ゴミ部屋に住む人の心理は第三者には分からないものですが、うつ病になるとゴミ屋敷・ゴミ部屋になってしまうという説があります。
なぜあそこまで汚くなってしまうのか、ゴミ部屋の中でどのように生活を送っているのか、改善する気はないのか、そしてそれらはうつ病の影響なのでしょうか?
様々な疑問があるかと思いますが、実際にゴミ屋敷・ゴミ部屋で生活を送っている人の心理は様々です。
そこで、ゴミ部屋に住む人々の心理について、様々なパターンからご紹介しましょう。
目次
ゴミ屋敷とうつ病との関連性
ゴミ屋敷・ゴミ部屋住人は、うつ病など精神状態が悪い、心理的に追い詰められているといった理由でゴミ部屋になってしまうのではと推理する方もいるかもしれませんが、実はその答えは「人それぞれ」としか言えません。
そのため、心理・精神状態も様々です。
ストレスで部屋がゴミ部屋になることもある
ゴミ部屋にしてしまう心理は様々ですが、ストレスにてゴミ部屋にしてしまう人がいるのは事実です。
仕事、人間関係だけではなく、趣味でも思うようにいかなかったり失敗が続かなくなったりすれば、ストレスは蓄積されてしまうものです。
ストレスは正常な判断力を損ねることもありますので、部屋が汚い状態でも気にしない心理となったり、むしろ汚い状態の部屋がストレス解消になったりする人もいます。
ゴミ屋敷がうつ病を加速させる
うつ病が原因でゴミ屋敷になるという話がある一方で、ゴミ屋敷がうつ病を加速させる原因になるという見方もあります。
外出先から自宅に戻ったらゴミが散乱していて、精神状態が不安定になるからです。
一見矛盾しているように感じますが、ゴミ屋敷の住民すべてが「その状態に慣れている」「ゴミが散乱した状態が落ち着く」というわけではありません。
「自宅がきれいな状態なら落ち着くのに」「どうして自分は片付けられないのだろう」などと考え、ストレスになってうつ病を加速させてしまいます。
うつ病とは
厚生労働省「みんなのメンタルヘルス 総合サイト」によれば、うつ病とは、「精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態」「うつ病になると、ものの見方や考え方が否定的になります。」と説明されています。
「一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている」場合は、うつ病の可能性があるということです。
うつ病の原因
同サイトによれば、「発症の原因は正確にはよくわかっていませんが、感情や意欲を司る脳の働きに何らかの不調が生じているものと考えられ」とあり、うつ病の背景には、「精神的ストレスや身体的ストレスなどが指摘されることが多いですが、辛い体験や悲しい出来事のみならず、結婚や進学、就職、引越しなどといった嬉しい出来事の後にも発症することがあります」と説明されています。
ゴミ屋敷がうつ病を加速させる原因は、この辺りにあるといえます。自宅がゴミ屋敷状態であることに強い精神的ストレスを感じ、うつ病を悪化させてしまうのです。
そして、うつ病以外にも、統合失調症、ADHD、強迫性障害、高齢者の場合には認知症といった精神疾患によってゴミ部屋となるケースもあります。
※うつ病とは 厚生労働省WEBサイトの解説
うつ病以外のゴミ屋敷化しやすい精神疾患
うつ病以外にもゴミ屋敷化しやすい精神疾患がいくつかあり、その主な例が以下の5つです。
- ためこみ症
- 統合失調症
- 買い物依存症
- 認知症
- セルフネグレクト
それぞれの特徴やゴミ屋敷化してしまう原因・経緯などを確認していきましょう。
ためこみ症
ためこみ症とは、簡単に解説するとさまざまなものをためこんでしまう症状のことです。
このようなことは多くの人で見られますが、特に以下のような特徴が確認できる場合はためこみ症の可能性が高いでしょう。
- さまざまな物を大量にためこむ
- 整理整頓ができない
- 所有物への執着心が強い
空き箱や空き瓶のようなゴミと判断できるようなものでも大量にためこみ、捨てようとすると怒ってけんかになってしまうような状態はためこみ症かもしれません。
集めている本人はそれらが必要なものと考えているため捨てるという判断ができず、ためこんでしまってゴミ屋敷化します。
統合失調症
統合失調症とは日常生活にあふれる多くの情報・刺激への対応が困難になり、気持ち・考えがまとまりにくい精神状態に陥る疾患です。
統合失調症には陽性と陰性の2種類の症状がありますが、そのなかでもゴミ屋敷化と関連性がありそうなものとして以下があげられます。
