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珪藻土マットの正しい捨て方とは?処分する際の注意点について

珪藻土(けいそうど)とは

今や、ホームセンターやインターネットでもいろいろな珪藻土製品が販売されています。

バスマットやコースター、傘置き、湿気取りなど、いろいろな商品があり、どれも私たちの暮らしを快適にしてくれるアイテムばかりです。

しかし、珪藻土は永久的に使えるものではなく、寿命があります。

使用しなくなった珪藻土製品は、正しい方法で処分することが重要です。

この記事では、珪藻土の正しい捨て方や、自治体ごとの処分ルールについても詳しく解説します

珪藻土製品は「石綿(アスベス)」を含んでいないか確認を

珪藻土製品は「石綿(アスベスト)」を含んでいないか確認を

2009年に珪藻土商品専門を創立したある左官屋さんが開発・製造した珪藻土マットは、次第にテレビなどのマスコミでも取り上げられるようになり、人気商品になりました。

しかし2020年12月、厚生労働省が一部の珪藻土マットにもアスベストが含まれていることを発表します。これを受け、珪藻土マットの製造・販売していたメーカーは自主回収を余儀なくされました。

ここでは、アスベストがもたらす健康被害やアスベストを含む珪藻土マットを製造・販売していたメーカー(一部)などを解説・紹介します。

アスベストとは?どんな害があるの?

アスベストは、自然界でできる鉱物繊維で「いしわた」「せきめん」とも呼ばれています。熱・酸・アルカリに強い耐久性があり、丈夫であるという特性から建材・自動車の摩擦材などに幅広く使用されてきました。

しかし飛散したアスベストを吸い込んでしまうと健康被害が発症することがわかり、1975年からは使用が原則禁止されています。そのアスベストが原因で発症する主な病気は以下の通りです。

病名症状・原因・潜伏期間など
アスベスト(石綿)肺・肺が線維化する病気
・アスベストの粉塵を10年以上吸入した人に発症するといわれている
・アスベスト粉塵の吸引がなくなった後も進行することがある
・潜伏期間は15~20年
肺がん・アスベストが肺がんを発症させるメカニズムについては不明
・アスベストの粉塵を吸い込んだ量が多いほど発症率が高くなるといわれている
・潜伏期間は15~40年
悪性中脾腫・胸膜・腹膜・心膜などにできる悪性腫瘍
・若い時期にアスベストを吸い込むと発症率が高くなるといわれている
・潜伏期間は20~50年
(参考:アスベスト(石綿)に関するQ&A|厚生労働省

アスベスト含有の製品の販売を発表したメーカー

  • 株式会社堀木工所
  • サントリースピリッツ株式会社
  • 株式会社カインズ
  • 株式会社ニトリホールディングス
  • 不二貿易株式会社
  • 株式会社ヤマダ電機
  • ダイレックス株式会社
  • 株式会社グッディ 
  • エイベクト株式会社

