部屋にハエが大量発生している場合、原因は複数考えられるため、最初に原因を特定して状況に合った対策を行うことが重要です。
本記事では、ハエが発生する原因と対処法について解説します。部屋になぜかハエが湧いてくるという悩みを抱えている方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
目次
部屋に発生するハエの種類と生態
日本にハエは約3,000種類生息していますが、家の中で見かけるのはおもに「イエバエ」や「コバエ」とよばれる種類のハエです。体調は6mm~8mmほどで、6月~7月と9月~10月ごろに発生しやすくなります。
寿命は約1ヶ月半で、生涯に500個ほどの卵を産むことが大量発生する原因のひとつです。「羽音がうるさい」「見た目が不快」という心理的なストレスにつながるだけでなく、「O-157」などをはじめとする感染症を媒介するため病気のリスクも高まります。見かけた場合は早めに駆除してください。
ハエが発生する原因と発生源
大きいハエが急に発生した場合は、ハエやウジ虫の発生源を特定することが重要です。ハエは20度~30度の室温で湿度が高い環境も繁殖しやすく、産卵のスピードも早いため早めに対策を行い、駆除する必要があります。
中でも食べカスや生ゴミ、ペットの糞など掃除が行き届いてない場所や、台所や風呂場などのハエの栄養源と湿気が多い場所で大量発生につながります。
また、小さな隙間から自宅内に侵入するケースもあるため、窓を開けっぱなしにしない習慣や、隙間を塞ぐ対策も必要です。原因を見つけ出して、適切な対処法でハエの駆除をおこなってください。
ハエは小さな隙間から侵入できる
一般的な家屋内で見られるイエバエは6mm~8mmほどの大きさで、窓のサッシや網戸の網目など小さな隙間からでもたやすく室内に侵入します。また、コバエの一種であるショウジョウバエは2.5mm程度とさらに小さく住居への侵入性が強いのが特徴です。
侵入を防ぐには通気口や窓の隙間を塞ぐ対策が必要ですが、完全に侵入をシャットアウトするのは困難です。
しかし、室内がハエの生育環境に適していなければ大量発生を予防できるため、侵入対策と自宅内を清潔に保ってハエの生育環境を整えないようにしましょう。
また、可能な限り外部からの侵入やハエを誘うのを防ぐためにも、室内だけでなく家の周りも生ゴミやペットの糞などが入ったゴミ袋を放置しないよう注意します。
ハエは短期間で繁殖する
大きいハエが家の中にたくさんいる場合、ハエが産みつけた卵が孵ってウジ虫が増殖した可能性があります。ハエは一度に150個程度の卵を産み、1~3日で孵化したのち2週間以内には成虫となります。
成長するスピードが速く、放置しておくとあっという間に大量発生してしまうため、なぜか急にハエが増えたという方は早急に原因を特定してください。放っておくと、成虫となったハエがさらに卵を産んで大量発生の悪循環を起こします。
ハエ・ウジ虫の発生源
ハエ・ウジ虫の発生源を解説するので、対処法と合わせて確認してください。おもに以下のような場所でハエやウジ虫は発生します。
- 生ゴミ
- 排水溝
- 腐敗した食品などのゴミ
- 動物の糞
- 動物の死骸
いずれもハエやウジ虫の栄養源になるタンパク質が含まれており、水分も豊富であることからハエの発生につながります。
自宅や周囲に上記のような環境がある場合は、ただちに除去して清潔な環境を構築しましょう。
生ゴミ
生ゴミはハエが栄養源とするタンパク質などが多量に含まれており、有機物に好んで卵を産む習性あります。台所や屋外にゴミ袋を放置していると、ハエが発生する温床となるため注意してください。
食品トレーについた食品や、空き缶の中に飲み残しがある場合もハエの発生源となるため、捨てる際は一度水洗いしてからゴミ袋に入れると予防につながります。
ただし、生ゴミをゼロにするのは、普段の生活においては困難なので、できるだけハエが発生しないようフタ付きの密閉できるゴミ箱に保管し、ゴミ収集の日に忘れずに出してください。
特に夏場は暑さと湿気から腐敗の進行が早く、臭いを出してハエをおびき寄せる可能性が高まります。
排水溝
台所やお風呂場にある排水溝は、湿気が多く石鹸の残りカスや髪の毛などで汚れが溜まりやすいため、コバエが卵を産みつけるのに適した場所です。
