ふと気付いたら、自分の部屋が汚部屋になっていた……「そんなことってあるの!?」と思うかもしれません。
でも、あるんです。
毎日忙しくてストレスが溜まり、片付けはどんどん後回しになり、モノが溜まり、ホコリも溜まっていく……。
溜まるのは毎日少しずつですが、「ちりも積もれば……」で、気がついたらこんなに!? ということになりがちなのです。
なぜ、汚部屋は生まれてしまうのでしょうか。
そして、そこから脱出するには、どうしたらよいのでしょうか。
目次
「お部屋」が「汚部屋」になってしまうのはなぜ?
ゴミや洋服、雑誌などが散らかり、足の踏み場もない汚部屋。
元はきれいだったお部屋が汚部屋になってしまうのには、さまざまな原因が考えられます。
精神的不調
ストレスが溜まったり、うつ病のような状態の人の部屋は、汚部屋になりがちです。
仕事が忙し過ぎたり、大切な人と離別や死別してしまったり、一人暮らしで孤独感を抱える人が、汚部屋の住人になってしまう例は増えています。
気持ちが落ち込み、片付けの気力・体力がなくなって物を捨てられなくなってしまいます。
また、心の隙間を埋めるために買い物依存症になったりして、部屋がモノで埋め尽くされていきます。
現状に慣れてしまう
特に一人暮らしの人は、部屋を他人に見られる機会が少ないため、構わなくなる傾向があります。
しかも、アパートやマンションは外から室内の様子が分かりにくいため、汚部屋リスクは高まります。
「忙しいから片付けの時間がない」「時間ができたら、まとめて掃除する」と自分に言い訳しているうちに、汚部屋での生活を悪いものだと感じなくなっていくのです。
捨てることに罪悪感がある
汚部屋を生む大きな原因の1つに「ものが捨てられない」という心理があります。
モノを捨てることに罪悪感を感じることはありませんか?
子供のころから「物を大切に」と言われて育った人や、両親、祖父母が「もったいない」と口にしていたなど、生まれ育った環境が影響していることもあります。
その結果「捨てる」ことにもったいないと思ったり、罪悪感を感じてモノを捨てられず、汚部屋になってしまうケースは少なくありません。
不要なものが大量にある
断捨離がブームになったのは、実際、人はそんなにたくさんのモノを持たなくても生きていけるからです。
必要最小限のものがあれば生きていけますし、それしかなくても不自由はしないのです。
部屋じゅうに溢れかえっているモノをよくよく見ると、不要なモノではないでしょうか。
「いつか使う」と思っていたもの、使う機会はありましたか?
「痩せたら着る」と思って買ってしまった服、着ていますか?
「昔好きだったCD」、今でも好みは同じですか?
答えがNOなら、それは「不要なもの」です。
これらが部屋にある限り、汚部屋からの脱出は難しいと思われます。
汚部屋は脱出できる!①〜汚部屋のデメリットを知ろう
汚部屋から脱出するきっかけは人それぞれです。
たとえば、汚部屋に暮らすことのデメリットについて知ることも、そのひとつです。
健康に悪影響
掃除をしていない部屋には、ホコリがたまります。
ホコリには有害なアレルゲン物質が多く含まれているため、アレルギーや喘息を引き起こすリスクがあります。
また、モノが多すぎて風通しが悪いために、カビも発生しやすくなります。
カビの菌を吸ってしまうと、こちらも喘息になってしまう可能性があります。
適度な温度と湿度のある汚部屋は、ダニの大好きな環境です。
ダニは、刺されると痒いだけでなく、布団の中などにある死骸を吸うと。やはり呼吸器系に秋影響を及ぼします。
さらに、汚れた部屋で暮らしていると、心身ともに疲れやすくなります。
汚い部屋で疲れ、その疲れのために掃除ができず、ますます部屋が汚れていくという負のスパイラルに陥ってしまうのです。
ろくに片付けていない汚部屋で暮らしていると、体調管理もおろそかになり、どんどん体調が悪くなっていってしまいます。
ネガティブになる
汚部屋で生活すると、肉体面だけでなく、精神面にも悪影響を及ぼします。
何しろ、半端じゃない汚さです。
そんな部屋を見るだけで余計にイライラしたり、「私はダメ人間だ」と落ち込んだりしてしまいます。
そんなことを繰り返すうち、何事にもモチベーションが上がらなくなり、常にだるくて何をするのも億劫になっていきます。
いくら住み慣れた部屋でも、汚部屋は住人からエネルギーを奪うばかりです。
汚れた部屋からは、ネガティブな感情しか生まれません。
無駄が増える
汚部屋にはモノがあふれ返っているので、どこに何があるのか分からなくなってしまうこともしばしばです。
使いたいときに見つからないために、毎回、探すのに時間をかけていては、本当に人生の無駄遣いです。
