お正月に飾った鏡餅を下げ、家族の健康や無病息災を願いながら食べる「鏡開き」。日本の伝統行事として親しまれていますが、正しい作法を知らずに行うと、縁起を損ねたり風習に反したりすることがあります。
そもそも鏡開きは、単なる餅の処分ではなく、武家社会に由来する儀式の一つです。そのため、本来の意味を正しく理解し、適切な方法で行うことが大切です。しかし、現代では形式が簡略化され、「いつ・どのように行うべきか」迷う人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、鏡開きでやってはいけないことを3つ解説します。鏡開きの由来や正しいやり方についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- 鏡開きでやってはいけないこと3選
- 鏡開きの正しいやり方
- 鏡餅の食べ方
目次
鏡開きでやってはいけないこと3選
鏡開きには「やってはいけないこと」がいくつか存在します。鏡餅は年神様が宿る神聖なものとされており、知らずに誤った方法で行うと、せっかくの縁起の良い行事が台無しになってしまうかもしれません。ここでは、鏡開きで避けるべき3つの行為について解説します。
鏡餅を刃物を使って切り分ける
鏡餅を包丁などの刃物で切るのは、鏡開きにおいて避けるべき行為の一つです。これは「切腹」を連想させるため、縁起が悪いとされています。特に鏡開きは、武家社会の風習が元になっているため、刃物を使うことは不吉な行為と見なされてきました。
また、刃物は「縁を切る」ことを象徴するため、お正月に家族や周囲との結びつきを願う意味合いのある鏡開きにおいて、望ましい行為ではありません。さらに、年神様の依り代である鏡餅に刃物を向けることは、神様に対して無礼な行為と考えられています。
昔からの作法では、鏡餅は木槌を使って叩くか、手で割るのが正しい方法とされています。「鏡開き」という言葉自体も、「割る」という表現は縁起が悪いため、「開く」という前向きな言葉に置き換えられたのが由来です。
松の内が過ぎる前に食べる
鏡餅は、年神様の宿る神聖なものとされています。そのため、松の内が明ける前に食べてしまうと、まだ年神様が滞在している鏡餅を口にすることになり、縁起が悪いと考えられています。これは神様の居場所を奪ってしまうことに等しく、不敬にあたる行為とされてきました。
松の内とは、お正月の間、年神様が家に滞在している期間のことを指します。しかし、松の内がいつまでなのかは地域によって異なります。
〈松の内の期間〉
- 関東、東北、九州:1月7日まで
- 関西:1月15日まで
この違いは、江戸時代の幕府の方針によるものとされ、現在でも地域によって鏡開きの日にちが異なる理由の一つです。一般的には、関東では1月11日、関西では1月15日に鏡開きを行う家庭が多くなっています。
食べ残す・捨てる
鏡餅は、年神様が宿る神聖なものです。そのため、鏡開きの後も年神様のご加護が宿っていると考えられ、粗末に扱うのは失礼な行為とされています。
特に、食べ残したり捨てたりするのは縁起が悪いとされ、鏡餅はできるだけ最後まで食べることが大切です。たとえ小さなかけらであっても、無駄にするのは望ましくありません。「食べることで神様の力を取り込む」という意味もあるため、一口でも多くいただくよう心がけましょう。
もし、カチカチに硬くなってしまったり、割れた欠片が残ってしまった場合も、工夫次第で美味しく食べられます。例えば、細かく砕いて汁物に加えたり、オーブンで焼いてカリカリのスナックにするのも良い方法です。
鏡開きはどんな風習?
