コロナ禍で深刻化しているのが買い物依存症です。
在宅勤務する人が増え、ネット通販で買い物する機会も以前より格段に増えています。
そのことで、仕事や家庭内でのストレスのはけ口として買い物を繰り返してしまう人が増えているのです。
買い物を続ければ、必要以上に家の中にものが増えて生活空間を圧迫していきます。
やがてはゴミ屋敷と呼ばれるほど、家が不用品で溢れた状態になっていく可能性もあります。
ゴミ屋敷も、買い物依存症もストレスや心の病が大きく関係していると言われており、誰にでも起こりうる可能性がある問題です。
徐々に買い物の数が増え、不用品の数が増え、ゴミ屋敷化していきます。
そのため、普段から買い物依存症、ひいてはゴミ屋敷にならないための心がけが大切です。
この記事ではゴミ屋敷を作り出す原因として深く関係している「買い物依存症」についてその特徴や予防・対策方法を詳しく解説していきます。
目次
買い物依存症とは?
買い物依存症は、ただの「買い物好き」ではありません。
読んで字の如く、買い物をすることに依存した精神状態のことを指し、精神疾患の一つとして捉えられています。
買い物をすると買ったことへの満足感や幸福感から一時的に気分が高揚し、嫌なことが忘れられるという思いから、買い物を続けてしまうのです。
そのうち、欲しいから買うのではなく、買うことで得られる満足感を得たいがために買い物を続けるようになります。
強い購買欲求に駆り立てられて買うため、中には借金を繰り返したり、自己破産に陥ったりするケースもあります。
買い物依存症の特徴
買い物がしたいという強い欲求を抑えられないこと以外に、買い物依存症に表れる特徴はどのようなものがあるのでしょうか。
買い物依存症に見られる代表的な症状の特徴をまとめました。
買い物依存症の特徴①買い物のことで常に頭がいっぱいになる
買い物依存症になると四六時中買い物のことを考えているため、家事が手につかない、仕事に集中できないなどの症状が表れます。
今の時代、ネットや携帯で簡単に買い物ができることから、常に通販サイトをチェックしてしまうことも特徴の一つです。
買い物依存症の特徴②衝動的に買いたい欲求が抑えられない
買い物依存症になると、衝動的に買いたい欲求が抑えられなくなります。
その際、その買いたい物が自分の生活に必要であるかないかは関係ありません。
また、借金があり返済に困っていようと後先考えずに購入してしまう傾向にあります。
買い物依存症の特徴③買ったものには興味がわかない
買い物依存症は買い物することでストレスを発散させ、幸福感や高揚感を味わっています。
そのため、「買う」という行為に依存性があるだけで購入した物にはあまり執着しません。
そのため、以前購入したことがあるにもかかわらず、購入したことを忘れ、同じ商品を何回も買ってしまうこともあります。
買い物依存症の特徴④買い物をしないと不安になる
一度買い物依存症になると、毎日何かしら買い物をしないと不安すら感じるようになります。
その他、イライラしたり、強い孤独感を感じたり、眠れなくなったりなどの症状が表れることもあります。
買い物依存症の特徴⑤徐々に大きな買い物をするようになる
誰もがすぐに買い物依存症になるわけではありません。
最初は小さな買い物や旅行の計画など、自分へのご褒美程度に買い物するようになり、やがてそれがエスカレートしていき徐々に大きな買い物へと発展していきます。
買い物依存症の特徴⑥買い物した後には罪悪感を感じる
買い物依存症の人は買いたいという強い衝動にかられ買い物を繰り返します。
ですが、買い物した後には罪悪感を感じるという特徴があります。
なぜ自分は買い物を止められないのだろう、支払いのことを考えると不安でいっぱいになる、と思いながらも買い物をやめられない状態になります。
買い物依存症の特徴⑦高級ブランド品を欲しがる
買い物依存症には劣等感や虚栄心が強い人が多いです。
人から賞賛されたい、よく見られたいという思いからブランドものや高級カバン、高級腕時計や高級車をお金がなくても手に入れようとしがちです。
買い物依存症に陥りやすい人の特徴
買い物依存症に陥りやすい人の特徴をまとめました。
- 性格がとても真面目
- 強い責任感から途中で投げ出すことは許されないと思っている
- 自分の身なりを整えることで人からよく見られたいと思っている
- 買い物をする量や回数、使う金額が大きくなってきた
- 買い物をすると自尊心が満たされる
買い物依存症になりやすい人は基本的に根が真面目な人が多いと言われています。
真面目であるが故にストレスをためやすく、その発散方法として買い物依存症となってしまうのです。
買い物依存症がゴミ屋敷を生む?
買い物依存症は買うときには強い欲求を感じているものの、購入した商品にはあまり強い関心がありません。
以前買ったことを忘れて同じ商品を何度も購入してしまうこともあります。
そのため、家の玄関にはネット通販で購入して届いた段ボールがそのまま何十箱と積み上げられている、という状態になる家庭も珍しくありません。
そのような状態が長く続けば、ゴミ屋敷と呼ばれる不用品で家の中がいっぱいになり、足の踏み場もないような状態にまで陥る可能性があるのです。
買い物依存症にならないために
買い物依存症となる大きな原因の一つはストレスと言われています。
仕事のストレスや家庭内でのストレス、人間関係におけるストレスなど、ストレスを長く感じ続けた挙句にそのはけ口として、買い物を繰り返してしまう傾向にあります。
買い物依存症にならないようにするためにはストレスをこまめに発散させることが大切です。
適度な運動や、十分な睡眠・休息をとることも買い物依存症を防ぐ予防に繋がります。
また、人と会って話して、たくさん笑うことでもストレスはかなり軽減されます。
買い物依存症になってしまったらどう対策する?
ひとたび買い物依存症になると自力で正常な精神状態に戻ることは難しいです。
そのため、医師や専門家に一度相談してみるのが良いでしょう。
症状によっては薬の服用やカウンセリングなどを併用することもあります。
まとめ
この記事ではゴミ屋敷を作り出す原因として深く関係している「買い物依存症」についてその特徴や予防・対策方法を解説しました。
買い物依存症は、ある日突然なるわけではありません。
日々の生活の中で感じるストレスや不安、孤独などが蓄積していった果てに、そのはけ口として買い物を繰り返してしまうのです。
買い物依存症は心の問題と密接に関係しています。
普段からこまめにストレスを解消させていくことを心がけましょう。
適度な運動をとることや十分な休息・睡眠を心がけ、ストレスをためないようにすることが大切です。