遺品整理で処分する物は、故人が生前着用していた衣類や、使用していた食器・小物などの細かいものがたくさん出ます。
小さな物は量も多いため、すべてを仕分けして整理するのが大変です。
しかし、それ以上に苦労するのが、重量のあるタンスやテーブル、ベッドなどの家具類。
サイズも大きく重たいため、どう処分すべきか悩む方も少なくないでしょう。
引き取ってくれる人が見つかれば良いですが、家から搬出するのも運搬するのも手間がかかります。
そこで今回は、遺品整理で不要な家具を処分する方法について、詳しくご紹介いたします。
目次
遺品整理ででた家具は“家庭ゴミ”で処分することは可能?
遺品整理で不要になった家具を処分したいとき、自治体が回収する家庭ゴミとして処分できたら一番楽ですよね。
収集場所までは自力で運び出す必要がありますが、処分料が無料なので、経済的な負担が少なく済みます。
しかし、結論からいうと、遺品整理で不要になった家具を家庭ゴミで処分できるケースは、かなり少数です。
なぜなら、家庭ゴミとして処分できるものは、サイズに制限があるからです。
家庭ゴミは、「一辺の長さが30cm以内」が基準
自治体によって大きさはことなるものの、家庭ゴミとして処分できる基準は、“一辺の長さが30cmを超えないもの”としていることがほとんどです。
地域によっては、一辺の長さの基準を40cm以内としている場合もありますが、いずれにしても、大きな家具を家庭ゴミとして処分することはできません。
そのため、遺品整理で不要になった衣装タンスやテーブル、ベッドなどの大型家具は、家庭ゴミ以外の方法で処分する必要があります。
遺品整理で家具を処分する5つの方法
遺品整理で不要になった家具を処分する方法は、主に5つあります。
遺品整理で家具を処分する方法①自治体の“粗大ゴミ”として処分する
一番手軽なのが、粗大ゴミとして処分する方法です。
粗大ゴミは自治体が回収・処分を行っているため、処分料が安く済みます。
費用も明朗なため、追加費用が請求されることもありません。
処分の手順や費用は、指定された収集場所へ置き回収してもらう「戸別収集」と、直接処分場へ持っていき処分してもらう「自己搬入」とで異なります。
<粗大ゴミを戸別収集で処分する場合>
地域や品目によって処分料に違いはあるものの、タンスやソファなら1つ400円程度で処分が可能です。
自治体によっては、品目・種類問わず、一律1つ400円としている場合もあります。
・戸別収集の申し込み手順
粗大ゴミ受付センターで電話、もしくはWEBから申し込む
収集日、収集場所、処分料金を確認する コンビニなどで処分料金分のゴミ処理券を購入する 収集日当日の朝8時までに、処分するものを出しておく |
自治体によりますが、受付の際、“受付番号”を伝えられることが多いので、忘れずにメモをしておきましょう。
<粗大ゴミを自己搬入で処分する場合>
処分場へ直接持っていく場合は、戸別収集よりもさらに処分費用を抑えられるメリットがあります。
ただし、処分したいものが1つ、2つの場合は、戸別収集にした方が安く済む場合もあります。
また、車で自己搬入しなければならないため、あまりに大きすぎる不用品は持ち運びが困難です。
大きめのワゴン車や軽トラックなど、ある程度大きい物を積み込める場合は、自己搬入をした方が経済的な負担を少なく処分することができるでしょう。
自己搬入の処分料も、地域によってさまざまです。
車1台で一律1000円としているところもあれば、処分対象物の重さで料金を定めているところもあります。
遺品整理で家具を処分する方法②遺品整理業者へ処分を依頼する
遺品整理を専門に行う業者に、不用品の処分までまとめて依頼する方法もあります。
基本的には、遺品整理とセットでお願いするケースが多いです。
そのため、遺品整理と処分料をあわせると費用はそれなりにかかります。
ですが、遺品整理業者は、遺品整理を専門に行っているプロが行うため、安心して任せられるメリットがあります。
遺品整理ででた家具を買い取ってもらえる可能性も!
遺品整理業者へ依頼をするメリットは、丁寧な作業や安心感だけではありません。
作業中にでた不要な家具の買取サービスを受けられる場合もあるのです。
状態が良い、まだ使えるブランド品や貴重な物など、処分するのがもったいない遺品を、業者の方で買取対応してもらえます。
さらに、買取金額分を作業費から差し引いてもらえる業者もあるので、遺品整理と処分費が安くなり、経済的な負担を軽くすることが可能なのです。
遺品整理で家具を処分する方法③不用品回収業者へ処分を依頼する
あまりにも不用品が多い場合や、遺品整理は自力で行う場合は、不用品回収業者へ処分を依頼する方法もあります。
不用品回収業者のメリットは、一度にまとめて処分できること、そして作業スピードが速いことの2つです。
遺品整理で出た不要な家具のほか、すべての遺品を仕分けする必要がなく、まとめて処分してもらえるので手間がかかりません。
また、自宅からの搬出も不要で、依頼から処分までスピード感があることから、急いで処分したい方に向いています。
ただし、費用は他の処分方法よりも割高になることが多いです。
手間がかからない分、人件費、運搬費、処分料が上乗せになるので数万円単位で費用が発生します。
また、不用品回収業者の場合は、基本的にすべてが処分対象という扱いです。
そのため、遺品のなかに価値のある家具や残しておきたいものが混ざっていても、まとめて処分されてしまいます。
不要品回収業者へ依頼をする際は、処分しても良い家具や物だけを残す、事前にある程度予算を用意しておくことが大切です。
遺品整理で家具を処分する方法④リサイクルショップで買い取ってもらう
まだ使える、状態の良い家具は、リサイクルショップで買い取ってもらえる場合もあります。
自力では運び出せない大型家具も、出張買取や引き取りを行っているお店も多いです。
ほとんど使っていない美品の家具や高級ブランドの家具などは、買い取ってもらえる可能性があります。
ただし、リサイクルショップの買値はかなり安めなので、査定額にはあまり期待できないのがデメリットです。
リサイクルショップは、「処分料が浮けばラッキー」くらいの気持ちで利用した方が無難と言えます。
遺品整理で家具を処分する方法⑤インターネットで引き取り手を探す
リサイクルショップでは買い取ってもらえないような使用感のある家具でも、処分するのはもったいないと感じることもあるでしょう。
そんなときは、インターネットで引き取り手を探すのも一つの方法です。
専用のアプリであれば、家具が欲しい人と譲りたい人を結びつけるサービスを利用して、案外簡単に引き取り手が見つかります。
基本的に、引き取る側が搬出や運搬を行うので、その点も楽です。
引き取りは無料の場合もあれば、少額で買い取ってもらえるケースもあります。
まとめ
遺品整理で不要な家具がでると、処分方法に悩んでしまいがちです。
しかし処分する方法はたくさんありますし、価値のある家具であれば買い取ってもらえる可能性もあります。
自分に一番合った方法はどれか考え、良い形で遺品とお別れしましょう。