鏡開きは、お正月に供えた鏡餅を下げ、無病息災や家内安全を願う日本の伝統行事です。もともとは武家社会の習慣でしたが、時代とともに庶民の間にも広まり、現在では全国各地で行われるようになりました。ここでは、鏡開きの意味や背景について解説します。
家族の無病息災を願う風習
鏡開きは、お正月の間に神棚や床の間に飾っていた鏡餅を下げ、家族の無病息災を願って食べる行事です。鏡餅は、年神様の依り代として供えられ、お正月の間に神様が宿ると考えられています。その鏡餅を食べることで神様の力を取り込み、新しい一年を健康に過ごせるとされてきました。
「鏡」という言葉には、平和や円満を象徴する意味があり、「開き」には未来への発展や末広がりの願いが込められています。そのため、鏡開きはただの餅を食べる行事ではなく、新年を迎えた人々が健康と幸せを願う重要な儀式でもあるのです。
また、鏡餅を食べることは「歯固め」とも呼ばれ、硬いものを食べることで歯を丈夫にし、長寿を願うという意味も含まれています。この風習は平安時代から続いており、鏡餅をしっかり食べることで、家族の健康を願うという習慣が今も残っています。
戦国時代の武士の風習から由来
鏡開きの風習は、室町時代の武士の習慣が起源とされています。当時の「具足開き」や「具足祝い」と呼ばれる武家の儀式が、現在の鏡開きへと受け継がれました。
武士たちは床の間に甲冑(具足)を飾り、その前に鏡餅を供える「具足餅」という風習を持っていました。これは、戦での勝利や一年の無事を願うためのものであり、新年を迎えるにあたり神様へ感謝を捧げる意味も込められていたそうです。
正月が明けると、供えた鏡餅を下げ、木槌で割って食べる儀式が行われました。この行事が「具足開き」と呼ばれ、現在の鏡開きの原型になったと考えられています。刃物を使わず木槌で割るのは、「切る」という行為が切腹を連想させるため、縁起を担いだものとされています。江戸時代に入ると、この風習は武士だけでなく庶民の間にも広まり、現在の「鏡開き」として定着しました。
樽酒の鏡開きとの違い
「鏡開き」という言葉は、お正月の鏡餅に限らず、お祝いの席で行われる樽酒の儀式にも使われています。結婚式や創立記念、開店祝いなどで、大きな酒樽の蓋を木槌で開く場面を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
もともと、日本酒の樽の蓋は「鏡」と呼ばれており、これを開けることから「鏡開き」と名付けられました。酒樽の鏡を開くことで、新しい門出を祝い、成功や繁栄を願うという意味があります。この儀式では、開かれた酒樽の酒を参列者が分かち合い、喜びを分かち合うのが特徴です。
お正月の鏡餅の鏡開きは「無病息災」を願うもの、樽酒の鏡開きは「繁栄や成功を願うもの」と、それぞれ意味が異なります。しかし、どちらも「開く」ことで運を呼び込み、良い未来へとつなげるという考えが共通しており、日本の伝統行事として今も大切にされています。
鏡開きの正しいやり方は?
鏡餅は長期間飾られるため、乾燥して硬くなってしまうことがあります。刃物を使わずに割るのが伝統的なやり方ですが、「どのようにすれば割れるのか?」と戸惑う人もいるでしょう。ここでは、鏡開きを正しく行うための方法を紹介します。
基本のやり方
昔から伝わる鏡開きの方法は、木槌や金槌で叩いて割るというものです。鏡餅は、神棚や床の間に飾られている間に乾燥し、カチカチに硬くなります。この状態で叩くと、少しずつひびが入り、最後には勢いよく割れる仕組みです。
ただし、この方法を成功させるには、鏡餅が完全に乾燥していることが条件となります。柔らかい状態のままだと叩いてもうまく割れず、逆に潰れてしまうことがあるため注意が必要です。
もし鏡餅が上手く割れない場合は、次に紹介する方法で柔らかくすると、より簡単に鏡開きを行えます。
お鍋を使ったやり方
お鍋を使う方法は、お湯で鏡餅をじっくり加熱し、柔らかくすることで、安全に小さくできる方法です。乾燥して硬くなった鏡餅に向いており、割れにくい場合でもスムーズに調理できます。
〈手順〉
- 鍋に十分な量の水を入れ、加熱する
- 鏡餅をそっと入れる
- 沸騰したら火を弱め、鍋を時々揺らしながら約2分間煮る
- 火を止めて、柔らかくなるまで放置する
温めた鏡餅は、手で簡単にちぎれるほどの柔らかさになります。そのまま食べるのはもちろん、お雑煮やお汁粉に入れると、さらに美味しくいただけるのでおすすめです。煮る時間を調整しながら、お好みの柔らかさに仕上げるといいでしょう。
電子レンジを使ったやり方
電子レンジを使うと、短時間で鏡餅を柔らかくできます。ただし、乾燥しすぎた餅は加熱の仕方によっては硬くなったり、部分的に焦げたりすることがあるため、事前に水に浸しておくのがポイントです。
〈手順〉
- 硬くなった鏡餅を半日ほど水につけておく