※上記のメーカーは一部です

騒動後は、アスベスト含有の可能性がある珪藻土製品を、各メーカーが回収に対応しました。

また、現在流通している珪藻土製品に、アスベストが含まれているものはありませんので、上記メーカーの商品も安心して購入できます。

もしご自宅にある珪藻土製品が回収対象となっていた場合は、各メーカーの問い合わせ先へ連絡を入れましょう。

珪藻土マットを捨てるときの注意点

珪藻土マットを捨てるときの注意点

珪藻土マットのなかにはアスベストが含まれているものもあるため、捨てる際には注意しなければいけません。

また、自治体のなかには珪藻土製品の受け入れを行っていないところもあり、捨てる際には事前確認が必要です。

珪藻土製品全般を捨てる際の注意点や各自治体の受け入れ状況などについて解説するので、参考にしてください。

珪藻土製品は「削らない」「割らない」

もし、家にある珪藻土製品にアスベストが含まれていた場合は、慎重に処分する必要があります。

ですが、仮にアスベストが含まれていたとしても、通常使用する分には身体に悪影響を恐れはありません。

1点注意しておきたいのは、「アスベストを飛散させない」ということです。

珪藻土の表面をやすりで削り取ったり、割ったりした場合は、アスベストが飛散し、健康に悪影響を及ぼす可能性があります

そのため、吸水力を上げるために珪藻土マットの表面をやすりで削ることは、控えておきましょう。

まずは、処分前にご自宅の珪藻土製品が、アスベスト含有品ではないことを確認しましょう。

対象製品ではないことが分かっても、珪藻土を削ったり割ったりすることはせず、自治体のルールに沿って処分することが重要です。

珪藻土の収集を受け付けていない自治体も

珪藻土製品のアスベスト混入問題から1年以上経った今でも、ゴミ処理センターやリサイクルセンターでの受け入れを取りやめている自治体もあります

一部再開している地域もありますが、対応はバラバラです。

アスベストは飛散すると、人体に悪影響を及ぼす可能性があることから、ゴミとしての扱いも慎重になっています。

珪藻土の処分方法について迷ったら、自治体の窓口へ直接確認するのが確実です。

【東京都品川区】

東京都品川区では厚生労働省の発表を受けて、珪藻土等製品の詳しい捨て方をホームページにて公開しています。

  1. 厚生労働省の「石綿(アスベスト)を含む流通製品の情報について」を参考にし、対象製品はメーカー・販売店に問い合わせる
  2. 対象商品は、決してごみとして捨てない
  3. 厚生労働省発表の対象製品については、削ったり割ったりしない

また、対象製品ではない珪藻土製品についての捨て方は以下の通りです。

  • ・一辺が30cm以下の珪藻土製品は「陶器・ガラス・金属ごみ」
  • ・一辺が30cmを超える珪藻土製品は「粗大ごみ」

参照元:品川区

【東京都江東区】

東京都江戸川区では、現在アスベストを含む製品のゴミ収集については公式サイトに掲載されていません。

ただし、2022年8月に「アスベストに関する法律等について」が公表されており、ここでは建築資材についてのみですが、厳しい規制が設けられています。

また、関連リンクとして厚生労働省の「アスベスト(石綿)情報」へのリンクが張られ、このリンク先ではアスベストを含む製品についての情報が確認可能です。

これらのことから、東京都江戸川区ではアスベストを含む製品のごみ収集については行っていないと考えたほうが良いでしょう。廃棄しなければならない製品が出た場合は、直接市役所に問い合わせをしてみてください。

このことから、アスベストを含む珪藻土等製品についても、ゴミ回収は行っていないと考えたほうが良いでしょう。

参照元:江東区

【埼玉県さいたま市】

埼玉県さいたま市では、アスベストが含まれている珪藻土製品についてメーカー・販売者に問い合わせをして回収してもらうように定めています。

ただし、メーカー・販売元が不明または回収対象外のアスベストを含む珪藻土等製品については、環境センターで回収可能です。ただし、以下の点に注意してください。

確認事項詳細
搬入先・西部環境センター
・クリーンセンター大崎
・桜環境センター
搬入時間・月~金-8:30~12:00、13:00~16:30
・土曜日-8:30~12:00
注意事項・ビニール袋を二重にしてしっかり封をする
・さいたま市在住の方に限る(住所がわかるものを持参)
・搬入量の総合計が100kg未満の場合は無料
参考元:さいたま市

珪藻土マットの捨て方

使わなくなった珪藻土製品の処分方法は、市町村によって違いがあります。

珪藻土製品のアスベスト含有事件後は、各自治体の珪藻土製品の取り扱いも慎重になっています。

そのため、珪藻土製品を処分する場合は、各自治体のゴミ出しルールに従いましょう。

詳しい処分方法や手続きについては、各自治体の公式ホームページから確認すると良いです。

ここでは、「アスベストを含有していない珪藻土製品」の処分方法をご紹介します。

珪藻土マットは「燃えないゴミ」または「陶器類」

各自治体の回収方法を見てみると、「燃えないゴミ」「陶器類」の品目に該当する地域が多いです。

コースターや、インテリアとして置く湿気取り、珪藻土スプーン、珪藻土キューブなどの小さなキッチンアイテムは、「燃えないゴミ」「陶器」の回収日にゴミとして出せます。

ただし、珪藻土製品の回収方法については、地域によって細かく違いがあるようです。

山口県岩国市では、公式ホームページ上で、珪藻土製品を処分する際の対応について、次のような記載がありました。

〈市の定期収集に出す〉

  1. 珪藻土製品だけを市指定の「不燃性ゴミ袋(緑色)」に入れ、しっかりと袋に封をする
  2. マジックペン等でゴミ袋に「ケイソウ土」と書く
  3. 〔陶磁器およびガラス類〕の収集日の午前6時から8時までに、地域で決められた収集場所に出す