陽性 | ・集中力低下による注意力散漫 ・頭に多くの考えが浮かぶことによる混乱状態 |
陰性 | ・無気力による意欲低下 ・自分の殻に閉じこもる引きこもり |
自宅の片付けをしていてもさまざまな物が気になり始め、手が止まってしまったり片付けていたことを忘れてしまったりするので片付けが進みません。
また「どうして片付けられないのだろう」「ゴミ屋敷化してしまった」などと自分を責めてからに閉じこもり、負の感情があふれ出すことで無気力になって片付けようという意欲が低下してしまいます。
買い物依存症
買い物依存症とは、ストレスや精神的苦痛を買い物で解消したり癒したりしようとする心の病です。代表的な症状として、以下のような特徴があげられます。
- 買い物欲求が抑えられない
- 気分を高揚させるために買い物をする
- 計画性のない買い物が多い
- 部屋・自宅に未開封のものがあふれている
買い物の目的はストレス発散や不安定解消などにあり、必要性や「欲しい」という感情によるものではありません。
そのため購入したら満足してしまい、部屋・自宅には未開封のものが散乱してゴミ屋敷と化してしまいます。
認知症
認知症とは記憶・思考などの認知機能低下が6カ月以上確認でき、日常生活に支障をきたす状態のことです。
例えばゴミ収集日を忘れたり、ゴミ出しそのものを失念したりする行動があげられます。
さらに自宅にストックがあることを忘れて新しいものを購入することもあります。
このようなことが日常的に繰り返し起こることで自宅はさまざまなものであふれかえり、ゴミ屋敷となってしまうのです。
セルフネグレクト
セルフネグレクトとは、自分自身の世話を放棄することを指します。
自分の身の回りのことをすべて放棄してしまうため、生活スペースを清潔に保つ意識・行動が見られず、部屋・自宅の片付けもしません。
自宅のいたるところにゴミが散乱していても不快に思わず、紙くずや空き瓶・空き缶などが増え続けてしまいます。
セルフネグレクトに陥ると客観視が難しくなり、家族・親族が自宅の片付けを申し出ても「必要ない」「困っていない」などと断り、状態が悪化してゴミ屋敷化してしまうのです。
うつ病の方がゴミ屋敷を放置するリスク
うつ病の方がゴミ屋敷を放置すると、以下のようなリスクが高まります。
- 強いストレス
- 清潔感がなくなり孤独
- 害虫・害獣の発生
- 火災の危険
それぞれのリスクについて詳しくみていきましょう。
ゴミ屋敷暮らしで強いストレスを感じる
「ゴミ屋敷がうつ病を加速させる」の項目でも解説しましたが、ゴミ屋敷暮らしは住人に強いストレスを与えます。
うつ病の原因の一つに精神的なストレスがあげられ、ゴミ屋敷暮らしが長引くと強いストレスにさらされ続けることになるのでうつ病が悪化してしまうのです。
うつ病が悪化すると自宅を片付ける意欲・気力が著しく低下し、ゴミ屋敷化がさらに進んでしまいます。
「ゴミ屋敷の悪化」→「強いストレス」→「うつ病の悪化」という負のスパイラルから抜け出せず、自宅の片付けもうつ病の治療も困難になっていくでしょう。
清潔感がなくなり、孤独になっていく
ゴミ屋敷化が進むことで清潔感がなくなる点も、うつ病を悪化させるリスクといえます。
床一面にゴミや不用品が散乱しているゴミ屋敷に、親しい友人知人を招くことは困難です。
また家族・親族も訪問しても「清潔感がない」「落ち着かない」などの理由から、自然と足が遠のいてしまうこともあります。
自宅に訪問者が来なくなることで強い孤独感を感じ、その孤独感がストレスになってうつ病が悪化してしまいます。
害虫や害獣が発生しやすくなる
ゴミ屋敷は放置すると、害虫・害獣の発生リスクを高めるので早めに対処してください。
ゴミ屋敷に散乱するゴミの中には食べ残しや飲み残しもあり、これが害虫の温床になります。すると害虫を餌とする害獣がゴミ屋敷に集まり、やがて寝床として住み着いてしまうのです。
害獣の糞尿は新たな害虫の温床となり、家屋を著しく劣化させる原因にもなります。
喘息・蕁麻疹などのアレルギーだけではなく、劣化による家屋倒壊のリスクも高まるのでゴミ屋敷を放置することはおすすめしません。
ゴミ屋敷は火災の危険が増す
ゴミ屋敷は火災の危険度が増す点も、リスクとしてあげられます。
自宅に散乱するゴミの中には紙などの燃えやすいものも多く、一度火が出ると瞬く間に燃え広がってしまうので危険です。