そして、探しても見つけられず、部屋のどこかにあると分かっていながら、同じものを購入せざるを得なくなることも少なくありません。
これこそ、時間とお金の無駄の最たるものではないでしょうか。
社会的に孤立しがちになる
汚部屋には、恥ずかしくて人を招くことができません。
一人暮らしで、周りの人との接触が減っていくと、いつしか社会的に孤立してしまうことも考えられます。
孤独死する高齢者には、汚部屋やゴミ屋敷の住人も少なくありません。
気分が落ち込む上、部屋が汚いために人にも会いたくなくなってしまう、汚部屋にはそんなワナがあるのです。
まさしく、汚部屋にはデメリットしかありません。
毎日、何気なく吸っている部屋の空気が健康を蝕んでいくと考えれば、重い腰も上がるのではないでしょうか。
汚部屋は脱出できる!②〜汚部屋脱出のメリットを知ろう
汚部屋には、デメリットしかありません。
だからこそ、汚部屋を脱出できれば、毎日が劇的に変わります。
汚部屋では、汚いところ、汚れていることに意識がいきがちです。
そのため、「片付けなきゃ」「でも面倒」と、知らず知らずネガティブな思考になってしまいます。
また、部屋にモノがあり過ぎるため、そちらにが目に入って、意識がいきがちです。
でも、片付いた部屋では余分なものが目に入らないので、部屋のことをあまり意識しなくなります。
自然にポジティブになり、楽しいことを考えられるようになっていきます。
汚部屋によるホコリやダニ、カビ、だるさとも無縁です。
汚部屋を脱出して、心身ともに健康になりましょう。
汚部屋脱出大作戦! 片付けの鉄則とは
汚部屋脱出を誓ったはいいけれど、我ながらすごい部屋……。
汚部屋は、一体どうやって片付ければいいのでしょう。
とにかく、どんどん捨てる
汚部屋には、不要なものがたくさんあります。
まずは「明らかにゴミであるもの」を捨てましょう。
以下のように、何でもかまいません。
- お菓子の空き袋
- ペットボトル
- 古新聞
- 傷んだ野菜
とにかく、何かゴミを捨ててみましょう。
少しずつ捨てていくうちに、ゴミが減っていることを実感できるはずです。
そうなれば、勢いがついてやる気が出てきます。
モノを仕分ける
部屋にあるゴミを捨て終わったら、残っているモノを、要・不要に仕分けます。
このときに大切なのが、「現時点で」必要な物かどうかで判断するということです。
以前使っていたとか、今後、使うかもしれないということは考える必要はありません。
それを始めると、結局、何も捨てられないことになってしまいます。
また必要になったら、そのとき買えばいいのです。
思い切ってどんどん捨てましょう。
モノの定位置を決める
ゴミがあらかた片付いたら、必要なモノの置き場所を決めましょう。
モノが散らかるのは、物を出したり使ったりしたあと、定位置に戻さないからです。
エアコンのスイッチを入れたら、リモコンを放っておかずに、決まった場所へ戻しましょう。
水を飲んだら、コップ置きっぱなしにせず、洗って食器棚へ戻しましょう。
モノの定位置を決め、使ったあと戻す習慣がつけば、部屋は散らからなくなります。
床にモノを置かない
特に、ローテーブルなど低い位置で生活をしている人に多いのですが、つい床にモノを置いていませんか?
何も物が置かれていない床には、モノを置きにくいものです。
逆に、すでに置いてあると、「もう1つくらい、いいや」と、床にモノを置くことに抵抗を感じにくくなります。
こうして、足の踏み場がなくなっていくのです。
二度と汚部屋に戻らないためには「床には物を置かない」と決め、実行しましょう。
ゴミ出しを習慣づける
ほとんどのゴミはもうないはずなので、今後は週に1回でもゴミを出す習慣をつけましょう。
特に、可燃ゴミに分別されるものは、生ゴミなど害虫の発生源となるものも含まれています。
週1回、可燃ゴミを捨てる習慣をつければ、少なくとも害虫や悪臭は発生しなくなります。
ときどき人を招く
コロナ禍もやや落ち着き、人との会食もできるようになりました。
部屋がきれいになれば、人を招いて楽しい時間を過ごすことができます。
きれいになったキッチンで美味しいお茶を淹れて、片付いた部屋で心ゆくまでおしゃべりを楽しみましょう。
頻繁でなくてもいいので、人が来る機会を作るようにすれば、きれいな部屋を保つことに繋がりますよ。
まとめ
汚部屋になってしまったら、脱出は難しい?
いいえ、そんなことはありません。
「ゴミを集めて捨てる」をひたすら繰り返せば、汚部屋は必ず脱出できます。
自分ではどうしてもできない人は、お掃除のプロに依頼する手もあります。
汚部屋で暗く不健康に暮らし続けるか、きれいな部屋で健康に生活するか、すべては自分の気持ちと覚悟次第なのです。