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違法になる薬の捨て方とは?余った薬の正しい廃棄処分と注意点

違法になる薬の捨て方とは?余った薬の正しい廃棄処分と注意点

「家の中に余った薬がたくさんあるが、捨て方が分からない」

「余った薬をゴミに出すと違法になるの?」

など、いらない薬の処分法に悩む人は少なくありません。ひとまとめに「薬」と言っても、錠剤や貼り薬、スプレーなどさまざまな種類があるため捨て方が分かりづらいのが実情です。

そこで今回は、絶対にしてはいけない「違法になる薬の処分法」や種類別の処分法などを解説します。この記事を参考に、いらない薬を適切に処分して部屋や薬箱をすっきりさせましょう。

<この記事で分かること>

  • 薬機法違反に注意! してはいけない処分法
  • 薬の種類別処分法と薬が余ってしまう理由
  • 薬を捨てるときの注意事項

【薬機法】違法になる薬の捨て方

【薬機法】違法になる薬の捨て方

結論から言うと、薬を自治体のゴミ回収に出しても違法にはなりません。内服薬やスプレー缶、注射針など自治体ごとに回収可否や捨て方の手順があり、ルールに従って捨てれば問題ありません。

一方で、病院や薬局でもらった処方薬を他人に譲渡するのは違法です。薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律医薬品医療機器法)の第24条で、許可のない者は処方薬の販売や授与をしてはならないと定められているからです。

“第二十四条 薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列(配置することを含む。以下同じ。)してはならない。“

引用元:e-gov法令検索 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保などに関する法律

もし処方薬が余っていても、家族や他人に薬をあげたり売ったりしてはいけません。さらに、抗うつ薬や睡眠薬、医療用麻薬などを譲渡すると、麻薬及び向精神薬取締法違反になるおそれがあります。

自宅に残っている薬の正しい捨て方

自宅に残っている薬の正しい捨て方

正しい捨て方を知るために、まずは捨てたい薬が処方薬と市販薬のどちらだか確認してください。処方薬なら医療機関への返却またはゴミ回収、市販薬ならゴミ回収をすることになります。

薬の入手元処分法
医療機関からの処方薬
(医療用医薬品)
薬局、病院に返却する
自治体のゴミ回収に出す
ドラッグストアなどで購入した薬
(一般用医薬品)
自治体のゴミ回収に出す  

ゴミとして捨てる場合には、自治体ごとに定められたルールに従わなければなりません。ここからは、薬の種類別に正しい捨て方を解説します。

処方された薬の捨て方

病院や薬局で交付された処方薬は、受け取った医療機関へ返却するか、自治体のルールに従ってゴミとして処分するかの2通りの方法で処分可能です。

病院や薬局などの医療機関では不要な薬の回収を受け付けており、医療廃棄物などとして適切に処分してくれます。不要な薬が大量にあったり、ゴミ出しの分別区分が分からなかったりする場合には医療機関に返却するのがおすすめです。

もうひとつの捨て方は、家庭でゴミとして処分する方法です。薬の形状による捨て方のポイントを見ていきましょう。

錠剤の捨て方

錠剤やカプセル剤、粉薬は可燃ゴミに出せます。多くの薬は炭素や水素、酸素、窒素などの元素でできているため、燃やしても有害物質が発生しないためです。

薬の包装はプラスチック、紙、アルミなどさまざまな素材でできています。このため、シートから薬を一錠ずつ取り出して、薬は可燃ゴミ、シートは素材別の処分方法で捨てましょう。たとえば、シート表面に「プラマーク」が印刷されているシートはプラスチックゴミの日に出します。

薬をゴミ袋に入れるときは、新聞紙や封筒で包んで中身が分からないようにしてください。剥き出しの状態で捨てると、プライバシーの問題や他の人が盗んで誤用するリスクなどがあります。

なお、以前は「錠剤は溶かしてトイレなど下水に流せば良い」と言われていましたが、下水に流すと水質・環境汚染につながるため現在では推奨されていません。環境への配慮の面でも、下水に流さず可燃ゴミとして捨てましょう。

