤の使用がおすすめです。ゴキブリ用くん煙剤は、熱で気化させた駆除剤を部屋全体に回してゴキブリを駆除します。
わずかな隙間にも気化した薬剤が入り込むので、天井裏や床下・家具や家電でできた死角など、隠れていたゴキブリも逃しません。使用に関する注意点は製品ごとに異なるので、様々なゴキブリ用くん煙剤を比較し、自分にあったくん煙剤を選んでください。
2.待ち伏せ型の殺虫剤を噴射する
待ち伏せ型の殺虫剤を、ゴキブリが出た場所や出そうな場所に噴射しておくのも効果的です。待ち伏せ型の薬剤は、噴射後も一定期間効果が持続するので、見逃したゴキブリが戻ってきても退治できます。
見失ったゴキブリを探しつつ待ち伏せ型の殺虫剤を噴射すれば、見つからなくてもゴキブリを近づけにくくなるため、退治しそこなっても不安を感じません。ただし、小さなお子さんやペットがいるご家庭の場合、薬剤が残った場所に触れる可能性があるので、使用する場合には使う場所を限定したり、注意事項を確認したりなどの注意が必要です。
3.設置型の毒餌を置く
「見失ったゴキブリだけではなく、いっそ他のゴキブリも退治したい」という人は、設置型の毒餌を置いてみましょう。設置型に仕込まれている毒餌は、食べたゴキブリの糞尿や体内にも効果が継続しています。
ゴキブリは、仲間の糞尿や死骸も餌にする習性があるため、1匹でも毒餌を食べれば残りのゴキブリの駆除も自然に完了です。毒餌型を使用する場合は、お子さんやペットが誤飲しないよう、置く場所を厳選したり誤飲しにくいタイプを選んだりといった工夫をしてください。
4.粘着シートを設置する
比較的安価で簡単に設置できるのが、粘着シートタイプのゴキブリ捕獲グッズです。粘着シートの中央にゴキブリ誘引剤を置き、トンネル状になるよう組み立てて気になる場所におけば、誘い出されたゴキブリが粘着シートに捕まり逃げられません。
退治したゴキブリの処理が苦手な人も、中さえ覗かなければ捕獲グッズごと捨てられるので、ゴキブリに対する嫌悪感も軽減できます。スーパーやドラッグストア・量販店での取り扱いも多いので、手頃な値段で手に入りやすいのもメリットです。
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5. ゴキブリの侵入経路を塞ぐ
「手元に駆除剤や捕獲器はないが、とにかく今すぐなんとかしたい」という人は、思いつく限りのゴキブリの侵入経路を塞ぎましょう。ゴキブリは、指1本以下の狭い隙間でもすり抜けられるため、次のような場所からでも侵入可能です。
- 床面と入口ドアの隙間
- ドアに設置されたポストの投入口
- エアコンダクトの隙間
- エアコンの水を排出するドレンホース
- 窓枠の隙間
このような場所を始め、少しでも気になる隙間を可能な限り塞げば、侵入経路が限られるためゴキブリは入ってきにくくなります。
6.害虫駆除専門業者に駆除を依頼する
ゴキブリを徹底的に排除したいなら、害虫駆除専門業者への依頼が確実です。害虫駆除専門業者は、ゴキブリの生態と習性を知り尽くしており、自分では気がつかないような場所も探って駆除してくれます。
さらに、市販では購入しづらい薬剤や器具で対処するので、駆除だけではなく防止策としても期待大です。作業費用は必要ですが、ゴキブリ駆除に確実性と対効果を求めるなら、害虫駆除専門業者にお任せした方が安心度も満足度も高まります。
7.食品系のゴミを捨てる
食品系のゴミをこまめに捨てるのも、ゴキブリの侵入経路を塞ぐ上で欠かせないポイントです。食品系のゴミとしては、次のようなものが挙げられる。
- 生ゴミ
- 食べ残し
- 洗っていないお弁当の空
- お菓子のクズや残り
- 飲み残しのカップやペットボトル類
食品系のゴミは、人間にとっては廃棄物でも、ゴキブリにとってはまたとないご馳走なので、少しでも残っていればゴキブリを寄せ付けやすく、退治しても侵入を防ぎきれません。生ゴミや食べ残しはこまめに捨てる、洗い物は溜め込まず常にシンクを綺麗にするなど、ゴキブリを寄せ付けない生活習慣を身につけましょう。
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8. 観葉植物や使っていない不用品を処分する
室内に置かれた観葉植物や不用品は、ゴキブリの隠れ場所兼住処になりやすく、ゴキブリを見失う原因になりやすいです。例えば、室内に大きめの観葉植物の鉢植えがあった場合、持ち上げるのも大変なので隅々まで確認しにくく、たとえゴキブリが隠れていても見逃してしまいます。
室内に不用品が多ければ、どこに隠れたのかあたりをつけることさえ困難で、見失ったゴキブリを自力で見つけ出すのはほぼ不可能です。観葉植物や不用品を処分して室内をスッキリさせれば、見通しが良くなるのでゴキブリを見つけやすく、見失ったとしても対処が楽になります。
9.ゴミ屋敷や汚部屋を徹底的に片付ける
ゴミ屋敷や汚部屋でゴキブリを見失ったら、まずは徹底的に片付けることから始めましょう。ゴミ屋敷や汚部屋は、ゴミや持ち物が溢れていて薄暗く湿気があり、ゴキブリが隠れる場所も生息する場所も豊富です。
見失ったゴキブリだけを退治しても、すでに多くのゴキブリが潜んでいる可能性も高く、1匹駆除したからといって安心はできません。ゴミ屋敷や汚い部屋でゴキブリを見失ったら、すでにゴキブリの住処になっていると認識し、徹底的に室内を片付けることが先決です。
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まとめ
ゴキブリを退治しそこない見失ったら、放置をせずにできる限り対処することが重要です。いそうな場所に効果が持続する殺虫剤を撒いたり、毒餌や捕獲グッズなどを設置するだけでも、ゴキブリの被害や繁殖の危険を回避しやすくなります。
また、ゴキブリの侵入経路を塞ぐ、食品ゴミをこまめに捨てるなどの日常的な対策も、ゴキブリを見失った時に効果的です。室内を片付けてスッキリさせれば、ゴキブリも侵入しにくくなり見逃すことはありません。大量の不用品やゴミの処理で困った場合は、ゴキブリ処理にも強い片付け業者を利用して、ゴキブリもゴミや不用品も一気にスッキリさせましょう。