雛人形は、女の子が健康に成長できるよう祈るために飾られる人形のことです。
日本では、3月3日のひな祭りで雛人形を飾りお祝いをするのが風習となっています。
ここで問題になるのが、子どもが成長するにつれて雛人形を飾る機会が減っていく点です。
本記事をご覧になられている方の中にも、雛人形を飾る機会がなくなり倉庫などにしまったままにしている方も多いでしょう。
下記のような疑問を抱いている方は多いのではないでしょうか。
- 雛人形の処分はどうすれば良いの?
- 雛人形を処分する前に供養はしたほうが良い?
- 雛人形を処分する前にするべきことってある?
飾ることがなくなった雛人形でも、元は大切にしていたものです。
そのままゴミとして処分してしまうのは、なんだか良い気分ではありませんよね。
そこで今回は、雛人形を処分する方法や供養・寄付する前にするべきことについて解説していきます。
本記事を読むことで得られる具体的なメリットとして、主に下記の3点が挙げられます。
- 雛人形の処分方法が分かる。
- 雛人形の供養について理解できる。
- 雛人形を処分する前にするべきことを把握できる。
本記事を参考に、使わなくなった雛人形を適切に処分してあげてください。
目次
雛人形はどのタイミングで処分を検討するべき?
そもそも雛人形は、どのタイミングで処分するのが良いのでしょうか。
まず雛人形とは、子どもが健康的に成長してくれるように願うためや、女の子に付いてしまった厄を代わりに引き受けてもらうために飾るものです。
そのため、雛人形を処分するタイミングは、子どもが成長して雛人形を使わなくなったときがベストと言えます。
また、子どもが成長し終わっていないのに、飾る場所がないなどの理由で雛人形が不要になってしまうこともあるでしょう。
もし、数年以上飾っていない雛人形を持っているなら、思い切って処分を考えてみるのも良いのではないでしょうか。
雛人形を処分するのに子どもの年齢は関係ある?
雛人形を処分するタイミングとして、子どもの年齢は特に関係ありません。
例えば、成人して自宅から離れるタイミングや、結婚をしたタイミングで飾らなくなる家庭が大半です。
反対に、何年も飾り続けることが可能なのであれば、いつまでも飾ってあげていても問題ありません。
雛人形を処分する5つの方法
ここからは、雛人形を処分する方法について解説していきます。
雛人形の具体的な処分方法として、主に下記の5つが挙げられます。
- 友人に譲る
- ゴミとして処分する
- 不用品回収業者を利用する
- 神社やお寺に供養を依頼する
- 一般社団法人日本人形協会に依頼する
それでは1つずつ解説していきます。
友人に譲る
あなたの友人に、女の子が生まれる予定または幼い女の子がいる方はいませんか?
もしその友人が雛人形を必要としているなら、ゴミとして処分するよりも譲ってあげると良いでしょう。
雛人形の価格は平均1〜3万円と非常に高価なため、譲ってもらえると嬉しいと感じる方も多いはず。
ただし、「人形には魂が宿る」とも言うため、元々使っていた雛人形を譲る点は賛否両論です。
トラブルに発展しないためにも、友人からきっちり理解を得たうえで譲るようにしましょう。
ゴミとして処分する
雛人形は、各自治体で一般ゴミまたは粗大ゴミとして処分することが可能です。
ただし、雛人形の大きさや各自治体のゴミ出しルールによって、ゴミの分類が大きく異なります。
雛人形をゴミとして出す前に、何ゴミに分類されるのか各自治体に問い合わせておきましょう。
不用品回収業者を利用する
雛人形のサイズが大きい場合や自力で処分できない場合は、不用品回収業者を利用しましょう。
不用品回収業者であれば、雛人形を自宅に直接引き取りに来てくれます。
そのため、処分の手間を大幅に省けるのはもちろん、梱包や発送を行う必要がありません。
また、自宅に飾ってある状態のままでも、しっかり回収してもらえます。
スムーズなら申し込みをした当日に対応してくれる不用品回収業者も多いため、引っ越しなどの急を要する場合でも気軽に依頼できます。
神社やお寺に供養を依頼する
雛人形の処分前に供養を行いたいなら、神社やお寺に供養を依頼すると良いでしょう。
一部の神社やお寺では、雛人形の供養を行う人形供養を受付しています。
雛人形の供養を依頼する際は、原則事前の申し込みや依頼が必須となっています。
申し込みは電話でも可能で、供養をする際は自分で神社やお寺に雛人形を持参するほか、離れた地域に住まわれている方は発送でも受付可能です。
気になる供養の料金相場ですが、5,000~10,000円程度となっています。
ただし、供養料はお気持ちとしてあえて設定していない神社・お寺もあるため要注意です。
供養料が明確に表示されていない場合は、相場よりも少し多めにお金を準備しておくと良いでしょう。
また、神社やお寺ごとに持ち込み可能な雛人形の数が異なっているため、事前に電話で確認をしておくのが無難です。
一般社団法人日本人形協会に依頼する
人形供養を行っている神社やお寺が近くにない場合は、一般社団法人日本人形協会に依頼するのも1つの方法です。
一般社団法人日本人形協会では、人形感謝供養代行サービスを実施しています。
こちらでも神社やお寺と同じく、雛人形の供養から処分までを持ち主の代わりとなって丁寧に行ってくれます。
人形感謝供養代行サービスを依頼する際は、WEBサイトから申し込みが可能です。
申し込み後はお人形差出キットが自宅に届くので、雛人形を梱包して郵便局員に自宅まで取りに来てもらいましょう。
回収された雛人形は、毎年10月に実施されている「東京大神宮人形感謝祭」にて供養してくれます。
人形感謝供養代行サービスの料金は、1箱あたり5,000円前後です。
また、発送に必要なゆうパック料金も別途で必要となります。
申し込みは年間通して受付しているため、手間をかけずに雛人形を供養してあげたい方はぜひ検討してみてください。
雛人形のガラスケースはどう処分するの?
