近年、ゴミ屋敷が社会問題化し、周辺住民や環境に悪影響を及ぼすことが少なくありません。
こういった状況を解決すべく、行政代執行といった形で多くの自治体が動いています。
しかし、実際のところ行政代執行は費用やそれに行き着くまでの手間など課題が山積しているという状況です。
今回はその費用と手間について説明していきます。
費用:数十万~百万円以上
まず個人が業者に依頼した場合と行政代執行の場合の流れに大きな違いがあります。
通常の場合
行政代執行の場合
図のように行政代執行の場合は、行政が清掃作業費を立て替えておき、終了後に代執行を受けた個人に請求するといった形です。
もし納付しない場合には、国税滞納と同様に強制徴収が可能であると定められています。
つまり、一度行政代執行を行われてしまうと、多額の請求がきてしまう恐れがあるということです。
行政代執行とはただ個人と業者との間に入るというわけではないので注意が必要なのです。
行政代執行はすぐにはできない
ゴミ屋敷といえども、他人にとってはゴミにしか見えなくとも住んでいる人にとっては財産であるため、周辺住民の苦情を受けたとしても、すぐに行政代執行に移せず、再三に渡る指導や勧告を行う必要があるのです。
またゴミ屋敷の問題は住人の鬱病や認知症、セルフネグレクトなど精神的な原因の場合も多く、単に片付けただけでは根本的な解決にはならないのです。
そこで行政の中には、精神的なケアや医療、福祉の面からのゴミ屋敷対策に取り組み始めている自治体も出てきております。
一番はゴミ屋敷にならない・しないことですが、そこには様々な要因が隠れており、100%未然に防ぐことはできないかもしれません。
もし自分や身内などがゴミ屋敷なってしまっているのなら、行政代執行へ移される前に自信や業者へ依頼するなどして対処することをオススメします。
またそれに合わせてメンタルケアを行うことが脱ゴミ屋敷生活への近道なのです。