塗り薬や湿布など外用薬の捨て方

塗り薬や湿布も、可燃ゴミに出すことができます。ただし、塗り薬のチューブや軟膏壺などの容器はプラスチックゴミや不燃ゴミとなるため、絞り出した中身だけを新聞や布で包んで可燃ゴミとして捨てましょう。容器は、自治体の区分にしたがって分別します。

湿布やテープ剤などの貼り薬は、そのまま可燃ゴミに出せます。紙袋などに包んで、他人に見えないようにしてから廃棄するのがポイントです。

なお、使用済みの医療用麻薬や女性ホルモン剤の貼り薬は、捨て方に注意が必要です。粘着面に残った麻薬やホルモン成分に触れると体内に吸収されるおそれがあるため、粘着面を内側に貼り合わせてから捨てましょう。未使用の場合には、そのまま可燃ゴミに出せます。

目薬やうがい薬など液体の捨て方

目薬やうがい薬などの液体は、中身を新聞紙や布などに吸わせてから可燃ゴミとして処分します。液体だから下水に流せば良いと考える人も多いかもしれませんが、環境汚染の原因になる可能性があるため可燃ゴミに出すのが適切です。容器はプラスチック製ならプラスチックゴミ、プラマークの表記がなければ不燃ゴミなど自治体の分別ルールに従って処分しましょう。

目薬などは一滴ずつ垂らして捨てようとすると時間がかかってしまいますが、容器の栓を抜くとすばやく処分できます。大量の液体が残っている場合は、無理に自分で処理しようとせず薬局や医療機関に持ち込むことをおすすめします。

スプレー、噴霧剤の薬の捨て方

スプレーや噴霧剤は、中身を完全に出し切ってから自治体のゴミ区分に従って処分しましょう。スプレー缶や噴霧剤には可燃性のガスが含まれているものがあり、中身を残したままゴミに出すと収集や処理の際に爆発事故が起こる可能性があります。

中身を空にするときは、屋外の風通しの良い場所で、火気のないことを確認してからボタンを押してガスを出し切りましょう。中身を出し切った後の缶や容器は、金属ゴミや不燃ゴミなど自治体の区分に従って処分します。

なお、自治体によっては事故防止などの観点から、スプレー缶を空にするときに穴を開けないよう定めている場合があります。スプレーを捨てる際の手順は、役所のホームページなどで事前に確認しましょう。

注射針の捨て方

糖尿病のインスリン注射などで使用した注射針は針刺し事故を避けるため、空のペットボトルなど中身の見える固い容器に入れましょう。医療機関で専用の回収容器をくれる場合もあります。容器がいっぱいになったら、薬局や医療機関で回収してもらいましょう。

注射針を自治体のゴミ回収に出せるかどうかは、自治体によって異なります。たとえば、横浜市では中身の見える固い容器に入れてふたをしめれば、「燃やすごみ」として出すことが可能です。一方で、大阪市のように注射針をゴミに出せない自治体もあるため、お住いの地域のルールを必ず確認してください。

注射針や輸液バック、血糖値測定用の針などは、不用意に捨てると収集作業員の針刺し事故の原因になります。自治体のルールを徹底して、安全に処分してください。

薬が残ってしまう理由

薬が残ってしまう理由

「きちんと飲んでいたはずなのに、なぜか薬がたくさん余っている」「故人の家を片付けていたら、未使用の薬が大量にあった」といったケースは意外と多いものです。

なぜ薬が残ってしまうのか、主な理由は次の5つです。

  • 飲み忘れ
  • 飲み間違え
  • 飲めないタイミング
  • 自己判断での服用中止
  • 持ち主が亡くなってしまった

ここからは、どのような状況だと薬が残ってしまいやすくなるのか解説します。

飲み忘れ

薬が残ってしまう理由のひとつが、単純な飲み忘れです。飲み忘れは、薬の種類や服用回数が多いほど起こりやすくなります。

高血圧や糖尿病など、慢性的な病気の薬は基本的に毎日飲み続けなければなりません。たまの飲み忘れであっても、積もり積もって大量に残ってしまうおそれがあります。

また、複数の薬が処方されている場合、「この薬は朝と夕で1日2回、あの薬は朝昼夕で1日3回」のように飲み方が異なる場合があります。とくに高齢者の場合、混乱して飲み忘れてしまうケースも見られます。飲み忘れを防ぐには、お薬カレンダーや服薬管理アプリを活用するのがおすすめです。