またゴミ屋敷は掃除が行き届いていないためホコリが多く、コンセントとプラグ部分に溜まることでトラッキング火災が発生する恐れがあります。
住人が火を使っていなくてもこのようなホコリが原因で発火する可能性は高く、ゴミ屋敷を放置することは危険といえるでしょう。
うつ病とゴミ屋敷を解消する方法
うつ病とゴミ屋敷を解消するには、以下のような方法がおすすめです。
- 少しずつ自分で片付ける
- 家族・友人に頼む
- 専門業者を利用する
- 医療機関を受診する
それぞれの解消方法を確認していきましょう。
少しずつ自分でゴミ屋敷を片付ける
少しずつ自分でゴミ屋敷を片付けることで、自宅がきれいになるだけではなくうつ病も解消されていくでしょう。「自分でゴミ屋敷を片付けた」という達成感や満足感が得られるからです。
ゴミ屋敷に住む人の中には、「自分でこのような状態にしてしまった」と自己嫌悪に陥っている人も少なくありません。自分を責め続けることで心の健康状態が良好に保てなくなり、うつ病が発症したり悪化したりするのです。
少しずつでも自分でゴミ屋敷を片付ければ、自宅は目に見えてきれいになるので達成感が得られます。「ゴミ屋敷を自分できれいに片付けた」という自己肯定感も同時に得られるので、うつ病も改善していくでしょう。
家族や友人に片付けを頼む
家族・友人に片付けを依頼することもひとつの方法です。
ゴミ屋敷の状態によっては、自分だけでは片付けが困難な場合もあります。その場合は家族・友人に片付けを手伝って欲しいと依頼してください。
誰かと協力して片付けることで一人での作業よりもスムーズに進み、短時間できれいになるだけでなく、家族と一緒に片付けをすれば思い出話に花が咲いtいて楽しく作業できます。
自宅をきれいに片付けたというだけではなく、誰かと会話をしながら作業を進めることでもうつ病が改善されていくのでおすすめです。
ゴミ屋敷片付け専門業者を利用する
「家族や友人への依頼が難しい」「一人ではとても片付けきれない」といった場合は、ゴミ屋敷片付け業者を利用してください。
無理をして片付けようとしても遅々として作業が進まず、「どうして手早く片付けられないのか」「どうしてこんな状態になるまで放置してしまったのか」などと自分を責めてうつ病が悪化する可能性も否定できません。
ゴミ屋敷片付け専門業者は片付けのプロなので、短時間で作業を完了させるノウハウを熟知しています。
またハウスクリーニングや害虫駆除などのオプションサービスも充実しており、片付けだけではなく自宅を住める状態にしてくれるので手間が省けるでしょう。
専門業者は数多く存在するので、作業内容・料金・オプションサービスなどを細かくチェックして希望に沿ったところに依頼してください。
医療機関を受診する
医療機関を受診することも、重要な解消方法です。
自宅がきれいな状態になったとしても、うつ病が改善されていなければ再びゴミ屋敷になるリスクがあります。
うつ病を発症する要因は人それぞれであり、ゴミ屋敷が原因とは言い切れません。
自宅をきれいに片付けることも大切ですが、うつ病の原因を明確にして治療することも必要です。
再びゴミ屋敷化してしまわないようにするためにも、一度医療機関を受診してみてください。
うつ病とゴミ屋敷の関係まとめ
ゴミ屋敷とうつ病の因果関係はいくつか報告されていますが、どちらが先かというところまでは明確になっていません。
しかしこの2つに関連性があることは確かであり、並行して対応していく必要があります。
うつ病の可能性があり、自宅がゴミ屋敷化している場合は、片付けとともに専門の医療機関で診察を受けてください。
専門医の診断・治療を受けることで心の負担が軽くなり、ゴミ屋敷化が改善される可能性もあります。
それと並行してゴミ屋敷の片付けが困難な場合は、専門の業者に依頼してください。心身ともに負担が軽減され、気持ち的にも軽くなるでしょう。
やる気が出ない片付けはゴミ屋敷バスター七福神にお任せください
ゴミ屋敷の状態によっては、一人または親族での片付けが困難な場合もあるでしょう。やる気が出ないときに無理やり片付けようとしても作業は進まず、ゴミ屋敷化が悪化してしまう可能性も否めません。
やる気が出ない片付けはゴミ屋敷バスター七福神にお任せください。専門の知識・ノウハウを持ったスタッフが短時間で自宅をきれいな状態にします。オプションサービスも充実しており、ハウスクリーニング・丸ごと清掃サービスなども可能です。
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