- 耐熱容器に移し、ラップをかけて電子レンジで600W・20秒ほど温める
- 温めた餅を水を入れたボウルに移し、粗熱を取る
- 鏡餅が好みの柔らかさになったら、食べやすいサイズに分ける
電子レンジを使うと短時間で柔らかくできますが、加熱後の餅は非常に熱くなっています。火傷に注意しながら、適度に冷ましてから食べるようにしましょう。
鏡餅とは?お供えする理由と飾る時期
お正月の風物詩として親しまれている鏡餅。名前に「鏡」とありますが、実際は丸い形をした餅を重ねたものです。なぜ「鏡」と呼ばれ、どのような意味を持つのでしょうか。
また、鏡餅は年神様にお供えする大切なものですが、飾る時期や場所には決まりがあります。ここでは、鏡餅をお供えする理由と、正しい飾り方について解説します。
鏡餅をお供えする理由
鏡餅は、新年に訪れる年神様へのお供え物です。年神様は、一年の幸福や五穀豊穣をもたらす神様であり、鏡餅に宿るとされています。そのため、年神様の依り代として鏡餅を飾る風習が生まれました。
鏡餅は、大小2つの丸い餅を重ねた形が一般的で、上には橙(だいだい)を載せることが多いです。この形には、「円満に年を重ねる」「福が重なる」といった意味が込められています。
また、日本では昔から鏡は神聖なものとされ、神様が宿ると考えられてきました。特に、古代の鏡は丸い形をしており、それに似せた餅を作ったことが鏡餅の由来といわれています。
さらに、2段の餅は太陽と月を象徴するとも考えられています。これは、陰陽の調和を意味し、一年を通じて良い運気が巡るよう願いが込められた形です。
飾る時期
鏡餅を飾る時期にはいくつかの目安があります。「正月事始め」とされる12月13日以降に飾るのが基本ですが、実際には大掃除を終えた年末に飾る家庭が多いです。
特に12月28日は、「八」が末広がりを意味し、縁起の良い日とされています。そのため、多くの家庭ではこの日に鏡餅を飾るのが一般的です。
一方で、飾るのに適さない日も存在します。12月29日は「9」が「苦」を連想させるため縁起が悪いとされており、12月31日は「一夜飾り」で、年神様を迎えるには準備不足と考えられるため避けるのが無難です。ただし、地域によっては12月29日を「福(ふく)」と読み、「福餅」として縁起の良い日とする風習も存在します。そのため、地域ごとの習わしを踏まえた上で、適切なタイミングで鏡餅を飾るようにしましょう。
鏡餅を置く場所
鏡餅を飾る場所に決まりはありませんが、年神様の依り代であることを考えると、ふさわしい場所が見えてきます。
年神様は、新年の幸福や恵みをもたらす神様であり、ご先祖様や農耕の神ともされています。そのため、お供えした場所に宿ると考えられ、鏡餅は1か所だけでなく、複数飾るのも良いとされています。
〈鏡餅を飾るのに適した場所〉
- 神棚や仏壇:神様やご先祖様を祀る場所に供えるのが最も一般的
- 床の間:格式のある飾り方として伝統的に用いられる
- リビングや玄関:最近では、家族が集まる場所や目につきやすい場所に飾る家庭も増えている
現代では、神棚や床の間がない家も多いため、家族が集まるリビングや玄関などに飾るのも一つの方法です。重要なのは、鏡餅を大切にし、年神様を迎える気持ちを込めることです。
鏡餅の飾り方と意味
鏡餅の飾りつけには、日本の歴史や文化に根ざした意味が込められていることを知っていましたか?装飾全体が「三種の神器」になぞらえられており、鏡餅そのものが「鏡」、添えられる串柿が「剣」、橙が「玉」に相当するといわれています。ここでは、鏡餅の正しい飾り方と、それぞれの装飾が持つ意味について解説します。
三宝と呼ばれる台に乗せる
鏡餅は、「三宝(さんぽう)」と呼ばれる三か所に穴が開いた足つきの台にのせて飾るのが正式な作法です。この台は、三か所に穴があることから「三方」とも呼ばれます。
三宝は、神様へのお供え物を置くために使われる神聖な道具です。飾る際には、穴がない面を神様側に向け、穴が空いている面を人間側に向けるのが基本とされています。つまり、三宝を置くときは、穴のある側を手前にし、奥側を神棚や床の間に向けます。
もし三宝が手元にない場合は、お盆やお皿を代用しても問題ありません。
四方紅を敷く
鏡餅を三宝やお盆の上に直接のせると、乾燥して硬くなった餅が台にくっついてしまうため、その下に「四方紅(しほうべに)」と呼ばれる紙を敷きます。
四方紅は、周囲が赤く縁取られた色紙で、東西南北の四方を表し、災いを避ける役割があるものです。また、赤い縁取りには魔除けの力があるとされ、一年の幸福を願う縁起物として使われています。
もし四方紅が用意できない場合は、半紙などの白い紙でも代用可能です。正式な四方紅がない場合でも、白い紙を敷くことで同じ意味を持たせられます。
裏白を重ねる
裏白(うらじろ)は、古くから縁起の良い植物とされてきたシダの一種です。葉の裏が白いため、この名前が付けられました。裏白の白さは「心の清らかさ」を表すとされ、邪気を払う縁起物として神事にも用いられています。