飲み間違え

薬が余る原因として、飲み間違えも考えられます。薬の形や名前が似ているためにうっかり違う薬を飲んでしまい、本来飲むべき薬が残ってしまうのです。その場合には別の薬を重複服用してしまっているので、副作用などの発現リスクが高まり非常に危険です。

飲み間違えに気付いたら、すぐに医療機関や薬局に相談しましょう。薬の種類が多くて飲み間違えそうな場合には、薬局で一包化してもらうのがおすすめです。一包化を頼むと薬剤師が薬をシートから出して服用タイミングごとに1袋にまとめてくれるので、飲み間違いの危険を減らせます。

飲めないタイミング

生活習慣の都合で飲めないタイミングがあると、薬が余っていきます。自身の生活リズムや体調が服用指示と合わず、薬のタイミングを逃してしまうのです。

たとえば、「朝食後に飲むよう指示されているが、朝食を食べないので服用できなかった」などのケースが挙げられます。また、外出が多かったり、旅行中だったりすると決められた時間に服用することが難しくなります。

飲めないタイミングが重なると、大量の薬が余ることにもなりかねません。薬によっては服用時間や服用方法などを変更できる場合があるので、医師や薬剤師に相談してみましょう。

自己判断での服薬中止

自己判断での服薬中止も、薬が余る深刻な原因です。「症状が改善した」あるいは「どうせ効かないから飲むだけ無駄」と感じたり、副作用が不安になったりして、自分の判断で服用をやめてしまう人は意外と多いものです。

しかし、自己判断で服薬をやめると病気の悪化や、薬剤耐性菌の出現など予期せぬ被害につながるおそれがあるので非常に危険です。症状が収まったように感じる場合でも、実際はまだ治療が必要な段階であることも少なくありません。

副作用についても、医師や薬剤師に相談すると対処法が見つかる場合があります。自己判断で中止せず、不安や疑問があるときは必ず医師や薬剤師に相談してください。

持ち主が亡くなってしまった

薬を使用していた本人が亡くなると、未使用の薬が家に残ってしまいます。実際に遺族が遺品整理をしているときに大量の薬が見つかって、処分に困ってしまうケースはしばしば見られます。

たとえ処方薬が余っていても、遺族の方が使用するのはやめましょう。本人が使用するという目的で医師が処方した薬であるため、もったいないと感じても処分してください。量が多くて捨てるのが大変だったり、捨て方が分からなかったりする場合には調剤元の薬局に持参して処分を頼みましょう。

薬を捨てるときの注意点

薬を捨てるときの注意点

不要になった薬を捨てるときには、いくつかの注意点があります。あらかじめ押さえておくと、トラブルを避けてスムーズに処分できます。

処分する場合、薬代は戻ってこない

不要になった薬を薬局や医療機関に持ち込んでも、薬代の返金を受けることはできません。一度患者さんの手に渡った処方薬や購入した市販薬は、未使用であっても他の患者さんに再利用することはできないためです。

なお、薬局で残薬調整を頼んだ場合は余った薬を自分自身が次回以降の処方時に再利用することになるため、そのぶんの薬代が安くなります。残薬調整以外のケースでは、患者さんから受け取った薬は薬局側で処分することになるため、購入代金は戻ってきません。

薬局での回収はかかりつけ薬局へ

不要になった薬を薬局に回収してもらうなら、できるだけかかりつけ薬局に持ち込むようにしましょう。普段から利用しているかかりつけ薬局なら気兼ねなく相談でき、処方歴や服用情報も共有されているためスムーズに引き受けてもらえるからです。

