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ゴミ屋敷が増えている!?
テレビのニュースなどでも取り上げられているゴミ屋敷ですが、近年増加傾向にあります。
ゴミ屋敷が生まれてしまう理由の一つとしては、収集癖のある人や精神疾患の人がゴミを集めてしまうということがあげられます。
しかし、収集癖の人や精神疾患の人以外にも、高齢化によってゴミが捨てられず、ゴミ屋敷化してしまうケースが見られます。
高齢になってしまうと外に出たり、ゴミをまとめたりが大変になりがちになってしまい、「また来週出せばいいや」と後回しにして、ゴミ屋敷一歩手前になってしまうという家も多いです。
近隣の家がゴミ屋敷だった場合、自宅への多大な影響が考えられます。
ゴミ屋敷はゴミが溜っているだけではなく、悪臭が酷かったり、ゴキブリやネズミといった害虫・害獣が発生する可能性が極めて高かったり、私生活に影響を与えてしまうことも考えられます。
また、ガスボンベなどが放置されていると、発火の原因になり、火事の可能性も高く、火事になった場合はゴミに火が燃え広がり、炎が広がりやすくなります。
ゴミ屋敷が近くにあると、思わぬ事故などに繋がりやすいので、出来るだけ早く対処したいですよね。
今回は、ゴミ屋敷が近くにあった場合の対処方法をご紹介します。
ゴミ屋敷の対処方法
ゴミ屋敷を見つけたらすぐに警察に通報して対処してもらう、とスムーズに事が進まないことが多いです。
ゴミ屋敷だと周辺の住民が思っていても、法律上はゴミも住んでいる人の「財産」と考えられるため、警察に通報してもすぐに対処してもらえないことが多いです。
ニュースなどで報道されているのは、近隣住民が何度も訴えた結果、メディアで報道されるということが多くみられるので、これからご紹介する対処法を試していきましょう。
また、ゴミ屋敷の対処で重要になるのが「録音」と「記録」です。
何月何日にどんな話し合いをしたか、出来ればその録音データを用意できるとスムーズに動きやすいです。
ゴミ屋敷の対処法(1)まずは住民と話し合う
なぜゴミ屋敷になっているのかを、ゴミ屋敷の住人と話し合うようにしましょう。
例えば、ゴミを捨てる場所が遠いのであれば、ゴミ回収の場所を変えてもらうことでゴミ屋敷が改善されるかもしれません。
また、ゴミが溜っていることで、住んでいる本人が困っているケースもあるので、困っていることを解決するとゴミ屋敷が改善される可能性があるので、まずは話し合いが重要です。
個人で話し合いをせず、町内会の代表などを連れて、その会話は録音しておくようにしましょう。
一方的に攻め立てるのではなく、一緒に問題解決をしていこうというスタンスで臨みましょう。
ゴミ屋敷の対処法(2)話し合いが決裂したら公的機関に任せる
ゴミ屋敷に住んでいる人は、ゴミ処分を提案されると怒るというケースも多いようです。
理不尽な言い分を言ってきた場合は、公的機関に任せましょう。
本来であれば警察や消防などに処理をしてもらいたいですが、すぐに対応してもらうのは難しいので、近隣住民の署名を集めて役所に持っていくようにしましょう。
その際に、ゴミ屋敷に住んでいる住民との話し合いを行った記録や録音データを用意出来ると、スムーズに訴えを行うことが出来るかもしれません。
ただし、1度の訴えでは動いてくれないことが多いので、何度も役所に掛け合うようにしましょう。
ゴミ屋敷の対処法(3)警察に注意してもらう
警察が押し入ってゴミを処分する、と事が進むことは少ないでしょう。
「近所のゴミ屋敷にガスボンベが落ちている」「電球がむき出しになっている」など、安全面に欠けていることがわかるような証拠を写真などで押さえて、警察に相談することで、注意をしてもらうことが出来るでしょう。
あくまで強制力のない注意にはなりますが、近隣住民が警察や役所に相談しているということがわかると、ゴミを片付けようと事が進むことがあるようです。
市役所に相談しながら、警察にも同時並行で相談していきましょう。
ゴミ屋敷の対処法(4)家族がいる場合は家族に連絡する
ゴミ屋敷を作っている住人の息子や娘といった子ども、親戚などに連絡が取れるようであれば、住人の親族を頼るという手段があります。
実際、自分の親がゴミ屋敷を作っている、というケースで慌てて対処してくれる家族もいるため、本人との話し合いが決裂したら、家族に向けて連絡を取っていけるとよいでしょう。
ゴミ屋敷のゴミ処理はどうやって行う?
ゴミ屋敷の片付けは、ゴミ処分を専門としている業者に頼むのが一般的です。
ゴミ屋敷のレベルでゴミが溜っていると、素人では分別などがしきれないので、ゴミ処分を業者に依頼する方が賢明です。
一軒家がゴミ屋敷だった場合、大体50~70万円ほどの費用がかかるのがほとんどです。
また、敷地からゴミが出ている場合は、近隣住民でゴミの片付けをすることが可能です。
敷地内にあるものは住民の財産の扱いになるため、勝手にゴミを処分すると最悪の場合訴えられることもあります。
ですが、敷地からゴミがはみ出ているものは財産ではないという認識になるので、片付けることが可能です。
ゴミ屋敷からゴミがはみ出たら、近隣住民が片付けるケースも少なくありません。
分別をして、燃えるゴミや燃えないゴミなどで回収するようにしましょう。
ゴミ屋敷改善には根気が必要
近隣にゴミ屋敷があった時の対処方法をご紹介しましたが、即効性がある対処法ではないので、かなり根気が必要になります。
ゴミ屋敷が酷くなると、生ゴミなどのニオイが酷く、洗濯物を外に干せないという問題が出るなど、近くの住民には多くのストレスがかかるでしょう。
ゴミ屋敷の改善には行政の動きが必要になるため、地域で団結することが必要になります。
署名を集めたり、はみ出したゴミを処分する係を決めたりするなど、地域で団結して乗り越えていく課題ととらえて取り組みましょう。
最近は、ゴミ屋敷対策の条例が出来る地域などもありますが、整備されていない地域も多いため、まだまだ早期解決には程遠い状態です。
実際問題、ゴミ屋敷が原因で引っ越しを行う家族もいるほど、大きな社会問題となっています。
ゴミ屋敷の対処は大変ですが、根気強く行っていきましょう。