また、裏白の葉は左右対称に広がり、年を重ねてもその形が変わらないことから、「夫婦が仲睦まじく、長く幸せに暮らせるように」という願いが込められています。さらに、葉が途切れずに続くことから、家系が絶えず子孫が繁栄するという意味も持ち合わせます。
鏡餅を飾る際には、まず四方紅の上に裏白を敷き、その上から餅を重ねるのが一般的な飾り方です。裏白の向きは、地域の風習や個人の好みによって異なりますが、葉の裏側(白い面)を上にして置くのが基本とされています。
御幣を飾る
御幣(ごへい)は、神社でも見られる白い紙を折った飾りで、神様への捧げものや依り代を象徴するものです。鏡餅を飾る際には、裏白と鏡餅の間に重ねるか、餅の段の間に挟むのが一般的です。
御幣は、通常真っ白な和紙や半紙で作られますが、鏡餅に供えるものとしては赤と白を組み合わせた紅白の御幣が使われることもあります。赤には魔除けの力があるとされ、より強い厄除けの意味を持つため、縁起を担ぐ家庭では紅白の御幣を飾ることが多いです。
御幣は手作りすることも可能ですが、市販のものを購入すれば簡単に準備できます。手軽に用意したい場合は、神具店やオンラインショップで購入するのもおすすめです。
1番上に橙を乗せる
鏡餅の最上部には、橙と呼ばれる果物をのせるのが正式な飾り方です。現代ではみかんをのせることもありますが、本来は橙が使われていました。
橙は、冬に熟しても木から落ちにくく、数年間にわたって枝に残るのが特徴です。このことから、「代々(だいだい)家が繁栄するように」という願いが込められ、縁起の良い果物として鏡餅に飾られるようになりました。
現在では橙が手に入りにくい地域もあるため、他の柑橘類で代用することも可能です。ただし、本来の意味を考えると、なるべく橙を使用するのが望ましいとされています。
鏡餅の食べ方3選
鏡開きで割った鏡餅は、最後まで美味しくいただくことが大切です。お正月が終わると「どうやって食べればいいの?」と迷うこともあるかもしれませんが、実はさまざまな料理に活用できます。ここでは、鏡餅を美味しく食べる定番の方法と、アレンジレシピを紹介します。
お雑煮
お正月の定番料理であるお雑煮は、鏡餅の活用法として最もポピュラーな食べ方です。三が日しか食べないご家庭も多いですが、鏡餅を使えばお雑煮用の餅を別途購入せずに済みます。
お正月に食べたものとは具材や味付けを変えて楽しむのもおすすめです。例えば、関東風のすまし仕立て、関西風の白味噌仕立てなど、家庭の好みに合わせて工夫できます。
また、野菜やきのこ類をたっぷり加えると、栄養バランスの良い一品になります。寒い季節に体を温める料理として、ぜひ取り入れてみましょう。
お汁粉・ぜんざい
寒い冬にぴったりなお汁粉やぜんざいは、鏡餅を美味しく食べる方法のひとつです。特に、小豆の赤色には古くから魔除けの力があると信じられており、縁起の良い料理とされています。甘くて温かい汁にお餅を入れることで、体も心もほっと温まる一品になります。
一見すると似ているお汁粉とぜんざいですが、地域によって呼び方や作り方に違いがあります。関東では、こしあんを使ったさらりとした汁物をお汁粉と呼び、粒あんを煮たものをぜんざいと呼ぶのが一般的です。
一方、関西では粒あんを煮たものがぜんざいとされ、お汁粉という呼び方自体があまり使われません。どちらも焼いたお餅を入れることで香ばしさが増し、甘い汁との相性がさらに良くなります。
かき餅
細かく砕けた鏡餅は、おやつやお酒のおつまみにぴったりな揚げ餅やかき餅に変身します。
〈かき餅の作り方〉
- 鏡餅を細かく砕く(しっかり乾燥させておく)
- 油でカラッと揚げる(低温でじっくり揚げるとサクッと仕上がる)
- 味付けをする(塩・カレー粉・青のり・醤油など好みの味をつける)
サクッとした歯ざわりで、一度食べるとやみつきになる美味しさです。餅に下味をつけてから揚げる方法と、揚げた後に味付けする方法があるので、好みに合わせて作ってみましょう。
アレンジレシピ例
鏡餅は定番の食べ方だけでなく、アレンジ次第で様々な料理に変化させられます。お餅のもっちり食感を活かしたピザ風アレンジは、手軽で美味しく、家族みんなで楽しめる一品です。
〈お餅ピザの作り方〉
- フライパンに油をひき、鏡餅を入れる
- フライ返しなどで押しつぶしながら焼き、形を整える
- 生地が焼けたら、ピザソースを塗り、チーズや具材をのせる
- フタをして蒸し焼きにし、チーズが溶けたら完成
和風アレンジとして、明太子・のり・大葉・しらすなどをトッピングすると、お餅との相性抜群です。
鏡開きに関するよくある質問
鏡餅の処分や保存の仕方は、地域や家庭の風習によって違いがあります。そこで、鏡開きの際に多くの人が悩むポイントについて解説します。
食べきれない鏡餅はどうしたら良いですか?