とくに6月~10月の温暖な時期にはコバエが繁殖しやすく、汚れが残っていると大量発生する原因となります。排水溝用のネットを設置し、日常的に交換と清掃を行って清潔に保ってください。
スポンジやハブラシを使って黒カビなどを除去したり、台所シンクであればお湯を流したりといった方法も有効です。ただし、沸騰した熱湯を直接流し込むと配管を痛める可能性があるため、温度は60度~70度に調整してください。
腐敗した食品などのゴミ
腐敗した食品が冷蔵庫内や戸棚などに放置されたままになっていないかを確認してください。腐敗した食品は匂いが強く、生ゴミ同様にハエをおびき寄せる原因となります。
とくに肉や魚、果物などは腐ると強い腐敗臭を放つため注意が必要です。夏場は腐敗が進むスピードも速く、ゴミ収集の日までに少しでもハエの発生を抑えるため、ゴミ袋の口を縛って密閉するなどの対策を行います。
動物の糞
ペットやネズミなど動物の糞も、ハエが発生する原因となります。
糞に含まれる大腸菌などから危険な感染症を媒介する原因ともなるため、念入りな清掃を行い、ただちに処分してください。
自宅でペットを飼っている方も、こまめに掃除をして室内に糞を残さないようにしましょう。また、自宅の周囲でも犬の糞などが放置されている場合は、ハエをおびき寄せてしまう可能性があるため注意が必要です。
動物の死骸
動物の死骸もたんぱく源が豊富で、ハエが卵を産むのに適した場所です。自宅に死骸が放置される状況は稀ですが、気付かないうちに屋根裏や床下でネズミが死んでいたり、屋外で野生の鳥などの死骸が放置されていたりといったケースがあります。
衛生面でも感染症のリスクがあるため、敷地内外で動物の死骸を発見した場合はマスクやビニール手袋などをして直接触れないように処理が必要です。
また、無理に自分で処理せず専門業者への依頼を検討し、公道の場合は自治体への連絡を行ってください。
連絡先は、各自治体の環境センターや清掃事務所、一般道であれば道路緊急ダイヤル(#9910)などへ連絡します。
ハエが発生したときの対処法
ハエが発生したときの主な対処法は以下の5つです。
- 侵入経路を塞ぐ
- 繁殖の原因になるものを処分する
- 発生源になっている場所を掃除する
- 殺虫剤やハエ取り紙で駆除する
- めんつゆやお酢を使って駆除する
原因を特定して、適切な対処法を選択するのが重要なので、どこがハエの発生源なのかを確認することから始めてください。
侵入経路を塞ぐ
ハエが外部から侵入する可能性を軽減するために、侵入経路を防ぐ対策を行います。たとえば、窓を開ける際は必ず網戸を閉めて隙間を作らないようにするなどです。
ほかにも、エアコンのドレンホース経由で侵入したり、宅配便の段ボールに卵が付着しており、自宅で孵化したりといったケースなども考えられます。
隙間を塞ぐ際は、ホームセンターなどで販売されているモヘアシールや隙間テープを使用しましょう。また、宅配便の段ボールは中の荷物を取り出したあとは屋外などで保管し、ゴミ収集に出します。
ハエはほんの小さな隙間からでも室内に入ってくるため見逃さないよう、窓や扉の各所をチェックしてください。
繁殖の原因になるものを処分する
ハエが繁殖する原因となる生ゴミやペットの糞などは早急に処分します。また、屋外のゴミ箱などに入れてあるゴミ袋にも注意が必要で、フタ付きのゴミ箱でも小さな隙間から侵入して卵を産むおそれがあります。
ゴミ袋の口は縛って内部に入らないよう対策し、自治体のゴミ回収の際に毎回必ず処分しましょう。
発生源になっている場所を掃除する
すき間を塞いでいるのに、コバエが発生し続ける場合は、キレイに清掃してハエが繁殖する原因を取り除いてください。キッチンの生ゴミや室内のペットの糞、床下にネズミの糞や死骸など落ちていないかなどを確認しましょう。
普段見えない場所にハエが卵を産んでいる可能性があるため、普段使用しない場所であっても定期的に確認と清掃を行います。
ゴミや食べカス、糞などを取り除き、ハエの栄養源になるものを残さないようにして清潔な環境を保つのがポイントです。
殺虫剤やハエ取り紙で駆除する
ハエを見かけたら、殺虫剤やハエ取り紙を使って直接駆除するのも有効です。発生源を突き止めて取り除くことも重要ですが、実際にハエを見かけたときは、すでに別の場所に卵を産んで繁殖している可能性があります。