普段利用していない薬局でも回収してくれる可能性はありますが、薬局側の方針によっては受け取りが難しかったり、身分証明書の提示を求められたりする可能性があります。

なお、薬局の混雑状況によっては長い待ち時間がかかる場合もあるので、薬の回収を希望する人は事前に電話などで相談しておくとスマートです。

期限切れの薬は使わない

期限が切れた薬は絶対に使わず、処分しましょう使用期限を過ぎた薬は効果が十分に得られないばかりか、成分が分解して有害性なものになっている可能性があるので危険です。

薬の有効成分は時間とともに変化することがあり、期限を過ぎた薬は外見上の変化がなくても安全性や有効性を保証できません。未使用の湿布や塗り薬は「常備薬として活用できそう」と思うかもしれませんが、使用期限が過ぎたものは迷わず処分してください。

なお、病院などで処方される内服薬は製造後未開封なら3~5年程度の使用期限があります。しかし、患者さんの手元に渡る際には箱から開封されており、シートには使用期限が記載されていません。1年近く前などに渡された古い内服薬は使用期限が分からないため、もったいないと感じても処分することをおすすめします。

遺品整理と医薬品の処分~期限切れのお薬はどう捨てる?

残薬処分はゴミ屋敷バスター七福神にお任せください

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かかりつけ薬局に持っていく時間がない、あるいは遠方で持ち込みが難しいといった場合でも心配いりません。ゴミ屋敷バスター七福神なら錠剤、塗り薬、スプレー剤などどんな種類の薬も回収可能で、ご不用な家具や家電、日用品なども同時に引き取らせていただけます。分別がされていない状態でも、経験豊富なスタッフが迅速かつ丁寧に分別して適正に処分するのでご安心ください。

ゴミ屋敷状態のお部屋でも、もちろん遠慮はいりません。お客様のプライバシーに配慮して、迅速かつ丁寧に作業を行います。ご相談・お見積もりを承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

バスター七福神の実家の片付け・遺品整理サービス

まとめ

まとめ

処方薬を他人に譲渡するのは、薬機法違反の行為であるため絶対にやめましょう不要になった処方薬は交付元の医療機関や薬局に返却するか、自治体のルールに従ってゴミ収集に出すのが正しい処分法です。市販薬は、自治体の分別ルールに従って捨てましょう。

錠剤やカプセル、塗り薬、液体、スプレーなど捨て方のポイントはそれぞれ異なるので、記事内の種類別解説を参考にしてください。薬が余る原因には、飲み忘れや飲み間違い、服用タイミングの問題や自己判断による中止、持ち主の逝去などがあります。継続中の処方薬は薬局に残薬調整を相談するのがおすすめです。

不要な薬の回収はかかりつけ薬局に頼むのが望ましく、薬代が返金されない点に留意しましょう。また、期限切れの薬は使用せず処分することが重要です。薬や他の不用品をすばやく適切に処分したい方は、ゴミ屋敷バスター七福神にご相談ください。

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この記事の監修者

ゴミ屋敷片付けの専門業者「ゴミ屋敷バスター七福神」代表

監修者 竹本 泰志

年間20,000件以上のゴミ屋敷片付け・遺品整理の実績「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国規模で展開する株式会社クオーレの代表取締役。
複数の職を経て、2011年、25歳の頃に仲間と共に株式会社クオーレを設立。 不用品回収業としてスタートし、遺品整理やゴミ屋敷片付けを中心に手掛けるように。
現在は愛知の他、岐阜・静岡・神奈川・埼玉・千葉・栃木・東京・静岡・大阪・和歌山にも支店や支社を構え、 精力的に事業を拡大している。

新家 喜夫(ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長)

監修者 新家 喜夫ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長)

遺品整理やゴミ屋敷片付けが必要な方のために活動し、数々のメディア取材を受けてきた。ゴミ屋敷清掃士認定協会理事長を務め、著書も出版している。
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