エンディングノートという言葉を聞いたことがある方はいらっしゃいますか?
近年話題となり、本屋さんなどでもエンディングノートに関する本が売られるようになり、見たり聞いたりしたことがあるという方も多いのではないかと思います。
まだまだ自分には関係ないと思われる方もいるかもしれませんが、エンディングノートは遺された自分の人生のプラン表みたいなものでもあるので、40代ぐらいから自分を見つめ直すために取り組む方も増えてきています。
エンディングノートの中身を知っていけば、気が滅入るような暗い内容のものではないことが分かるはずです。
今回は、
・エンディングノートについて
・遺書との違い
・エンディングノートの書き方
など、エンディングノートの全容に迫っていきたいと思います。
是非どのような内容のものなのか目を通していってくださいね。
エンディングノートとは何か
エンディングノートとは自分に何かがあった時のために、遺された家族などが困らないように伝えたいことなどをまとめておくためのノートのことを指します。
記載されている内容は様々です。
・延命措置はどうするか
・介護はどのような形を望むか
・遺産相続はどのようにするか
・お墓はどのようにするか
など書かれる内容は多岐に及びます。
よく遺言書と比べられると思いますが、エンディングノートは「プランノート」のような感覚で、気軽に書き込んでいけるところが急速に普及が進んでいる背景でしょう。
遺書との違い
エンディングノートとよく比較されるのが、昔ながらの遺書でしょう。
どちらも遺族に遺す手紙として共通点も多いのですが、1番の大きな違いはエンディングノートには法的効力がないというところです。
なので、葬儀や遺産相続について記しておいても、あくまで「希望」ということになってしまいます。
遺した内容が絶対に叶うわけではないということは知っておかなければいけません。
エンディングノートと遺書の大きな違いを詳しくまとめていきます。
エンディングノート |
遺書 |
法的効力がない |
法的効力がある |
PC入力でも可 |
自筆のみ有効 |
決まった書式はない |
決まった書式のみ有効 |
書く内容は自由 |
相続財産の処理を書く必要がある |
生前でも閲覧できる |
相続人全員で開封する |
このようにエンディングノートは自由に書きたいことを記していくことができます。
それに対して、遺書にはかなり厳しい決まりが決められています。
その通りに作られていないと、遺書としての効力がなくなってしまうぐらい厳しいものです。
エンディングノートについて
エンディングノートはどのように書くのか解説します。
前の項目でもお伝えしたように、決まった書式や内容はありませんが、このようにして作る方が多いという例をご紹介していきます。
エンディングノートの書き方
遺書は法的効力を持たせるために、直筆でなければならないなど、細かな決め事がたくさんあります。
それに対し、エンディングノートは決まった書式はないので、自由にノートなどに書き留めていっても構いません。
普段使っている手帳に書き留めてもいいですし、市販されているエンディングノートを購入して記載されている項目欄を埋めていく方法でもいいでしょう。
自分の気持ちを整理する意味合いも込めて、時間と身体に余裕があるうちにまとめるようにしましょう。
エンディングノートの内容
エンディングノートは遺された方に今後のことを託すノートでもありますが、自伝のようにこれまでの自身の人生の歩みをまとめる方もいらっしゃいます。
また、「死ぬまでにやりたいこと〇選」のように、残された時間をいかに有効に使えるかを整理していく場合もあります。
よく書かれる内容はどのようなものかというと、
・遺されたペットの今後やお世話の仕方
・延命治療を希望するかどうか
・葬儀の規模、遺影をどうするか
・棺の中に一緒に入れて欲しいもの
・預金が預けてある銀行の情報
・死後に連絡して欲しい友人の名前
などが挙げられます。
遺書と比べると、「こうしてもらいたい」という希望を伝えるような内容のものが多いです。
もちろん上記に挙げた内容以外にも遺しておきたいメッセージがあれば、どんなことでも記しておいて大丈夫です。
エンディングノートの書くタイミング
エンディングノートを書くタイミングですが、こちらも決められたものはありません。
やはり「遺書」というイメージが根強いので、自分の寿命が見えてきてから取り組む人が多いですが、それでは充分に書きたいことを遺せなかったという場合もでてくるかもしれません。
伝えそびれてしまったことが出てしまわないように、時間や体調にゆとりがあるうちから少しずつ生前整理をしていくのがいいでしょう。
これも「終活」の1つです。
エンディングノートを記すメリットは大きく2つあります。
・自分の人生を振り返ることができる
・遺された家族がスムーズに遺品整理ができる
家族や自分のために、記していくものなので、構え過ぎずリラックスした気持ちで、取り組んでいくといいでしょう。
まとめ
エンディングノートとはどのようなものなのかをお伝えして参りました。
「遺書」のような堅苦しいものをイメージする方も多いかもしれませんが、エンディングノートは手帳に記すような感覚で気軽に取り組める決して難しくはないものです。
自分の人生を振り返ることができたり、遺族へのメッセージを残しておくことができるので、「終活」の1つとして、時間に余裕がある時に少しずつ取り組んでみてはいかがでしょうか。