ハエ取り紙は吊しておくと、粘着シートにハエを捕らえるゴキブリホイホイのような製品です。
ハエが壁面などに留まる性質を利用して粘着剤で絡めとる仕組みで、製品によっては誘引剤も使用しないため小さな子どもやペットのいる家庭でも安心して使用できます。
一方で、殺虫剤は殺虫成分のあるスプレーを吹きかけるため、直接ハエを駆除可能です。人体や飲食物にかからないよう注意は必要ですが、即効性が高いのが特徴です。
部屋にハエが発生した場合は、ハエ取り紙と殺虫剤を併用し、繁殖する前に駆除してください。
めんつゆやお酢を使って駆除する
ショウジョウバエなどはめんつゆやお酢が発する甘い匂いが好物なので、トラップを作りおびき寄せることで駆除ができます。
トラップはペットボトルに水とめんつゆを1:1に薄めて入れた後、洗剤を数滴垂らすことで作成できます。台所の三角コーナー付近など、生ゴミが置かれる場所に置くとよいでしょう。
めんつゆトラップにハエが触れると、腹部にある気門の油膜が洗剤に含まれる界面活性剤によって剝がれるため、窒息死させることが可能です。
ただし、めんつゆやお酢を使ったトラップでハエを駆除し、死骸を放置したままにしておくと、別のハエが死骸に卵を産み、かえって繁殖する原因になるため、7日程度で新しいものに交換してください。
ウジ虫が湧いていたときの対処法
ハエがすでに卵を産みつけており、ウジ虫が湧いていたときの対処法は以下のとおりです。
- 熱湯をかけて駆除する
- 洗剤や漂白剤で駆除する
- 防虫剤や殺虫剤で駆除する
- お酢で駆除する
- 珪藻土・石灰・塩で駆除する
熱湯をかけて駆除する
ハエやウジ虫は急激な温度変化に弱いため、発生源に70度以上の熱湯をかけると駆除できます。配管をいためる可能性がある点には注意が必要ですが、薬剤を使わないため小さな子どもやペットなどがいる家庭でも行いやすい対策です。
一般的な配管に流しても問題ない温度は60度~70度程度で、それ以上になると変形や破損のリスクがあります。
駆除後はそのまま放置せずに清掃と乾燥を行い、再度繁殖しないよう対処してください。
洗剤や漂白剤で駆除する
お風呂場や洗面台など、熱湯を流せない場所では洗剤や漂白剤を使用して駆除することが可能です。ウジ虫の駆除方法は以下の手順で、手に漂白剤などがつかないようビニール手袋などをして作業を行ってください。
- 排水溝の蓋を取りゴミ受けに溜まったゴミなどを取り除く。
- 塩素系漂白剤を蓋と排水溝にかけて20分ほど置く
- 水で洗い流して蓋を戻す
汚れが残っているようであれば、スポンジや歯ブラシでキレイにしましょう。また、薬剤を使用するため密閉した空間では使用せず、換気しながら行ってください。
素材によっては色落ちの可能性もあるため、排水溝用専用の製品を使用しましょう。
防虫剤や殺虫剤で駆除する
ドラッグストアやホームセンターなどで販売されている、防虫剤や殺虫剤でハエやウジ虫を駆除できます。
漂白剤などと同様に、気分が悪くなるおそれがあるため換気しながら使用しましょう。特に小さな子どもやペットがいる場合は身体的リスクに十分に注意して使用しましょう。
なお、ハエ用とウジ虫用との殺虫剤は成分が異なるケースがあるため、製品のパッケージなどを確認してください。
市販の殺虫剤・防虫剤には次のようなものがあります。
- スプレータイプ:ハエに直接噴射して駆除するもの、室内で噴射することで空間全体に殺虫効果・防虫効果をもたらすものなどがあります。ハエのほか、羽を持つ虫に広い効果を示す場合が多いです。
- 液剤タイプ:ウジ虫や蚊の幼虫であるボウフラなどの発生源にかけて駆除できる殺虫剤です。同様の効果を持つ殺虫剤を顆粒にしたスティックタイプのものも販売されています。
お酢で駆除する
お酢と水を1:1の割合で混ぜてスプレーボトルに入れ、生ゴミが入ったゴミ袋など直接ウジ虫の発生源にかけることで駆除ができます。
薬剤を使わない安全な駆除方法なので、小さな子どもやペットがいる家庭でも利用可能です。かけ過ぎると袋内の水分量が増えて腐敗が進みやすくなるため、瓶などから直接かけるのではなく、スプレーボトルを使用してください。