※収集時の飛散防止のため、できるだけは損しないよう取り扱うこと。

※万が一破損した場合は、袋を二重に包んで出すなどして対応する。

※分解等は絶対に行わないこと。

参照元:岩国市

このように、珪藻土の取り扱いについてはかなり慎重になっています。

基本的には自治体のルールに沿いますが、アスベスト含有品ではなくても、割ったり破損したりするのはNGです。

そのままゴミとして出すのではなく、袋に包んでテープで封をするのが適切です。

サイズが大きい珪藻土マットは「粗大ゴミ」

ただし、珪藻土バスマットなどサイズが大きなものは、粗大ゴミ扱いになる場合もあります。一般的には一辺が30cmを超えるなど、大きさに条件を設けている自治体が多いでしょう。

粗大ゴミの場合、回収の申込受付やリサイクル券の購入などの手続きが必要です。

ただし、粗大ゴミの定義も自治体によって違いがあります。

お手持ちの珪藻土製品が何ゴミに該当するのか、自治体の公式サイトや電話で確認しておきましょう。

メーカーや販売店の回収を利用

一部のメーカー・販売店では、不要になった珪藻土マットの回収を行っています。ただし、メーカー・販売店に回収を依頼する際には、以下の点を確認してください。

  • ・アスベストが含まれていない珪藻土マットの回収可否
  • ・有料・無料
  • ・レシートの有無

珪藻土マットの回収を行っているメーカー・販売店のなかには、アスベストを含む製品のみを対象としているところもあります。

また、アスベストを含まない珪藻土マットの回収を行う場合、有料のところもあるので注意が必要です。

珪藻土マット回収を利用する際には、レシート・領収書といった購入履歴がわかるものが必要なケースもあります。これらの有無についても確認しておきましょう。

リサイクルショップの買取を利用

リサイクルショップに買取依頼することも、珪藻土マットの処理方法としておすすめです。

不要になった珪藻土マットをリサイクルショップに持ち込むことで換金できる可能性がある点は、メリットといえるでしょう。

ただし、状態の悪いものについては買取を拒否される可能性があるので注意してください。

リサイクルショップで買取してもらう際には、珪藻土マットの状態を確かめましょう。状態の良いもののほうが買取してもらえる可能性は高くなります。また、新品同様の良品の場合は、思わぬ高値がつくかもしれません。

使用感が否めないものであっても、お手入れをすることで綺麗な状態にすることは可能です。詳しいお手入れ方法については後述するので、そちらを参考にしてください。

フリマアプリやネットオークションで売る

フリマアプリ・ネットオークションで売却する方法もおすすめします。

メリットとしては、好きな金額に設定して売却できる点です。上手に売れば、リサイクルショップで提示された買取金額以上の値段で売却できることもあります。

ただし、必ず売れるわけではない点に注意してください。珪藻土マットの状態・メーカー・アプリやオークションの利用者数などにもよりますが、リサイクルショップ以下の金額でしか売却できない可能性もあります。

また、個人同士で売買取引することから、「珪藻土マットの状態が想像以上に悪い」などのクレームが寄せられ、トラブルが起こるかもしれません。

フリマアプリ・ネットオークションで売却する場合は、デメリットも考慮しておくことが重要です。

友人などほしい人に譲る

友人・知人など、ほしい人に譲ってみてはいかがでしょうか。

不要な珪藻土マットがある場合は、身近な人に声をかけてみてください。珪藻土マットは、メーカーなどによっては高額なものもあるため、欲しくても購入できないと感じている人がいるかもしれません。その場合、譲ってあげると喜ばれるでしょう。

ただし、可能な限り綺麗な状態のものを譲ることをおすすめします。声をかける前に珪藻土マットの状態をチェックし、使用感がある場合はお手入れなどを行って綺麗な状態にしましょう。

不用品回収業者に引き取ってもらう

不要な珪藻土マットは、不用品回収業者に引き取ってもらうこともひとつの方法です。

回収を依頼する際には、アスベストの有無を調べる必要はありません。取扱説明書を紛失してしまった場合などには便利です。

ただし、不用品回収業者の利用は無料ではなく、珪藻土マットのためだけに依頼すると人件費・処分代などを含めると割高になる可能性があります。公式サイトなどを確認すると回収可能なアイテム・ジャンルが公開されているので、対象のものを集めてまとめて依頼するとよいでしょう。

メーカー・販売店が分からない珪藻土マットの捨て方

メーカー・販売店が分からない珪藻土マットの捨て方

珪藻土マットのなかでも特にアスベストが含まれているものについては、メーカー・販売店に回収してもらう方法が一般的な捨て方です。ただし、なかにはメーカー・販売店が不明なものもあるでしょう。