雛人形の処分時に気になるのが、飾る際にセットで必要になるガラスケースの処分です。
雛人形自体は可燃ゴミなどでも処分できますが、ガラスケースは基本的にできません。
ガラスケースの処分には、各自治体に粗大ゴミ回収を依頼する必要があります。
処分の流れとしては、下記に挙げている通りです。
- 粗大ゴミセンターに回収を申し込む
- 指定された粗大ゴミ処理券を購入し、ガラスケースに貼り付ける
- 規定の収集日にガラスケースを出す
ガラスケースの処分時は、手を傷つけないように十分注意してくださいね。
雛人形を処分する前に供養は必要なのか
雛人形を始め人形類は、古くから「人形には魂が宿る」として大切に扱われてきました。
そのため、そのまま処分してしまうのに躊躇してしまう方がほとんどです。
もちろん、今まで大切に飾っていた雛人形は、お守りと同じくしっかりと供養を済ませてから処分するのがベストです。
とはいえ、雛人形を処分する際は、必ず供養を済ませないといけないわけではありません。
供養をするかしないかは、あくまで持ち主の考え方や気持ち次第です。
ずっと大切にしてきたのであれば、感謝の気持ちとして供養をしてあげましょう。
雛人形を供養・寄付する前にするべき3つのこと
ここからは、雛人形を供養・寄付する前にするべきことについて解説していきます。
具体的に挙げるとすれば、下記の3点になります。
- 汚れを可能な限り清掃する
- 最後の思い出としてもう一度飾る
- 付属品が揃っているかどうか確認する
それでは1つずつ解説していきます。
汚れを可能な限り清掃する
雛人形を飾ることは、子どもの健康を祈るためだけではありません。
綺麗に飾られた雛人形を見て、目で楽しむためでもあります。
せっかく綺麗な雛人形なのに、汚れているまま供養や寄付をしてしまってはもったいないですよね。
「蓄積された汚れが思い出」という考え方もあるかもしれませんが、他人からすれば雛人形の魅力を損ねているように思えてしまいます。
そのため、可能な限り汚れを落としてから供養・寄付するようにしましょう。
その際、ガンコな汚れを無理矢理落とそうとするのは厳禁です。
雛人形の細工は非常に繊細なため、しつこい掃除は汚れを広げてしまったり色ムラ・傷を付けてしまったりなどの原因になりかねません。
簡単に取れる範囲の汚れだけで構いませんので、清掃をしてあげましょう。
最後の思い出としてもう一度飾る
雛人形の処分前には、もう一度最後の思い出として飾ってあげることも一つの方法です。
大きいサイズのものは飾るのに時間が必要なので、時間があるときにゆっくりと飾ってあげましょう。
また、もう一度飾ってあげることで、雛人形の汚れや付属品の有無を確認できます。
付属品が揃っているかどうか確認する
寄付をする際は特にですが、雛人形の付属品が揃っているかどうか確認しておきましょう。
雛人形のパーツには、細かいものがたくさんあります。
多少色落ちや破損していたとしても、付属品が全て揃っているほうがベストです。
まとめ
雛人形の処分は、ずっと大切に使っていたものであればあるほど難しいです。
「人形には魂が宿る」と言われているほど神聖なものとされているため、しっかり供養をしてから処分しましょう。
また、具体的な処分方法は下記に挙げた通りです。
- 友人に譲る
- ゴミとして処分する
- 不用品回収業者を利用する
- 神社やお寺に供養を依頼する
- 一般社団法人日本人形協会に依頼する
どの処分方法を取るにしても、感謝の気持ちをしっかり込めてお別れをすることが大切です。
そのためにも、処分時は下記の3点に注意して行いましょう。
- 汚れを可能な限り清掃する
- 最後の思い出としてもう一度飾る
- 付属品が揃っているかどうか確認する
本記事を参考にしながら、自分で納得のできる形で雛人形を処分してあげてくださいね。