また、お酢にはハエを寄せ付けにくくするため、ハエの発生を抑制する効果が期待できます。ただし、お酢自体に匂いがあるため、室内で使う際は使いすぎには注意してください。
酢の種類は一般的な酢だけでなく、黒酢やりんご酢などでも代用できます。
珪藻土・石灰・塩で駆除する
珪藻土・石灰・塩などを使用すると、ウジ虫の体から水分を奪って駆除することが可能です。とくに珪藻土は吸水性が高く、湿気対策としても有効なので、排水溝やゴミ箱の周囲に設置します。
ただし、室内だと撒いた石灰や塩などを清掃する手間もかかるため、屋外でウジ虫を発見した際に使用しましょう。
ウジ虫対策の方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
「部屋の中のウジ虫はどこから湧いている?発生理由と駆除方法を解説」
ハエを発生させないための予防策
ハエを発生させないための予防策を4点紹介します。
- こまめに掃除する
- 食品や生ゴミを放置しない
- 侵入経路になりそうな隙間を塞ぐ
- ハエが嫌う香りで防虫する
ハエは一度大量発生すると、完全に駆除するのが難しくなるため、できるだけ発生しないよう予防するのが重要です。
こまめに掃除する
ゴミや食べこぼしなどはハエの栄養源となり、大量発生する原因になるので、こまめに掃除して清潔な環境を保ちましょう。いくら殺虫剤などで駆除しても、部屋が汚ければ何度もハエが湧いてきます。
以下のような場所にはハエが繁殖しやすいので注意してください
- 台所や風呂場などの水回り
- 生ゴミの入ったポリ袋
- 食べかすペットの糞が落ちている部屋
- 床下や天井裏といったネズミなどの糞や死骸が落ちている場所
気付いたらハエが寄ってくるという方は、まずは室内をきれいに清掃することから始めてください。
食品や生ゴミを放置しない
食品や生ゴミはハエが卵を産みつける原因となるため、放置は厳禁です。特に夏場は腐敗のスピードも速く、臭いにつられてハエが寄ってくるため。密閉できるゴミ箱やゴミ袋の口を縛って対処します。
ゴミ回収のタイミングで必ず出すようにし、室内外にゴミを残さないようにしてください。ゴミが溜まり過ぎて自分での片づけが難しいという場合は、不用品回収業者に清掃やゴミの回収を依頼するのも有効です。
侵入経路になりそうな隙間を塞ぐ
ハエが外部から侵入しないよう、侵入経路を塞いで予防してください。ハエの侵入経路は、以下のようなルートが考えられます。
- 網戸や窓、ドアの隙間
- 窓や玄関ドアの開け閉めのタイミング
- エアコンなどの配管穴
前提として、窓やドアを開けっぱなしにしないよう注意し、ハエが寄ってこないように家の周囲の環境を清潔に保つことが重要です。
ハエが嫌う香りで防虫する
ハエが嫌う香りを活用し、ハエの繁殖を抑制することが可能です。ハエが嫌う香りには「ハッカ油」や「クローブ」などがあります。
ハッカ油でハエ予防のスプレーを使用する際は、以下の分量で作成できます。
- ハッカ油:10滴
- 水:90ml
- 無水エタノール:10ml
上記を混ぜてスプレーボトルなどに入れ、ハエが好む台所周りやお風呂場などに吹きかけておくと、予防効果があるので試してください。
大量発生したハエ・ウジ虫は個人での駆除が難しい
ハエやウジ虫が大量発生してしまうと、個人での駆除が難しくなります。ハエの産卵・孵化のスピードは非常に速く、2週間ほどで成虫になって増殖を繰り返します。
そのため、大量発生した場合は駆除を専門業者に依頼することも検討してください。害虫駆除の専門業者や、不用品回収業者にゴミや不用品ごとまとめて処分してもらうなど、ハエの発生源を根こそぎ取り除きます。
まとめ
部屋にハエがなぜか大量発生している場合は、発生源を特定して取り除くことが重要です。ハエは台所やお風呂場など湿気のある場所を好み、生ゴミやペットの糞などに卵を産みつけます。
孵化してから繁殖するまでのスピードが速いため、見かけた場合はただちに駆除してください。また、日常的な清掃やゴミを放置しないなど、日ごろから予防策を講じてハエが発生しない環境を作るのがポイントです。
一度大量発生してしまうと、個人での駆除が難しくなるため害虫駆除の専門業者や、不用品回収業者への清掃依頼などを検討しましょう。
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