一部の自治体では、アスベスト含有の有無がわからない珪藻土マットの回収を行っているところがあります。市役所の公式サイトなどで、詳しい捨て方が掲載されているでしょう。そのようなページ・記載が見当たらない場合は、直接市役所に問い合わせをしてみてください

自治体で回収していない場合は、不用品回収業者への依頼をおすすめします。ただし料金がかかるため、珪藻土マットのみ捨てるために依頼する方法はおすすめしません。ほかの不用品がある程度たまるまで自宅に保存しておき、まとめて依頼すると良いでしょう。

珪藻土マットの素材と取り扱い、メンテナンス

珪藻土(けいそうど)とは

珪藻土とは?どんな製品があるの?

そもそも、珪藻土はどんなものかご存知でしょうか?

珪藻土は、藻のひとつである「植物性プランクトン」が化石化したものを利用した商品です。

珪藻土の特徴は、「吸水性」「速乾性」「調質性」の3つあります。

この他、消臭や耐火性に優れているという点も、珪藻土の魅力です。

こういった機能を生かし、珪藻土を使用した生活用品を幅広く販売しています。

足の水気を吸収してくれる「珪藻土バスマット」は、快適で便利なことから、珪藻土グッズ人気の火付け役となりました。

珪藻土を使用した商品は、コースターやスプーンなど、どれも暮らしに便利なアイテムばかりです。

珪藻土マットの寿命は何年?

どんな珪藻土製品も、経年劣化はつきものです。

長い間使用していると、汚れたり吸水力が落ちたりします。

珪藻土は湿気や水気を吸収する機能がありますが、長年使っていると、水分を吸い込む孔が詰まり、吸水性が落ちてしまうのです。

珪藻土は、永久的に使い続けられるものではなく「消耗品」です。

吸水力が落ちたら、ゴミとして処分する必要があります。

製品や使用頻度によっても違いはありますが、珪藻土の寿命は2年程度が一般的です。

珪藻土を使っていく中で、「水の吸収が悪くなった」と感じたら時が捨てるタイミングです。

珪藻土マットのメンテナンス方法

珪藻土マットには寿命がありますが、定期的なメンテナンスをすることでその寿命を延ばせます。主なメンテナンス方法は以下の通りです。

  • ・こまめな日陰干し
  • ・ブラシや掃除機を使って埃を除去
  • ・薄めた中性洗剤で水洗い

ただし、珪藻土マットのなかには水洗い厳禁のものもあります。その場合は、日陰干しやブラシ・掃除機での埃除去を徹底してください。

なお、リサイクルショップ・フリマなどでの売却を行う前にもこれらの方法でメンテナンスを行うと、見た目が綺麗になります。

また、紙やすりで表面を削る方法もありますが、アスベストが含まれていない珪藻土マットのみに行ってください。珪藻土マットを紙やすりで削ると細かな粉末が飛散するので、掃除機などでこまめに吸い取りながら行いましょう。

珪藻土マットの処分は七福神におまかせください

珪藻土マットの処分は七福神におまかせください

七福神では、珪藻土マットを含むさまざまな不用品の回収を行っています。

珪藻土マットのなかにはアスベストを含んでいるかどうかわからないものもあるでしょう。そのようなマットの回収も可能です。アスベスト含有の有無を事前に調べる必要はないので、取扱説明書がない場合にもおすすめです。

ゴミ屋敷の清掃・引っ越しに伴う回収・まるごと清掃なども行っているので、珪藻土マットを含む多くの不用品がある場合にはお気軽にご相談ください。

珪藻土マット捨て方のまとめ

珪藻土を含む製品の処分法

アスベストの含有問題により、「珪藻土製品=よくないもの」というイメージを抱いた方も少なくないでしょう。

ですが、珪藻土そのものに身体に悪影響を及ぼす物質が含まれているわけではありません。

珪藻土は、高い吸水力を生かして私たちの生活をより快適にしてくれる魅力的な素材です。

珪藻土を暮らしのなかに取り入れて、寿命が来たときは適切な方法で処分しましょう。

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この記事の監修者

ゴミ屋敷片付けの専門業者「ゴミ屋敷バスター七福神」代表

監修者 竹本 泰志

年間2,500件以上のゴミ屋敷を片付け実績を持つ「ゴミ屋敷バスター七福神」を全国で展開する株式会社テンシュカクの代表取締役。

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