鏡餅は量が多いと、一度に食べきれないこともあります。市販の個包装された切り餅は賞味期限が長く、比較的保存しやすいですが、パックされていない鏡餅は乾燥しやすくあまり長持ちしません。
食べきれない場合は冷蔵または冷凍保存するのがおすすめです。冷蔵保存する場合は1週間程度を目安に食べきりましょう。長期間保存するなら冷凍保存が適しており、1ヶ月ほど保存可能です。
冷凍する際は、餅が乾燥しないようにひとつずつラップで包み、密封できる保存袋に入れるのがコツです。解凍するときは、自然解凍または電子レンジで温めると美味しく食べられます。
カビが生えてしまった鏡餅の処分方法は?
カビが生えた鏡餅は無理に食べず、処分しましょう。カビは表面だけでなく、内部にまで根を張って広がっている可能性があるため、「削れば大丈夫」と判断するのは危険です。見た目には問題なさそうでも、目に見えない部分にカビが侵食していることもあります。
処分する際は、カビの胞子が飛び散らないよう注意することが大切です。そのままの状態で捨てると、カビ胞子が空気中に拡散し、他の食材に付着する恐れがあります。ゴミに出す際は、ビニール袋に入れてしっかり密閉し、口をしっかり縛ってから捨てると安心です。
カビが生えた鏡餅はどうする?カビの防止方法や捨て方、食べてしまった場合の対処法
鏡餅飾りの処分方法は?
鏡餅を飾る際に使用した装飾品は、自治体のゴミ分別ルールに従って処分します。お住まいの地域によってルールは異なるため、素材別に分別を確認しましょう。以下は、鏡餅飾りの素材ごとの処分方法の例です。
〈可燃ゴミとして処分できるもの〉
- ・鏡餅の容器(紙製)
- ・三宝(木製・紙製)
- ・敷き紙、四方紅、水引、末広など
〈プラスチック・ビニールゴミとして処分するもの〉
- お飾りセットの袋
- 個包装餅の袋
- プラスチック製の橙(飾り用)など
また、「とんど焼き」や「お焚き上げ」に持ち込むのは避けたほうがよいとされています。これらの行事は本来、神社やお寺に納められたお札やお守りを供養するためのものであり、鏡餅の飾りを持ち込むと迷惑となる場合があるからです。
喪中でも鏡餅は飾って良いですか?
喪中の際は、鏡餅をはじめとした正月飾りを控えるのが一般的です。これは、鏡餅を含む正月飾りが神道の習慣に由来しており、神道では死を「穢れ(けがれ)」と考えるためです。大切な人を亡くしたご遺族には「穢れ」がついているとされ、それを神様に近づけないよう、正月飾りを控える風習があります。
ただし、絶対に飾ってはいけないという明確な決まりはありません。ご家庭によって考え方は異なり、新年を迎えるにあたり、一年の無事を祈るという意味で鏡餅をお供えすることを選ぶ人もいます。もし喪中で鏡餅を飾るか迷った場合は、家族と相談して決めるといいでしょう。
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まとめ
今回は、鏡開きでやってはいけないことについて詳しく解説しました。
鏡開きは、単なるお餅の処分ではなく、年神様の力をいただき、新しい一年の健康や繁栄を願う日本の伝統行事です。正しい作法を守ることで、より良い一年のスタートを切ることができるでしょう。
鏡餅飾りや正月飾りの処分については、自治体のルールに従うことが基本ですが、大きな飾りやまとめて処分したい場合には、不用品回収を利用するのも便利です。
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